結婚と出産で女子力が低下
30～40代の主婦というと、家事、育児、さらには仕事で忙しく、自分のことに気を配る暇もない、というかたも多いのではないでしょうか。我が家にも17歳、14歳、９歳の育ち盛り、食べ盛りの子どもたちが３人います。
毎日、午前４時から、私の１日は始まります。３人分のお弁当作りと朝食の準備から始まり、子どもたちと夫を送り出すまでは、まるで戦場のような忙しさです。自分の体があと２つ欲しいくらいです。
これでもまだ手がかからなくなってきたほうで、３人目の子どもが生まれたときは、まだ上の２人も幼かったので、とにかく育児に追われ、まさに「なりふりかまわず」という言葉通りでした。体重は増える一方、顔もスキンケアどころではなくカサカサに荒れ放題でした。
独身の頃はファッションが大好きで、学生時代はファッション雑誌の読者モデルをしていましたし、アパレル会社に就職してからも、会社の服が雑誌で特集されるときにはモデルを務めていました。
しかし、結婚して子どもが生まれてからは、そんなファッション魂も消え失せ、女子力も低下の一途でした。ほかの人から、「何か疲れてる？」とよく聞かれていたのも、今思えば納得です。
もちろん、自分の姿を見ないわけではありません。鏡を見て、「これはまずい」と思うのですが、｢ 忙しい｣ を言い訳にずっと目をそらしていたのです。
「10歳以上若く見える」と言われ感激
そんな私に刺激を与えてくれたのは、３番目の子どもが幼稚園に行っているときのママ友でした。その人は私よりも10歳くらい上なのに、とっても美しいのです。会うたびに「なんであんなにきれいなんやろ」と思うほどすてきでした。
ある日、彼女に「なんでそんなにきれいなんですか？」と聞いてみました。それ以降、彼女からフェイシャルケアに限らず、スキンケアやメイクなども教えてもらうようになりました。
これで私にも火がつきました。スキンケアもおしゃれも、要は気持ちの問題だと気づいたのです。教えてもらったことも「今はできない」のではなく、やろうと思えばいつでもできることでした。
それからは自分でもアンテナを立てて、美容やファッションに関する情報を収集し始めました。そして、自分に合うと思ったものはどんどん取り入れるようにしたのです。
ただし、専業主婦ですから、あまりお金がかかることはできません。また、やる気が問題とはいえ、手間がかかったり、時間がかかったりすることも続けられません。なるべく簡単で、毎日続けても負担にならないことがポイントです。
そうした美容法を見つけて、数年試した結果、多くのかたから「10歳以上は若く見える」「子どもが３人もいるように見えない」「若々しくて、元気ですね」といった言葉をかけていただけるようになりました。
実際に、30代の子育て期間はおろか、モデルをやっていた20代の頃よりも、40代の今のほうがお肌の状態はずっとよいと思います。数年前に「やばいな」と思っていた状態からでも、やれることをやればここまで美肌になれるのです。
現在はインスタグラムで、私のお気に入りの美容やファッションに関する情報を紹介しています。最初は何気なく始めたのですが、これがとても好評で、口コミが口コミを呼び、現在ではフォロワー数も９万人近くになりました。
美容やファッションのモデル業などの仕事も入るようになり、フリーランスとして幅広く活躍できるようになりました。
頭皮を引き上げ、たるみも解消
それでは、私が普段行っているお気に入りの美容法をいくつかご紹介したいと思います。とても簡単ですが、毎日実践することで、効果は確実に現れてきます。
まずは「髪の生え際もみ」です。額の髪の生え際のところに指を当て、小さな円を描くようにグリグリとマッサージします。
そして、指を少しずつ頭頂部に向かって頭皮を引き上げるようにもみます。これを少しずつずらしながら、生え際全体に行います。
頭皮と顔の皮膚はつながっています。こうして頭皮を引き上げることが、顔のたるみやシワの解消につながっていきます。
また、頭皮のマッサージで血行がよくなれば、顔の血行もよくなってきます。顔の血行がよくなることで、くすみの解消につながり、肌の透明感も増してくると思います。
生え際マッサージが終わったら、「耳周りマッサージ」も行います。人さし指と中指で耳のつけ根を挟むようにして前にグルグル、後ろにグルグル数回ずつ回したり、耳の後ろから鎖骨に向かって指先でなぞるようにしてリンパを流したりします。
これも顔の血行がよくなり、肌のトーンが明るくなってきます。私の場合、髪の生え際もみと耳周りマッサージは、バスタイムに行うことが多いです。
シャンプーのついでに行えば、マッサージのために別の時間を作る必要もなく、髪が濡れていて滑りやすいのでマッサージもやりやすく、一石二鳥です。
