本記事は『ゆほびかGOLD』vol.30(2016年刊)の記事を再編集したものです。
斎藤一人さんは、全国累積納税額日本一の当代一の実業家として知られています。
今回は、編集部にたくさん寄せられた斎藤一人さんへの質問に、ズバリ回答していただきました。
神さま好きの一人さんならではの神さまとの上手なつきあい方を通して、
「神さまを味方につけるコツ」も見えてきます。
楽しく読めて、心がすずやかになる「お金と幸せ」の人生問答をどうぞお楽しみください。
皆さん、こんにちは。
〝一人さん〟こと、斎藤一人と申します。
今回は「幸せとお金の神さま」というテーマでご質問をいただきまして、皆さんほんとうにありがとうございます。
これから、ご質問にお答えしていくわけですけれど、その前に1つ、頭の中に入れておいてもらったらありがたいな、と思うことがあります。
私は「神さまはいる」と思っています。神さまが大好きで信じている人間です。「不思議だな」と思う人がいるかもしれません。だからと言って、皆さんに「信じなさい」と言うつもりはありません。
私は他人に強要されるのも、他人に強要するのも、苦手です。
私がこの記事で話したことはすべて、皆さんからのご質問に対して、
「一人さんはこんなことを考えて、こんなふうに生きている人間ですよ」と言っているだけなんです。
でも、読者の皆さんがさらに豊かになって幸せになりますように、私なりに一生懸命お答えしていきます。
そうやって私が話したことの中に、もし、皆さん1人ひとりの心に響く何かがあったら、ものすごく光栄です。
【質問⑩】過去の後悔と将来の不安から解放されるには
人生を幸せに生きるうえで、「過去の後悔や怒り」と「将来に対する不安」をできるだけ、頭の中から遠ざけることが必要ではないかと、私は思っています。
ただ、こうした思考を捨てることは、よほどの精神力の持ち主でもない限り困難なことだと思います。
今あれこれと思い悩んでもどうしようもない、こうしたことから解放され、今に集中して生きるためには、どのように過ごすのがよいのでしょうか。お教えいただけましたら幸いです。(読者)
【回答⑩】今できることを淡々とやる訓練をするんです
これも何千年も前からある、人類の課題なんですね。
「過去のこと」というのは、済んじゃったことなんです。
だから、もう、あなたの中では思い出でしかないんです。いくら考えようが、済んじゃったことなんです。
そして、将来に対する不安というのは、将来は誰にもわからないから、実はあなたの中の想像なだけなんですよ。
それでは、どうやって生きたらいいんですか、と言うと、我々ができること、1人ひとり、自分が今できることを一生懸命することが、将来に対する安心感を得ることになるんです。
だから、もし、嫌な感じがして、不安をあおるようなことが頭に浮かんできたとするでしょ。そういうとき、精神集中してそれを打ち消す、というのはね、実は相当難しい話なんです。
それよりも、もし、へんてこりんなもの浮かんできたら、
「ついてる♪ ついてる♪ ついてる♪」
とかって言っちゃうと、脳は不安なことは考えられない。なぜかと言うと、人は、2つのことを同時には考えられないんです。ですから、
「ついてる♪」と言ってみてください。
心を変えるよりも、言霊を利用してみてください。
「ついてる♪ ついてる♪ ついてる♪」
と言いながら、不安なことって実は考えられないんですよ。
それでもって、将来に対して不安があるなら、今できることを確実にやっていけばいいだけなんです。それ以上のことを、人はできないんですよ。
たいしたアドバイスにはならないかもわかんないけど、それ以上の答えはないんじゃないかな?
今できることを淡々とやる――ということが常にできるように、心を訓練するしかないんです。
だから、不安が浮かんできたら、
「ついてる♪ ついてる♪ ついてる♪」
と言いながら、今、自分がやれることをやろう。そういうことをやっていると、人生はどんどん、よくなってくるようになっています。
どんな些細なことでもいいことをしな
それと、もう1つ、お伝えしなくてはならないことがあるんです。
それはなんですか? というと、悪いことをすると、悪いことをしたその人に悪い報いがあります。
逆にあなたが〝いいこと〟をすれば、必ずあなたにいい報いがあるんです。
だから、どんな些細なことでもいいんです。いい報いがくるようなことをすればいいんです。
どんなに些細なことでも、〝いいこと〟をしている人は必ず将来に対する不安が、だんだん消えていきます。
だから、誰かの悪口を言いたくなったら、やめるとか。そんな小さなことでもいいんです。
今、いちばん手っ取り早くて、いちばん私がお勧めしていることは、公衆トイレでも、会社のトイレでも行ったとき、誰かが汚したままだったら、それをきれいにするということです。
自分が汚したのですら、拭かないで帰っちゃう人もいるのに、なぜ、人が汚したところまで掃除しなきゃいけないんですかって思うでしょ。
それはね、トイレって、誰も見てないんです。誰も見ていないところで、きれいに掃除してくる人と、自分が汚したものですら片づけないで、汚れたまま、どこかに行っちゃう人との違いがあるんだよね。
小さい、些細なことなんですけれど、その些細な、人に見えないところで自分のことをちゃっちゃっとやって、「徳積み」をしている人は、将来、だんだん徳が蓄積されていって〝いいこと〟がドカン!と起こります。
逆に、小さなことでも変な、例えば、他人の悪口を言ったり、トイレを使って汚したりしたまま拭かないで出ていくことでも、わかってて拭かないで出てきちゃうのもいけないんですよ。それを、「たかだかこれだけのことで」というかもわからないんですけれどね。
水がめにお水がたらたら夜中に垂れていると、1滴ずつでも一晩でいっぱいになっちゃうのと同じでね、ほんとうに、そういうことが起きちゃうんです。
だから、もし将来が不安なんだとしたら、些細な徳積みだと思って、誰もいないおトイレでもね、きれいにちょこちょこっと拭いたり、次にこのトイレを使う人のためにスリッパの向きをそろえたりだとか、何かをするといいですよ。
ただし、自分のできる範囲内で、何か1個だけ、やったらいいと思う。その1個が大きな違いになってくるからね。
その⑪に続きます