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【クルミ】と【卵】で脳が元気に!記憶力や学習能力、集中力を取り戻す

2020/12/26

脳の働きを改善する2つの栄養素

 ここでは、脳の働きを改善する効果が研究で明らかになっている、2つの栄養素を紹介します。

 1つ目の栄養素は、「オメガ3系脂肪酸」です。

 脂肪酸には、飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸の2種類があります。飽和脂肪酸は、バターやラードなど、常温で固体のものが多いのですが、不飽和脂肪酸は、常温では液体です。

 不飽和脂肪酸は、さらにいくつかの種類にわかれます。そのうちの1つが「オメガ3系脂肪酸」です。

 オメガ3系脂肪酸は、健康科学の最先端研究機関であるNIH(米国国立衛生研究所)も、「高齢者の認知機能の低下を改善する」「気分障害の治療の基礎となる」と発表し、脳機能を改善する栄養素として勧められています。

 オメガ3系脂肪酸は、体内に取り込まれると「リン脂質」の材料になります。

 このリン脂質は、細胞膜の成分です。脳にある神経細胞の膜を作るうえでも、リン脂質は欠かせません。

オメガ3系脂肪酸は脳の神経細胞に欠かせない

 「ドーパミン」や「セロトニン」という言葉を聞いたことがあるかたも多いでしょう。これらは、神経伝達物質と呼ばれるものです。

 脳の神経細胞は、神経伝達物資を互いにやり取りしています。このやり取りのおかげで、私たちは何かを考えたり思い出したりすることができます。そして、神経細胞の膜には、神経伝達物質の受け皿があり、このやり取りを支えているのです。

 ところが、リン脂質の成分であるオメガ3系脂肪酸が少なくなると、細胞膜の働きが悪くなり、神経伝達物質がスムーズにやりとりされなくなってしまいます。

 その結果、思考力や判断力が低下します。オメガ3系脂肪酸は、脳の神経細胞にとって欠かせないものなのです。

 オメガ3系脂肪酸を適切に摂取すれば、脳機能はもちろん、病気や不調の改善も期待できます。

 というのも、先ほどお話ししたNIHの研究によって、オメガ3系脂肪酸の適切な摂取は、子どもの脳の発達に不可欠で、大腸ガン、乳ガン、前立腺ガン、高血圧、心臓血管系の疾患の予防にも役立つことが、明らかになっているからです。

クルミは植物性のオメガ3系脂肪酸を豊富に含む

 オメガ3系脂肪酸には、いくつかの種類があります。

 有名なのが、青魚に多く含まれる「DHA(ドコサヘキサエン酸)」と「EPA(エイコペンタエン酸)」です。特にDHAは、脳の細胞膜に多く含まれる、重要な脂肪酸です。

 この2つに加えて、植物性のオメガ3系脂肪酸である「α−リノレン酸」にも、ぜひ注目していただきたいと思います。α−リノレン酸は、「クルミ」や「亜麻仁油」に豊富に含まれています。

 毎日青魚が食べられないというかたもいるでしょう。そんなときは、オメガ3系脂肪酸が体に不足しないよう、こうした食材を摂取するといいでしょう。

 ちなみに、α−リノレン酸は、体内でごく一部がDHAやEPAに変換されることがわかっています。

 α−リノレン酸の1日の摂取推奨量は、約2・5gです。

 クルミなら1つかみ分(約28g)、亜麻仁油ならティースプーン一杯(約4g)で、この量を摂取できます。

 ちなみにアメリカでは、高齢ラットにクルミを含む食事(人間ではクルミ約28gに相当)を食べさせた結果、加齢性の認知障害や運動障害が改善されたという研究報告がされています。

 同じくマウス実験で、クルミの摂取により、人間のアルツハイマー病に当てはまる症状(記憶力や学習能力の低下など)が改善したという結果も出ています。

短期記憶に関わるコリンは卵に豊富に含まれる

 2つ目の栄養素は「コリン」と言います。コリンも、NIHが推奨する栄養素です。

 体内に入ったコリンは「アセチルコリン」という神経伝達物質の材料となります。

 アセチルコリンは、脳のさまざまな機能に関わりますが、特に記憶を一時的に留めておく脳の働き(短期記憶)に不可欠な物質です。

 コリンの1日の摂取推奨量は、約500㎎です。食品では、卵1個ぶんの黄身に250㎎、納豆1パック(50g)で約60㎎のコリンが含まれますから、1日に卵を2個食べればじゅうぶんです。

  「最近、記憶力が悪くなって物忘れをしやすくなった」「集中力が続かない」など、脳機能の不調を感じているかたは、オメガ3系脂肪酸とコリンの「最強コンビ」を摂取するよう心がけてみてください。