もちろん、バスタイムでなくても、いつ行ってもかまいません。回数にも制限はありませんが、毎日行うことが重要です。日々の負担にならない時間帯に行ってください。
朝のルーティンケアで毎日肌がピカピカ！
よく聞かれるのが、洗顔法です。私の場合、泡立てネットを使って、洗顔フォームをモコモコになるまで泡立てます。泡立てネットは１００円ショップでも売っています。
洗うときは、泡を顔にのせるイメージで顔全体に広げていきます。このときに、絶対に顔を手のひらでこすらないこと。こすると摩擦で肌がくすむので、優しく泡をのせる感じで洗顔してください。
これでじゅうぶん汚れは落ちます。洗い流すときもぬるま湯をパシャパシャと軽くかける感じで、こすり落とさないようにしてください。
顔をタオルで拭くときも同様です。こすらずに、軽く押さえるようにして水気を拭き取っていきます。これは顔に限らず、体もそうです。皮膚を刺激しないように、ボディソープを泡立てて、手のひらで優しく洗うようにしてください。
スキンケアは保湿重視です。以下は、私の朝のルーティンです。
①導入美容液
②化粧水
③シートマスクパック
④オイル美容液
⑤乳液
⑥メイク
導入美容液は、ここ数年でアッという間にスキンケアの常識となりましたが、実際に使用すると化粧水の浸透が違います。まだ使ったことがないかたは、ぜひ試してください。
シートマスクですが、私は普段使いとしては、ディスカウントショップで30枚入り１０００円台で買えるものを使っています。今は１００円ショップにも置いていますね。
肌にのせたときにピリピリしなければ、安価なものでじゅうぶん機能を果たすと思います。シートマスクをすると言うと、めんどうに感じるかもしれませんが、10分ほど貼って剥がすだけですし、このひと手間で肌の潤いが全然違ってきます。
また、パックしている間は手が空くので、ほかのこともできます。私はこの間に、先ほどご紹介した耳周りマッサージを行ったりします。
夜は基本的にシートマスクパックを行いませんが、週に一度だけ、スペシャルケアとしてシートタイプの「炭酸パック」をします。炭酸パックシートは、美容クリニックの通販サイトで、１枚１０００～１５００円のものを購入しています。
最近、炭酸パックは芸能人やモデルの間でもブームと言われていますが、確かに肌がきめ細かく、ツルツルになります。
１回１０００円以上というと、少し高いなと思うかもしれませんが、私の場合、１週間がんばった自分へのご褒美と考えるようにしています。
炭酸パックは、10日間に一度とか、２週間に一度とか行うだけでも肌の状態が大きく変わってくると思います。安価とは言えないので、必須ではありませんが、可能であれば、スペシャルスキンケアとして取り入れてみてください。
きれいになると自信も持てる
ごく基本的なことですが、睡眠もたいせつです。午後10時～午前２時のことを、よく「美肌のゴールデンタイム」と言います。美肌づくりに関係している成長ホルモンが分泌されるという時間帯です。
私は毎日、午後９時半には就寝し、午前４時起床と、美肌のゴールデンタイムは必ず睡眠の時間に当てています。
これまでご紹介してきた方法は、一度に全部を始める必要はありません。最初は手始めに、今日から何も買わずにできる、髪の生え際もみと耳周りマッサージから始めてください。
これを毎日行うだけでも、５年後、10年後のあなたはかなり変わっているはずです。きれいになると自分に自信が持てるので、気持ちが明るくなります。
お母さんが若々しくてきれいで、いつも笑顔だったら、家庭は明るくなるのではないでしょうか。
私のいちばん上の子どもは17歳になりました。普通なら反抗期と言われる年齢ですが、そんなことはいっさいなく、私のことが大好きなようでいつも寄って来ます（笑）。
ほかの子どもたちともよく会話をしますし、いつもニコニコ、笑顔の絶えない家庭だと思います。「もうおばさんだから」とあきらめるのはもったいないです。
私が数年で若い頃よりきれいな肌になれたように、何歳からでも美しくなることはできます。今までの生活にたった１つ習慣をプラスして、数年後の自分をきれいにしてあげてください。
たるみ、シワ、くすみ対策にバッチリ！「髪の生え際もみ」と「耳周りマッサージ」
髪の生え際もみ
①額の髪の生え際のところに指を当て、小さな円を描くようにグリグリとマッサージする
②指を少しずつ頭頂部に向かって、頭皮を引き上げるようにマッサージする
③少しずつずらしながら、生え際全体に行います
①～③を3回繰り返す
耳周りマッサージ
人さし指と中指で耳のつけ根を挟むようにして、前にグルグル、後ろにグルグル数回ずつ回す※いつ行ってもよいが、入浴のシャンプー時に行うとやりやすいうえに日課にしやすい