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「金持神社」 ー宝くじファンが押し寄せる 大当たりの聖地

黄色いハンカチをはじめ金運の御神徳が話題

 全国でもここだけと言われる、実に縁起のよい名前の神社が鳥取県の日野町にあります。その名もズバリ「金持神社」です。金持と表記して、「かもち」と読みます。名前だけで「おっ」と思いませんか?

 そして今、全国の宝くじファンから熱い人気を呼んでいるのが、こちらで頒布されている「黄色いハンカチ」です(下写真)。これをお分けいただくために、全国から参拝に訪れる人が大勢いるそうです。

 金持神社に参拝し、このハンカチに宝くじを包んで、神棚など目線よりも高い場所に保管しておくと、金運、宝くじ運が上がるという縁起物です。

 実際、金持神社には、黄色いハンカチを使った人たちから、宝くじ当せんのお礼を始め、商売や事業がうまくいった、金運全般が上がったなど、感謝の声がたくさん寄せられているということです。

 例えば「ロト6で1等4億円が当った」「グリーンジャンボに当せんした」「パチンコで大勝した」「仕事が取れた」などなど……。

 ここでは、この黄色いハンカチのみならず、金運の御神徳が得られると大きな話題になっている金持神社についてご紹介します。

1200年以上の歴史がある由緒ある神社

「金持」というたいへん縁起のよい漢字を見た人の中には、「金閣寺のように、きらびやかな神社」を思い浮かべたかたもいるでしょう。

 冒頭の写真は拝殿です。ご覧のように、地元の小さな氏神様という造りで山の中に鎮座しています。

 写真からでも、凛とした、いかにも神さまがいらっしゃるようなおごそかな雰囲気に包まれるような感覚を覚えずにはいられません。それもそのはずで、実は、たいへん歴史のある神社なのです。

 金持神社が創建されたのは、810年のこと。なんと、今から1200年以上も前のことです。創建について、とても興味深い話が残されていますので、簡単にご紹介しましょう。

 出雲国薗妙見宮の神官の次男が、伊勢神宮参拝のために金持の郷を通りかかったところ、お守りとして身につけていた玉石が急に重たくなり、「この地に宮造りをするように」との神様のお告げを夢に見たとされています。

 お告げにしたがって、このお守りの玉石を郷の氏神として宮造りをしたのが、金持神社創建の由来です。

 また、この地が金持と呼ばれるようになったいわれとして、次のような言い伝えがあります。

 鳥取県日野町金持周辺は、その昔、黄金にも勝ると言われた玉鋼の産地であり、玉鋼の原料の真砂砂鉄が採れる谷が点在していました。当時、鉄のことをかねと読んでいたことから、金の採れる谷を多く持つ郷が「金持」と呼ばれるようになったのだという説があります。

1年間に20万もの人が金運アップを願って訪れる

 金持神社の境内には、鳥取県の銘木100選に選ばれているチャンチン、サワラの2本の木があります。ともに樹齢は600年ぐらいと言われています。

樹齢600年とも言われる銘木・チャンチンの木が祀られている



 チャンチンは、中国原産のセンダン科の落葉高木で、薬用効果があり、胃腸病などさまざまな症状の改善に役立てられてきたと言われています。このことからこのチャンチンの木は、玉鋼を生産する人のための薬として、中国から取り寄せられたものと考えられそうですね。さらに、この木は鳥取県内でこの1本しかないことも、その類推に説得力を持たせる材料と言えるかもしれません。

 拝殿の中にも、目を惹くものがあります。鳥取県米子市在住の濱田珠鳳氏による指画「龍神乃図」です。指画とはいっさい筆を使わず、指やつめを使って絵を描く技法のことで、濱田氏は日本でただ1人の指画師です。まるで命を吹き込まれたかのような龍神は、ぜひ現地を訪れて見てほしい力強い作品です。

 このように、歴史も見どころも多い金持神社ですが、日野町役場では、この縁起のよい名前にあやかった町おこしを30年ほど前から始めたところ功を奏し、徐々に名前を知られることとなり、やがて、全国各地から金運を求めて参拝者が訪れるようになりました。

 そして、前述のように参拝した人の中から、開運できた、金運がアップした、などの報告が相次ぎました。こうした開運体験が口コミで広がり、決して交通の便がよいとは言えないのにもかかわらず、今では、正月の1日から5日までの間だけで、5000〜6000人のかたが参拝に来ると言います。

 特に、ジャンボ宝くじが発売されている期間は、ぐんと参拝者も増えます。1年間で延べ20万人以上もの人が参拝に訪れているようです。

 取材に訪れた日にも、平日にもかかわらず、数十人の参拝者に出会いました。そのときも、参拝者が奉納した絵馬が拝殿を囲むように、何重にもかけられ、圧倒されてしまいました(写真)。

 また、金持神社では、使わなくなった財布をお祓いする「財布お祓い」を行っており、人気神事の1つになっています(要予約)。

歩きやすい靴で当せん祈願をしたい

 金持神社の最寄り駅は、岡山駅からJR伯備線の特急列車で2時間ほどの根雨駅。駅からタクシーに10分ほどで着く札所から歩いて10分ほどです。ただ、最後に山道の石段を90段ほど上る必要がありますから、歩きやすい靴がお勧めです。

 電車の本数は1時間に1本程度なので、訪問の際は、時間に余裕を見ておくほうがいいでしょう。

 車の場合は、米子自動車道江府ICを降りて、国道181号線経由で、約20分ほどです。近隣の神社と併せて、金持神社への宝くじ当せん祈願ツアーを計画されてみてはいかがでしょうか。

■金持神社へのお問い合わせ
日野町観光協会
観光物産館金持神社札所(売店) 
電話0859-72-0481(10時〜16時) 
http://www.kanemochi-jinja.net

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