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【ペットボトル枕】眼科医が考案!首を温めて近視・老眼・目の疲れを解消する

何歳になっても目は自分で治せる

 眼科医である私は、今年で62歳になりますが、視力は左右とも1・0、老眼鏡もよほど小さい字を見るとき以外は必要ありません。

 そんな私も、中学生のとき、眼科で視力を測ると右目の視力が0・3まで落ち、医師からメガネを作ることを勧められたことがあります。

 しかし、私はメガネを作りませんでした。代わりに、部屋の照明を明るくしたり、寝転がって読書するのをやめたりなど、目を悪くする生活習慣を徹底的に改めました。

 すると、その努力が実り、気づくと視力は回復していました。

 また、大人になってからも一度、視力が0・1まで落ちたことがありました。このときも自己流の視力回復術を実践したりすることで、視力を回復させました。

「何歳になっても目は自分で治せる」という意識を持つことが、近視や老眼を予防・回復させる一歩であることを理解してください。

 そんな私が勧める目のケアの一つが「ペットボトル枕」です。ペットボトル枕は、ペットボトルにお湯を入れ、首の後ろに枕代わりに当てる健康法ですが、これは、ある患者さんの言葉がきっかけで考案したものです。

「入浴のとき、浴槽のへりに首の後ろを押しつけると気持ちがいいんですよ」

 何気ないことですが、実はこれはとても目によい習慣なのです。

目を若返らせる2つのツボを刺激する

 首の後ろには、目のアンチエイジングに役立つツボが2つあります。

 一つは「天柱」というツボで、これは後ろ髪の生え際のあたり、2本の太いすじの外側のくぼみにあります。左右に一つずつあり、膀胱経という経絡上に位置しています。

 経絡とは、東洋医学でいう気(生命エネルギー)の通り道です。体には全部で12本の経絡が流れていますが、そのうち膀胱経は目の働きと関係が深く、目の不調や症状の回復に役立ちます。

 もう一つは、「風池」というツボです。風池は天柱の指1本外側の少し上にあり、こちらも左右に1つずつ存在します。風池はという経絡上にあり、これも目の中央から目尻へ通じているため、目の症状の回復に有効です。

 この2つのツボは、目以外の臓器にも関連しています。

 天柱は、骨や毛髪、生殖器などと関係が深く、これらの臓器の老化を防ぐ効果もあります。また、風池は、胃腸やホルモン代謝によい効果をもたらします。これらのツボを刺激して、全身が若々しくなることで、目にもさらなる効果が期待できるでしょう。

温かくて気持ちよく目の疲労感が取れる

 ペットボトル枕は、この2つのツボを効果的に刺激できる方法です。やり方はとても簡単です。

 まず、ホット飲料用のペットボトルを用意します。フタがオレンジ色のもので、大きさは350㎖ほどのものが望ましいでしょう。そのペットボトルに50~60℃のお湯を注ぎ、しっかりとフタを閉めます。

 次に、あおむけになり、お湯を入れたペットボトルを首の後ろに当ててください。そのまま10~15分ほど、ゆったりと横になります。

 ペットボトル枕で寝ているだけで、頭の重さで自然とツボが刺激されます。さらに、首と後頭部、肩の周りなどが温められるため、その周辺の血流がよくなり、経絡の流れも促進されます。

 ペットボトル枕は、1日1回行うのが目安ですが、時間があれば何回行っても構いません。お湯が熱く感じる場合は、少し冷めるのを待つか、タオルを巻くなどして使用するようにしてください。

 目や頭の疲労感がスッと取れ、全身が気持ちよく、リラックスできると思います。ぜひ皆さんも試してみてください。