インスタント感覚で作れるデトックスみそ汁
いつまでも若々しく、元気で健康な体を維持するには、毎日の食生活がたいせつです。
日々の食事を通して体に必要な栄養素をきちんと取り入れて、不要なものはしっかり出す。そんな「よい食生活」に変わると、体質も改善され、さまざまな不調が消えていきます。体調がよくなれば気持ちも前向きになり、心豊かで充実した人生を送ることができます。
私が主宰する料理教室では、忙しい人でも簡単に「よい食生活」を実践できるレシピをお伝えしています。
今回ご紹介する「デトックスみそ汁」は、約10年前に料理教室を始めた当初からの定番メニューです。
デトックスみそ汁の最大の特徴は、作るのに鍋は不要で、おわんに注いだお湯が50℃くらいに冷めてから、みそを入れること。このような作り方をするのは理由があります。
伝統的な製法で作られたみそは、良質な植物性たんぱく質と、ミネラルが豊富です。麹による発酵の過程で生まれた酵素（体内での化学反応を促進する物質）も、たっぷりと含まれています。
酵素には体内で代謝を促進させる働きがあり、体内に取り入れた栄養素をエネルギーに変えたり、細胞の材料として活用したりするうえで欠かせません。
しかし、酵素には、高温で活性力が失われるという弱点があります。その点、デトックスみそ汁なら、みそを加熱せず、ぬるめのお湯に溶くだけなので、みそが持つ栄養素と酵素を損なわず、そのままいただけるのです。
基本の具材として、私がお勧めするのは、ビタミンやミネラルが豊富なうえ、食物繊維がたっぷり含まれている、コンブと切り干し大根です。食物繊維には、腸内の余分なコレステロールや老廃物、毒素をからめ取り、便のかさを増やして便通をよくする働きがあります。
まさに、デトックス（体内にたまった老廃物や毒素を排出させること）に打ってつけの食材なのです。さらに、加熱しなくても甘みとうまみのあるだしが取れる、というのも大きな利点です。
500円玉大のシミが消えた！
実は私自身、デトックスみそ汁をはじめとした「よい食生活」の実践により、それまでの不調が大きく改善した一人です。
料理教室を始める前、私は食品関係の会社を経営していましたが、健康とはいえない状態でした。週末はぐったり疲れ、外出する気力も湧きませんでした。
肌の状態も最悪で、季節の変わり目にはゴワゴワに乾燥し、左の口元には500円玉大の大きな薄いシミがありました。エステや高価な美容液も効果がなく、逆に湿疹が増えてしまったりと、状態は悪くなる一方でした。
そんなとき、仕事の関係で食育や食事法について学ぶ機会がありました。もともと食に関心があった私は、さらに勉強を続け、自分自身の食生活の改善に取り組みました。
私が行ったのは、ビタミンやミネラル、食物繊維が豊富な玄米・雑穀類や野菜、海藻類、そしてみそなどの発酵調味料をしっかり取ることです。すると、体調が目に見えて、みるみる改善していったのです。
食生活を変えた翌年には、肌の乾燥が治まり、ツヤが復活。口元の大きなシミも、今ではすっかり消え、ファンデーションいらずに。UVケアはいっさいしていませんが、シミはありません。
こめかみのかゆみや、手の湿疹も消えました。平熱は37℃前後と低体温とは無縁で、いつも元気いっぱいに動き回っています。
15㎏やせた、血圧が下がった！
そして、47㎏だった体重は、44㎏に（身長は161㎝）。むくみが取れて顔が引き締まったので、見た目には、もっとやせたように感じられます。
以前は疲れると、チョコレートなどの甘いものが無性に食べたくなりましたが、自然と欲しなくなりました。体に必要な栄養素をきちんと取り、不要なものはしっかり出す食生活を続けていると、甘いものや間食を体が要求しなくなるのです。
実際、料理教室の生徒さんにも、デトックスみそ汁を飲み始めて、無理なく自然にダイエットに成功した人がおおぜいいます。中には、4カ月で13㎏やせて、最終的には15㎏やせた例もあります。
便秘が解消した、高かった血圧やコレステロール値が下がった、アトピー性皮膚炎やぜんそく、花粉症が軽くなった、夜ぐっすり眠れるようになった、うつやイライラが治まった、体の疲れが軽くなったという声も多く、人によってさまざまな健康効果が得られるようです。
デトックスみそ汁は調理道具がいらず、インスタント感覚で手軽に作れます。できれば朝と夜の1日2回、取るとよいでしょう。食生活改善の第一歩として、ぜひ試していただきたいと思います。
体の毒素を排出するデトックスみそ汁の材料＆作り方
完成
