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【キャベツとスパイス】は生活習慣病の予防やダイエットに最強の組み合わせ

がん予防食品ナンバー2に選ばれたキャベツ

 アメリカでは、1990年にがんを予防する食品を研究するプロジェクト「デザイナーフーズ計画」がスタートしました。

 私も学者として参画しましたが、研究の結果、効果が期待できる順に上からピラミッド型に並べると「ユリ科のニンニク」「アブラナ科のキャベツ」「ショウガ科のショウガ」、「マメ科の大豆」「セリ科のニンジンとセロリ」が、がんの予防に最上位の食品であることがわかりました。

がんの予防効果が高い食品を示す「デザイナーフーズ・ピラミッド」

 キャベツは、イソチオシアネートやインドールという成分を含み、抗酸化作用が高く、がんや動脈硬化の予防が期待できます。また、食物繊維が豊富で、腸内環境を整えてくれるため、ダイエットもサポートしてくれるでしょう。

ターメリックには強力な抗酸化作用がある

 デザイナーフーズ計画では、スパイスの重要性も指摘されています。なかでも、ショウガ科のターメリックには、強力な抗酸化作用があることがわかっています。

 ターメリックは、漢方ではウコンと呼ばれ、肝臓を守り、二日酔い予防の効果があるとされることはご存じのかたも多いでしょう。

 ターメリックに含まれる「クルクミン」は、腸内で「テトラヒドロクルクミン」という物質に変わります。どちらの成分にも効能があり、動物実験では、ガンの抑制や動脈硬化の予防、白内障の抑制、認知症の予防といった作用が確認できました。

 また、クルクミンはブラックペッパーと一緒に摂ることで吸収率が高まります。カレーを作る際に、ターメリックにブラックペッパーを加えると、効能が高まるでしょう。

 インドやマレーシア、インドネシアなどでは、女性がターメリックを肌に塗る習慣があります。ターメリックには、抗菌・抗炎症作用があり、紫外線による皮膚がんや感染による皮膚の障害を防ぐとされていたのでしょう。

 クミン、コリアンダーにはダイエット効果がクミンやコリアンダーは、セリ科のスパイスです。クミンは抗菌作用があり、糖の代謝を抑え、糖病病の予防作用が注目されています。

 インドの民間療法であるアーユルヴェーダでも古くから使われてきました。肥満患者のBMI(肥満度を示す数値)と体重を押し下げる効果もあり、クミンのダイエット効果も注目されています。

 コリアンダーは、葉の部分がパクチーとして知られ、実の部分は甘い香りを持っています。コレステロール値、中性脂肪値の減少や脳機能の改善、不安の軽減に効果があるという研究結果が出ています。

 このように、キャベツもスパイスも生活習慣病の予防やダイエット効果が期待できるので、それらを組み合わせたレシピは、最強と言えるでしょう。

 スパイスを活用すると、塩分を減らしてもおいしく食べることができ、減塩にも役立ちます。

 私は、健康にいいものを積極的に摂る「攻めの栄養学」を提唱しています。健康にいいものとは、抗酸化作用の強いファイトケミカルのことで、もちろん、キャベツやスパイスも含まれます。

 これらをぜひ食生活に採り入れて、健康寿命を延ばしていただきたいと思います。