40年前に日本人美容家が考案!簡単「抹茶レモン」の作り方&美味しい飲み方
学校法人メイ・ウシヤマ学園 ハリウッド大学院大学教授 ジェニー牛山
美容家だった私の母、メイ牛山が、40年以上も前に考案した「抹茶レモン」。現在はアメリカの女優やモデルが美容のために飲んでいるという話題で、注目を集めているようです。
抹茶とレモン汁、水、ハチミツを混ぜるだけでできる簡単な飲み物ですが、体や頭の疲れを取る、不安定な心が落ち着く、吹出物やくすみなど肌トラブルを改善するなど、多くの健康効果が期待できます。
十数年前、アメリカで日本食ブームが始まり、抹茶も人気を呼びました。そして今、「体の老廃物を排泄するデトックス効果がある」として、女優やモデルが抹茶レモンを気に入り、飲んでいるそうです。
では早速、作り方をご紹介します。
●材料 出来上がりコップ約1杯分
抹茶(粉末緑茶も可)……………小さじ1
レモン汁…1/2個分
水……………200㎖
ハチミツ……小さじ1
●作り方
すべての材料をスプーンでよく混ぜる。
抹茶のダマが気になる場合は、材料を密閉容器に入れてよく振る。
出来上がり
輪切りを使えば有効成分が溶け出る!
抹茶は冷蔵庫で密閉保存を
●飲み方いろいろ
抹茶レモンスカッシュ
抹茶レモンティー
抹茶レモンサワー
アメリカ大統領夫人が絶賛し女優や歌手も愛飲!抹茶レモンで美肌&疲れ知らず
そもそも抹茶レモンは、今から40年以上前、私の母であり美容家のメイ牛山(1911~2007年)が、家族の健康のために考え出したレシピの1つでした。
私が高校生の頃、我が家の食生活は、父が大好きな肉食中心のアメリカ式。それを何年も続けていたら、家族全員、体の調子が悪くなってしまったのです。
母は更年期にさし掛かった頃で体はフラフラ。仕事を辞めるしかない、というところまで追い詰められました。
そんなとき両親は、季節の野菜と果物を中心にした自然の滋養たっぷりの食生活「自然食」を提唱する、食事療法家の栗山毅一先生と出会いました。
栗山先生から自然食を学び、過去の食事の誤りを悟った父と母は、食生活を180度転換。すると、食生活を変えて数年で、家族の体の不調が全部治ってしまったのです。
それまでの私は、顔の毛穴が開き、髪はバサバサ。毛深いのが悩みで、おなかの調子も悪く、慢性結膜炎も患っていました。神経質で、なことにイライラしていました。
それが食生活を変えたら、脂性の肌も髪質も改善し、体毛が薄くなって、おなかと目の調子もよくなりました。性格まで穏やかになり、食事が体も心も変えることを、深く実感しました。
この体験後、母は、自然の力を生かした美容のための食事やレシピの開発にまい進しました。
そこで生まれたレシピの1つが抹茶レモンだったのです。
アメリカ大統領夫人から直筆のお礼状が届いた
母は、青汁から着想を得て、抹茶レモンを考えたようです。飲むと疲れが取れて、体も心も回復することから、我が家では、「リフレッシュティー」と呼ばれていました。
母は、経営する美容サロンのお客様にも、手作りの抹茶レモンを出すようになりました。すると、「スッキリとした味で、とてもおいしい。これは何ですか?」と、抹茶レモンが評判になったのです。
「自宅でも抹茶レモンを飲みたい」という要望が増えてきたので、父と母は抹茶レモンを製品化することにしました。
それから40年間、抹茶レモンを飲んだかたから、うれしい報告が私のもとに届き続けています。
「気分がシャキッとして、細胞が生き返るよう」
「飲んでいると肌がかさつかない」
「60代なのに白髪がほとんどない。染めているの? とよく聞かれる」
「便のカサが増えて、それ以来、吹出物が出なくなった」
「首や耳まで広がるニキビが出なくなった」
美容サロンのお客様には、芸能人のかたも多く、女優の司葉子さん、歌手の三沢あけみさん、声楽家の安田祥子さんなどが、抹茶レモンを愛飲しています。
元アメリカ大統領のドナルド・レーガン氏の奥様であるナンシー・レーガンさんからは、感謝のお手紙をいただきました。
「カゼぎみだった体調が、抹茶レモンのおかげで回復した」というのです。ナンシーさん直筆のお手紙は、今でもたいせつに保管してあります。
クタクタのときに飲むとウソみたいに元気になる
私自身、毎朝ほぼ欠かさず、抹茶レモンを飲んでいます。うっかり飲み忘れた日は、頭がスッキリしないので、抹茶レモンに支えられていることを改めて感じます。
特に仕事や旅行でクタクタになったときに抹茶レモンを飲むと、ウソみたいにケロッと元気になるのです。私にとって抹茶レモンは常備薬のようなものです。
抹茶レモンの特徴は、抹茶の苦み、レモンの酸味、ハチミツの甘みが混ざり合ったおいしさと、その効果にあります。
抹茶の緑色の天然色素である「葉緑素」は、血液をサラサラにして流れをよくすることで知られています。また、昔から「毒消し」として使われ、急な腹痛の際に飲まれていたという記録が残っていました。
こうした抹茶の成分の吸収を早める作用を持つのがレモンです。さらに、美白作用があるビタミンC や疲労回復を促すクエン酸が含まれています。
これら2つにハチミツが加わることで、まろやかな味になり、ぐんと飲みやすくなるのです。
紫外線で肌が痛みやすいうえ、暑さで夏バテしやすいこれからの時期、抹茶レモンは最適な飲み物です。美容と疲労回復に、ぜひ抹茶レモンをお役立てください。
朝一番の抹茶レモンで脳が活性化! 記憶力が改善し認知症を予防!肝臓病も撃退!
