激動の時代に大事なのは根源へのアプローチと魂磨き
世界は今、新型コロナウイルスの大流行で、大変な危機と混乱に直面しています。
連日のように感染拡大や社会・生活・経済面へのダメージのニュースが報じられる中、これから先いったいどうなるのか、不安に感じている人も多いでしょう。
私は、新型ウイルスの世界的流行は、人々の暮らしや価値観に大変革が起きる「新しい時代」への移行を象徴する出来事だと捉えています。
ウイルスは「目に見えない存在」であり、人の移動に伴って瞬時に世界中に広がり、人種や性別、年齢に関係なく無差別に感染します。
ウイルスは根絶することも制圧することも不可能で、私たちが免疫を獲得し、ウイルスと共存していく以外に道はありません。
かつて中世ヨーロッパでペスト(黒死病)が大流行したとき、多数の犠牲者が出て人口が激減し、やがて封建社会から資本主義社会へと時代が大きく転換するきっかけになりました。今回の新型ウイルスも、「新しい時代」への転換を促す出来事になるでしょう。
では「新しい時代」とは、どんな時代なのでしょうか。私は、現代的な価値観、これまで常識だと思われてきたことが丸ごと非常識になるような、根本的な価値観の大変革が起きると予感しています。
これまで私たちがあたりまえだと思っていた働き方やお金の稼ぎ方、豊かさや幸せの概念も、大きく変わっていくでしょう。
ひとことで言うと、「見えない化」が加速するのです。
見えない力を味方につけることが重要
お金や働き方については、すでに「見えない化」が始まっています。
キャッシュレス決済の普及によって、日常の買い物でも、目に見える現金の受け渡しよりも「見えないお金」のやりとりが急増しています。
働き方についても、テレワークや在宅勤務など、ITやネットワークという目に見えないものを介してビジネスを構築する「見えない化」が進みつつあります。ブロガーやYouTuber、ネット起業家など、「見えない化」を利用した新しい職業も生まれてきました。
仕事の手段や表現方法に限らず、投資などでお金を増やすうえでも、お客様の共感や満足、あるいは世の中の人々の意識など「見えないもの」を読み取り、見えない力を味方につけることが、今後ますます重要になっていくでしょう。
豊かさや幸せの概念も、これまでは物質的な豊かさなど「目に見えるわかりやすい基準」が重視されてきましたが、精神的な幸福感や充足感、心の平安といった「目に見えない豊かさや幸せ」こそが重要だと、多くの人が気づき始めています。
自分の魂の声をていねいに聞くのが幸せのカギ
こうした時代の大きな流れの中で、目に見えない存在であるスピリチュアルの概念にも、大変革が起きつつあります。
近年のブームで、日本でもスピリチュアルが広く浸透してきました。でも、日本では目に見えない存在を感じたり、対話したりできる特殊な能力を指すと思われていることが多いようです。
これは、スピリチュアルという言葉の本来の意味とは違います。スピリチュアルの語源は、ラテン語の「スピリタス」。呼吸する、魂、精神性といった意味の言葉になります。
スピリチュアルとは、呼吸のように、私たちが生きていくうえで不可欠なもの、あたりまえのように自分の中にあるものなのです。
私たちは、目に見える肉体の中に、それぞれ魂を宿しています。魂とは、生きる源、精気のことです。つまり、誰もがスピリチュアルな存在であり、その能力はすべての人に平等に備わっているのです。
とはいえ、モノや情報があふれる現代では、自分の魂が欲していることを感知するスピリチュアルな感性やアンテナが衰えがちになっているのも確かです。
目に見えない自分の魂が何を求めているのか。それがわからないから不安になり、どんなふうに生きていけばよいか、迷いが生じます。
「見えない化」が進む時代の中で、本来の意味でのスピリチュアルが見直され、自分の魂の声を大事にするスピリチュアルな生き方が、幸せと成功をつかむカギとなっていくことは間違いないと思います。
(次回へ続きます)