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【小網神社】銭洗いの意味とやり方~創建550年・東京銭洗い弁天の宮司が教えます

小網神社

●御祭神/倉稲魂神、市杵島比賣命、福禄寿 ほか
●東京都中央区日本橋小網町

※当記事は新型コロナウイルスの流行前に制作されたものです。御参拝の際は神社の案内に従って感染予防に十分ご注意ください。

お金を清めることで感謝の気持ちが生まれる

 私どもの小網神社(東京日本橋)は、強運厄よけと財運向上の御利益があることで、多くのかたからご信仰いただいています。創建は文正元年(1466年)、550年以上の歴史を持っております。

江戸開府以来、商業の街になり、明治以降は、東京証券取引所が近くにできたこともあって、金運・財運向上への信仰がたいへん篤くなりました。境内にある井の水で銭を清めると、御利益があるという言い伝えが徐々に広まっていき、「東京銭洗い弁天」として知られるようになりました。

 では、銭洗いをする意味を説明しましょう。

銭洗いの基本には、水の信仰があります。水は本来清らかなもので、その霊力でお清めをするという意味があります。水には自然の力が凝縮されており、お金を清めることで、その価値や意味、お金に対する感謝を顧みてほしいものです。

お金を清めるという行為は、清らかな気持ちで生きていくことの基本にもなります。お金をものとして扱うのではなく、心を込めることで、無駄遣いしないことにもつながっていくのです。

また、お清めすることは、人間がどう生きていくかという知恵も凝縮されています。気持ちをフラットな状態にして落ち着かせる1つのきっかけにすれば、日本もどんどん豊かになっていくだろうし、みんなが大らかに生きていける原点になると思うのです。

人を気遣うように神様にも接するとよい

次に、お参りと銭洗いのやり方を説明しましょう。

神社参拝の基本は氏神信仰にあります。ぜひ、近所の神社にお参りしてください。いつもお守りしてくださっている氏神様にお礼参りをしたり、ふだんから近しく接することは非常にたいせつです。

お参りする前には、手水で手や口をお清めします。ひしゃくに汲んだ水で左手、右手をお清めしたあと、左の手のひらにくぼみを作って、水を溜め、口も清めます。最後にひしゃくも洗ってください。

※当記事は新型コロナウイルスの流行前に制作されたものです。銭洗いについても神社の案内に従って感染予防に十分ご注意ください。

お参りは、お賽銭を入れて、鈴を鳴らし、「二拝二拍手一拝」をします。「拝」とは神様に対して行う90度のおじぎのことです。「礼」は人に対して行う15度などの会釈のこと。神様には90度の深いおじぎを2回して、手を2度叩いてから、お祈りし、最後に90度の深いおじぎを1回します。

神様にお祈りするときにあれもこれもとお願いするかたがいるようですが、人間に置き換えて、神様と接していただくといいかと思います。

初対面の人に「あれもして」「これもして」と言われたら、びっくりしますよね。人を気遣うように、神様にも接するといいでしょう。神様にはご挨拶をして日頃の感謝を伝え、お願いをするようにします。1回だけでなく、ご報告を兼ねて、折にふれてお参りするといいですよ。

清めたお金が種銭となりお金を呼んでくる

銭洗いは、それぞれの神社にさまざまなやり方があります。

当神社に伝わっているのは、ザルの中に小銭を入れて、水に浸し、振るように洗うという方法です。

そして、お清めしたお金を1つ、財布の中にとどめておくと、それが種銭となり、お金を呼んでくるという信仰が伝えられています。

 中には、お札やクレジットカード、宝くじなどをお清めされるかたもいます。
当神社でお勧めしているのは、5円や50円などの穴の開いた硬貨。硬貨の穴にひもを結んだりして印をつけると、財布に納めたときにお清めしたお金だと見分けがつきます。

銭洗いをすることで、清らかな心で豊かな生活を送る、一助にしてみてください。