医学博士・日本薬科大学学長 丁 宗鐵
抹茶の有効成分が活性酸素を撃退し脳を活性化
夏バテしやすいこれからの季節にお勧めの飲み物が、抹茶にレモン汁を加えた「抹茶レモン」です。
抹茶とレモンは健康面で相乗効果が得られる組み合わせです。それを説明する前に、まずは、抹茶とレモンそれぞれに含まれる、有効成分について説明しましょう。
抹茶がほかのお茶と違うのは、茶葉を粉末にしてそのまま飲むので、茶葉の栄養成分をまるごとれるところです。
茶葉の栄養成分として有名なのが「カテキン」です。
カテキンはポリフェノールの一種で、活性酸素を除去してくれる働きがあります。
私たちが生きていくには、酸素が必要です。しかし、私たちの体に取り込まれた酸素の一部は、そこで高い酸化力を持つ『活性酸素』に変わります。
この活性酸素は加齢とともに増え、がん細胞を増やしたり、動脈硬化を引き起こしたり、老化を進めたりといった悪さをします。
この活性酸素の働きを阻害するのが、抗酸化力です。抹茶に含まれるカテキンなどのポリフェノールは、抗酸化力の強い物質であることがわかっています。
また、カテキンは、お茶の渋みを感じさせる成分で、これが脳の活性化につながります。
渋みや苦みというのは、本来、毒の存在を教える味です。ですから、抹茶を口にすると、脳に警告反応が伝わります。
すると、自律神経が優位のリラックス状態から、服交感神経優位のアクティブな状態へと入れ替わります。
その結果、頭がシャキッとして、仕事や家事が捗りやすくなるのです。
抹茶とレモンで認知症に効く成分が溶け出る!
一方、レモンには、疲労回復に役立つクエン酸が入っています。暑くて夏バテしやすい時期には、ぴったりの果物です。
さらに、レモンの皮に含まれる「ノビレチン」というポリフェノールには、脳の記憶機能を改善して認知症の発症を遅らせたり、アルコールなどの毒素を分解する肝臓の働きを活性化したりする作用があることがわかっています。
認知症の中でも最も多いアルツハイマーは、アミロイドβという物質の脳への沈着が原因の1つとされています。
ノビレチンには、アミロイドβの沈着を減らす働きがあるという研究結果が出ているのです。
そして、抹茶には、このノビレチンを吸収しやすくする成分が含まれています。
抹茶をかき混ぜると泡立ちますが、これは「サポニン」という成分によるものです。
抹茶に含まれるサポニンは、レモンの皮のノビレチンが溶け出すのを助けてくれます。
ですから、抹茶と輪切りレモンを組み合わせると、ノビレチンを吸収しやすくなります。
ただし、輸入されているレモンの皮には農薬と防腐剤が使われているものが多いので、薬剤を使っていない国産レモンを使うことをお勧めします。
また、カボスやスダチ、ユズやシークワーサーといった柑橘系の皮にもノビレチンが含まれていますから、「抹茶カボス」「抹茶スダチ」「抹茶ユズ」として召し上がるのもお勧めです。
クエン酸による疲労回復効果を高めたければ、抹茶レモンに梅干しを加えるのもいいでしょう。
お勧めは朝一番の常温の抹茶レモン
抹茶レモンを飲むタイミングとしては、午前中か、午後の遅くない時間帯を推奨しています。
先ほど述べたように、抹茶に含まれるカテキンやカフェインには、交感神経を活性化する働きがあるため、夕方以降に飲むと、興奮して眠れなくなる可能性があります。
逆に朝一番に抹茶レモンを1杯飲むと、脳がシャキッとして、元気な1日を送れるでしょう。
また、カテキンはたくさん摂ればいいというものではありません。
胃腸の弱い人は控えめにすべきですし、抹茶レモンを飲むのは、多くても1日2~3杯程度にとどめておきましょう。
暑い夏は冷たいものが飲みたくなりますが、冷えは万病のもとです。
昔、抹茶は病気の予防や心臓が悪い人が飲んでいて、薬として中国から日本に伝わったものです。
さらに、薬はもともと温めて飲むものでした。ですから、抹茶レモンを飲むときは、冷やしすぎず、常温で飲むことをお勧めします。
抹茶を買う習慣がない人もいると思いますが、わざわざ買ってこなくても、フードプロセッサーやコーヒーミルがあれば、いつも使っているお茶の葉を粉砕して、抹茶の粉末を作ることも可能です。