耳に硬さや痛みを感じる人は要注意!
「肩こりがたちまち消えた」「首のこわばりが解消した」「頭痛がよくなった」「視力が0・2アップした」「腰痛が楽になった」「血圧が下がった」「耳鳴りがしなくなった」
——これらは、耳に輪ゴムを巻く健康法「耳輪ゴム」を試した人たちからよく聞かれる声です。
私自身、耳輪ゴムを始めてから、以前は聞こえづらかった1万2000ヘルツの高音が、クリアに聞こえるようになりました。
なぜ耳に輪ゴムを巻くことで健康になるのでしょうか。私は鍼灸師で、一般的な鍼灸治療のほか、手や指にあるツボを鍼などで刺激する「手指鍼」を取り入れた治療を行っています。
また、鍼治療以外にも、患者さんが自分で行い健康に役立てることができるセルフケアの研究を続けてきました。
ここ数年、熱心に取り組んできたのが、「耳介(耳ツボ)療法」です。手や足、そして耳には、たくさんのツボが密集しており、全身の縮図のように、全身に対応するツボが並んでいます。
耳のツボをおおまかに言えば、耳たぶのあたりが頭、耳の外周が首や肩などに当たり、耳の穴の周辺には、内臓に対応するツボが並んでいます。
これを言い換えれば、全身の健康状態は耳に現れていると言ってもいいでしょう。自分で耳を触ってみて、硬さやゴワゴワした感じがあったり、耳をもんだりすると、痛い部分がある人は注意が必要です。
こうした耳と全身の密接な関連性を利用し、治療に役立てるのが耳介療法なのです。
目の周辺から体がポカポカ温まってくる
耳介療法は、耳ツボの正確な位置を利用するため、セルフケアには不向きだと考えました。そこで、試行錯誤の末、私が考案したのが、耳輪ゴムなのです。
耳輪ゴムは、どの家庭にある普通の輪ゴムを使います。輪ゴムを、耳にぐるりと巻くだけでよいのです。
耳輪ゴムを試すと、多くの人がまず感じるのは、「耳の周辺から体がポカポカと温かくなってくる」感覚です。
これはおそらく、耳の血流が促進され、それに伴い首、肩などの耳の周辺をはじめ、全身の血流がよくなったためでしょう。
また、関節の柔軟性を高まって肩や首などが大きく回せるようになったり、体の柔軟性がアップしたり、姿勢が安定する人が多いようです。
具体的な不調としては、首や肩のこり、頭痛、腰痛、眼精疲労、聴力の退化や耳鳴り、高血圧、冷え症、便秘、体のだるさ、疲労感などに、耳輪ゴムはよく効くようです。
一時的な効果として、顔のリフトアップ効果なども期待できます。
お財布に輪ゴムを入れればどこでも試せる
耳輪ゴムは、1分程度の短時間でも効果はじゅうぶんです。最初は多少の痛みがあるかもしれませんが、我慢できる範囲で試してください。
可能ならば、毎日、継続して行うとよいでしょう。続けるうちに、硬かった耳が柔らかくなってきます。それとともに、悩まされていた症状も改善されていきます。
お財布に輪ゴムを入れて持ち歩くのもお勧めです。仕事場などの外出先で、肩がこったり、頭が痛くなったときも、その場で症状を和らげることができるからです。
手軽にできる体のセルフケアとして、耳輪ゴムをお試しください。
不思議とよく効く!耳輪ゴム・基本のやり方
【用意するもの】
輪ゴム6~8本(片耳に3~4本)。普通の輪ゴムでかまわない
①輪ゴムをひっかける
片手で耳をつまみながら、耳の付け根に輪ゴムを3~4本ひっかける
②輪ゴムを二重に巻く
片手で耳をつまみながら、輪ゴムを伸ばしてハの字にねじり、二重になるように耳に巻く
③輪ゴムの位置を調整する
できるだけ耳の根本に輪ゴムがあたるように、輪ゴムの位置を微調整する。もう片方の耳にも同様に巻く。1分たったら、輪ゴムを外す
※輪ゴムが痛く感じる人は、輪ゴムの本数を減らすか、30秒程度でもよい。長く行う場合も、10分を限度とする。
1日に1回、毎日続けて行うのが望ましい。難しい場合には、2日に1回の頻度でも構わない症状が慢性化した人は、輪ゴムの本数を1~2本にして耳への負担を減らし、巻く時間を長くするとよい
この症状にはこの巻き方!症状別・耳輪ゴムのやり方
【耳鳴り・頭痛】
3~4本の輪ゴムをあらかじめ二重にして、耳たぶを縛るようにする
【高血圧】
輪ゴムをあらかじめ二重にし、耳を折りたたむようにして縛る
【腰痛】
輪ゴムをハの字にして二重にし、耳にかけて縛る
【視力アップ・飛蚊症】
耳の付け根に輪ゴムをかけ、ハの字にひねる。ひねった先で耳たぶを縛る