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【血糖値スパイク】発症は1400万人!?健康診断では見逃されやすい?「血管を傷めない」食べ方とは

ひと口に30回噛んで20分以上かけて食事する

血糖値スパイクとは、食後の短時間に血糖値が急上昇することを言います。空腹時は正常だった血糖値が食後1~2時間以内に高血糖(140㎎/㎗)になれば、血糖値スパイクを引き起こしています。

おもな原因は、糖質の多い食事、空腹時のドカ食い、早食いなどです。

血糖値スパイクが繰り返されると、血管の壁がダメージを受け、動脈硬化を引き起こし、心筋梗塞、狭心症、糖尿病性腎症、脳梗塞、がん、認知症などのリスクが高まります。

血糖値スパイクのある人は、健常者と比較して血管病は1.9倍、がんは1.6倍、認知症は1.5倍発症しやすいというデータもあります。

血糖値スパイクを発症している日本人は1400万人以上と言われていますが、通常の健康診断は空腹時に行うため、血糖値スパイクは見逃されやすいのです。

血糖値が急上昇・急降下する「血糖値スパイク」

血糖値スパイクを起こさず、血管を若返らせるためには、「よく噛んでゆっくり食べる」ことが第一です。

ひと口ごとに30回噛み、一度の食事時間は最低でも20分はかけることをお勧めします。簡単そうに思えますが、ほとんどの人がよく噛んで食事をすることができていません。

30回が難しい人は、まずは20回からでいいので始めてみましょう。血糖値の上昇が緩やかになるだけでなく、唾液がよく出るようになり、健康につながります。

唾液には抗菌作用、自浄作用、嚥下(飲み込む動作)を助ける作用があり、消化もよくなります。また、咀嚼は脳にいい刺激を与え、認知症予防にもつながると言われています。

食べる順番にも注意しましょう。ご飯やパンなどの糖質は食事の最後に食べ、最初に野菜やキノコ、海藻といった食物繊維を食べると、糖質の吸収を抑え、血糖値スパイクの防止になります。

この記事は『ゆほびか』2023年3月号に掲載されています