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満月パワーで最強運を招く奥義【実践編】

満月の日には祈りや瞑想の効果が高まる

 基本編でもお話ししたとおり、満月の日は、命運良化の観点から最も重要な日です。脳がきわめてまれな状態になるため、祈りや瞑想で大きな効果を得やすい日なのです。

 例えば、満月の日には、左脳と右脳の機能の逆転現象が起こるという実験結果が、かつて東京医科歯科大学名誉教授の角田忠信博士によって発表されています。

 また、左脳と右脳が近づいて欲望と悟りの中枢である間脳が揺さぶられ、欲望もしくは悟りの方向に2極化するとも言われます。私が毎月、満月の日に護摩祈祷(満月護摩)を行っているのもそのためです。護摩の炎が間脳に刺激を与え、潜在意識が目覚めるのです。

 そのため、満月護摩は効果絶大なのですが、修行を経ていない一般のかたは行えません。そこで以下では、密教の理論に基づき、誰でも実行できる奥義を3つご紹介しましょう。

①月の印とマントラ

 満月のパワーを最大限に享受する基本は、月の「印(下図①)」を手で組み、月のマントラ(真言)である「オン ロボー ニューター ソワカ」を唱えることです。


 満月の夜、月が見える屋外や窓辺に立ち、印の手と手の間から満月を眺めつつ、マントラを唱えてください。唱える回数は問いません。

図①:月の印

月のマントラ:
オン ロボー
ニューター ソワカ

②JITと魂を成長させる秘術

 もう一段階レベルの高い方法は、満月と印と眉間が一直線で並ぶようにして、同じくマントラを唱えること(下図②)。別の言い方をすると、眉間にある「第3の目」で、印の手と手の間にある満月を眺めるというイメージです。

 なぜ眉間なのかというと、小乗仏教(※)では、眉間の位置に「JIT(ジ)」と呼ばれる未知領域の生命体があるとされるからです。満月~印~JITを一直線にすることで、JITが成長します。

 併せて、満月と印と胸部が一直線で並ぶようにしてマントラを唱えます(同じく下図②)。これによって、胸の奥にある魂が成長します。

 こうしてJITを成長させ、魂も豊かにすることで、命運良化につながります。十分に成長したJITは、肉体が滅んだあとで魂と結びつき、「JIT融合体」と呼ばれるものになって、最終的には輪廻転生からの解脱に至るとされます。

図②

「満月-印ー眉間」と「満月ー印ー胸」を一直線にしてマントラを唱えるとJITと魂が成長して命運良化につながる

③空海の満月瞑想法「月輪観」

 弘法大師空海は、JITと魂を成長させる「月輪観(がちりんかん)」という瞑想法を残しています。

 その方法の1つとして、桶に水を張り、そこに映った満月を見ながら瞑想するというものがあります(下図③)。そして、その月が胸に入るのをイメージします。

図③

ボウルの水に映った満月を見て瞑想し、月が胸に入るのをイメージする

 皆さんが実践されるときは、台所にある普通のボウルを使ってかまいません。ボウルの水に映った満月に対して、月の印を向けるのもいいでしょう。

 また、同じボウルの中に、水に浮かぶタイプのろうそくやキャンドルを入れるのもお勧めです。炎の要素がプラスされることで、脳波・自律神経が整い、満月護摩と同じような状況が作られて、月の氣を存分に呼び込めるからです。

 さらに、ボウルの中に全種類の硬貨を入れると、財の徳を増やす効果もあります(下図④)。

図④

ろうそくの火を浮かべたり硬貨を入れたりすると運気が拡大


 これらの奥義は、満月の日に雨や曇りで、月が見えない状態でも行うことができます。雲の上に必ず月はあって、その力は降り注いでいるからです。そのことをイメージしながら行うといいでしょう。

 そして、満月のパワーの恩恵にあずかる際、決して忘れてはいけないのが感謝の祈りです。自分の願いごとばかりを祈るのではなく、家族をはじめお世話になった人へ、また、この国に生まれたことに、感謝の祈りを捧げましょう。

 満月の日に感謝して祈ることで、得るものよりも与えるものの多いほうがよい人生なのだと実感できます。そこに人徳が生まれ、協力者を引き寄せ、結果的に最強運の到来を招く素地になるのです。

 ご紹介した3種の奥義と感謝の祈りを組み合わせれば、健康、財、家族という3つの大きな運気が向上していくはずです。

 ご紹介した方法で、あなたが月のパワーを十全に享受し、命運良化を達成されますよう祈っています。

(イラスト/サトゥー芳美  http://44prism.com/

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