「自分の中に神様がいる」という日本人の神様観があります。
でも、「なんとなくそういうものだ」と理解している人が多いのではないでしょうか。
私は「自分の中に神様がいる」という考え方は、日本人ならではのもので、だからこそ、改めて日本人を理解することは、神様とのつながりを、より強く、より深いものにすると考えています。
私は、日本人を日本人たらしめてているのは、3つの要因があると考えています。
①日本語を話す
その一つは、日本語を話すことです。日本語の会話では、「私たち」という表現がよく使われ、会話が成り立っています。「私たち」というとき、自分だけでなく、自分を取り巻くすべての総意として言葉を発しています。「私」を主張しない共感の言語です。
そして、日本語には一音一音に必ず母音が入るので、一音ずつが意味を持ち、言葉に音のエネルギーが入りやすいという特徴があります。
さらに日本語は、日本古来の言葉である大和言葉(訓読み)と、中国から入ってきた漢語(音読み)、中国以外から入ってきた外来語(カタカナ)の3種類から構成される複雑な言語です。
例えば、「ありがとう」「おかげさま」といった大和言葉(やまとことば)は、文字になる前の音の響きから作られた言葉です。これらの言葉に限らず、大和言葉のすべてが神様に捧げる祈りの言葉ではないか、と私は考えています。
ですから、できるだけ大和言葉を使うようにすると、神様との結びつきも強くなるのだと思います。
②日本列島の地形
次に、日本の特殊な地形が2つめの要因にあると考えています。
日本は「世界の縮図」と言われることがあります。それは、海も山も平野も砂漠もあり、四季があるからです。あらゆる地形と季節があるのは、日本人の複雑で奥深い情緒を育むのに最適な土地となっています。
さらに、日本列島の形は龍の体そのもので、世界でも最大級の広さのパワースポットだといえます。
日本のいたるところに、大地の「気」が噴き出す「龍穴」があり、それが神社や温泉となり、どこにいても癒いやされる、恵まれた土地に住んでいます。
日本人一人ひとりが、龍神様の上に住んでいることを意識し、そのことに感謝して毎日を過ごすことは、神様と波長を合わせ、神様に愛されるために重要なことです。
③神道を学ぶこと
3つめの要因は、天皇家を含めた神道を学ぶことです。
神道は、キリスト教や仏教など「教」と呼ばれる教えを授かる宗教と異なり、自らが気づき、自らを磨いていく「道」を追求するものです。道とは、自分の足で歩くもの。自らが体験して学ぶという点では、〝主体的な宗教〞と言えるでしょう。
とはいえ、神道を学ぶといってもかまえる必要はありませんし、難しく感じることもありません。
まずは、八百万の神々や自分の中にいる神様を認識して、毎日の生活基盤の神様をたいせつにして、常に神様とともにあることを意識することから始めてみてください。