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【本田健】お金の不安を減らす!5つの対処法ーその2

2020/03/14

 2008年の世界的な経済危機、2011年の東日本大震災など、私たちは数々の大きな危機をくぐり抜けてきました。

 そしてここに来て、新型ウイルスの世界的流行に見舞われ、経済的な打撃も非常に大きくなるとみられています。

 私たちはこの先行き不透明な時代、お金の面ではどのように過ごしたらいいのでしょうか。

 ここでは、どんな時代でもお金の不安に陥らないための、5つの対処法をお話しします。(対処法①~③は前回

対処④ なにもかもをゼロベースで考える

 対処その4として、「なにもかもをゼロベースで考えてみること」をお勧めします。

 多くの場合、資産家のいちばんの恐怖は、お金が減っていくことです。10億円あっても100億円あっても安心できないのは、「せっかく作った、たくさんのお金を失ったらどうしよう」と不安になり、しまいには夜も眠れなくなってしまうからです。理性で考えればバカバカしいことですが、それが、“いくらお金があっても幸せを感じられない”資産家の現実です。

 人は「仕事がなくなったらどうしよう」「お金がなくなったらどうしよう」などと、今あるものが減ると考えると苦しくなります。

 そこで、ゼロをベースに、「家族全員、生きているだけでもいいじゃないか」と考えてみるのです。するとよい意味で、開き直ることができます。人間のいちばんの底辺となるところにある、安心が得られます。

 そして、ゼロベースで考えるようになると、すべてがプラスに見えてきます。
 この先、不況をきっかけに、仕事を奪い取られるようにリストラされる人も出てくるでしょう。しかしゼロベースで考えれば、「実は、辞めたいと何度も思うような嫌な仕事だったが、これしかできないと思って、しがみつくように働いていた。それがリストラにより引きはがされるように奪い取られ、嫌な仕事から解放された」と考えることもできます。

 自分でなかなか決断しきれなかったことが、無理やり、暴力的とも言えるやり方で、現実のものとなるのです。しかし、これをきっかけに自分自身と向き合い、自分の本音も聞けるでしょう。これからは、自分がほんとうになにをしたいか、自由に考えることができるのです。

 いわゆる「リセット」です。こうした「リセット」は、仕事にかぎらず、いろいろな分野で起きてくると思います。

 そんなふうに考えていくと、「この先、なにが起きるかわからないけれど、なんだかおもしろそうだ」と思えて、ワクワクしてきませんか? そう思えたら、なにがこようと、なんの心配もいりません。

 お金がなくなる恐怖、健康が失われる恐怖、愛する人を失う恐怖、苦労して築いたものがなくなる恐怖。人生にはいろいろな恐怖がありますが、人は最終的に、1度は死にます。

 それまでに、さまざまな体験をするだけ。そう腹をくくることができれば、なにも怖くないと思います。

人とのつながりをたいせつにする

 対処その5は、「人とのつながり」をたいせつにすることす。お金がなくなったからといって、誰も助けてくれないわけではありません。両親、兄弟姉妹、子どもたち、友人、あるいは行政の助け。今はそれが信じられないとしても、“助けの手”というものは必ずやってきます。

 このような時代だからこそ、自分が頼れる人は誰なのか、頼ってくる人は誰なのか。そのあたりを冷静に見ておくといいでしょう。

 ちょっと疎遠になっている両親、兄弟姉妹、親族、友人と連絡を取ったり、会ってみたりすると、人生に安心感が増えます。もしも業種的にリストラなどが予想されるようなら、ほんとうに大事な友人には、連絡して話をしておくことも必要でしょう。

 人とのつながりがしっかりしたものであれば「自分はだいじょうぶだ」と思えるものです。「人とつながっている」という安心感が、その人の人生を深いところで支えてくれるのです。

 とはいえ、この先は誰もが生き方の姿勢を問われ、真剣勝負になっていきます。そこで、お金・仕事に対する考え方や、生き方が合わないようなカップルは、当然、別れ話が進み、離婚が増えてくると思います。

 それも一種のリストラ(再構築)です。「もともと合っていなかったのだ」と考えて、また新しい人と出会い直せばいいのです。

人に喜ばれること、大好きなことをする

 5つの対処法は、お分かりいただけたでしょうか。これから人生にどんな変化がやってきたとしても、心の平安を保つことができるはずです。そのうえで、豊かに生きるために、以下も実践してみてください。

 まず、自分がほんとうにやりたいこと、やれることを見つけてください。今まで以上に自分の売りを明確にしてください。売り上げが下がっても、やっていけるような態勢を作っておきましょう。

 自営業者だったら、これまでにうまくいっていて、人に喜ばれたものに力を入れます。

 そして、どんなに不況になっても、人に喜ばれることを見つけて、それをしてください。

 人間がこの世にいるかぎり、仕事がなくなるということはありません。仕事は必ず発生するのです。

 お金の不安を癒して、態勢を整え、自分がいちばん情熱を感じられる大好きなことをして、人とのつながりを感じている。そうして毎日を過ごしていられれば、たとえ大恐慌が起きたとしても、豊かな人生を過ごしていけるはずです。

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