私はドメスティック・ヴァイオレンス(家庭内暴力)と貧困が支配する家庭に生まれ育ちました。生きていることがあまりにもつらく、10代から20代にかけてはよく死ぬことを考えました。
その後、社会人となった私は、ナポレオン・ヒルの「思考は現実化する」という教えや、「引き寄せの法則」と出合います。
「自分が望む幸せな未来を自分で創り出せるのなら、それに賭けてみよう」と思い、セミナーなどに参加しながら「引き寄せの法則」を20年近く実践しましたが、うまくいきませんでした。
模索を続けるなかで気づいたのが、実現するのは「思考」ではなく「感情」のほうということでした。つまり、どんなに前向きなことを考えていたとしても、心が不安や怒りを感じていれば、不安や怒りが現実化してしまうのです。
そして15年ほど前、不安を和らげる方法として、アメリカに「タッピングセラピー」という心理療法があることを知りました。簡単に言うと、体の特定の部位を手指でトントンと叩くというものですが、これを試してみたところ、わずか1~2分で不安が大幅に軽減し、その効果に驚きました。
私は、アメリカ式のタッピングセラピーをヒントに、東洋医学の経絡治療(生命エネルギーである「気」の通り道である「経絡」の流れを整えて心身を健康に導く治療法)の考え方と、皮膚科学、脳科学、さらには「和の心」のエッセンスを加えて、独自の方法を考案しました。
それが、私が今回ご紹介する「ミラクルタッピング(マインドフルネスタッピング)」です。ミラクルタッピングの特徴は、不安や恐怖、怒り、イライラ、悲しみといったネガティブ感情を一瞬で消し去ること。そして、幸運を引き寄せ、夢の実現を一気に加速させることです。
私自身も含め、ミラクルタッピングを実践した人の多くは、本人も驚くほど現実が好転し、夢が叶っています。なぜ、ミラクルタッピングを行うと、夢が叶いやすくなるのか。理由は簡単です。
「引き寄せ」を自然にできる人、成功者や天才と呼ばれる人は、「自分はこうなりたい」と願ったことに対して不安や疑問を抱かず、自分が望み描いたゴールに向かって一直線に進んでいくことができます。
しかし、「引き寄せ」がうまくできない人は、「こうなりたい」と夢を描いても、同時に「私にできるわけない」というマイナスの思い込みや、「できなかったらどうしよう」という不安に駆られます。
こうしたマイナスの思い込みやネガティブ感情は現実化し、願望実現のブレーキとして働きます。クルマで例えれば、カーナビに行き先を設定したのに、ブレーキを踏み続けているようなものです。
ミラクルタッピングを行うと、心が整い、ネガティブな感情やマイナスの思い込みが外れていきます。すると、心のブレーキが解除され、自然とゴールにたどり着けるのです。
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ミラクルタッピングでネガティブ感情が消えると、喜びや幸せなどポジティブな感情に満たされる時間が長くなっていきます。そうして自分自身が満たされると、お金は自然に入ってきます。また、人間関係も豊かに広がっていきます。心の豊かさに、現実が呼応するからです。
さらに、うれしい効果もあります。それは「絶対にきれいになってしまう」「若返ってしまう」こと。
ミラクルタッピングを行うと「幸せホルモン」とも呼ばれるセロトニンの分泌がよくなり、血管が拡張して血色や肌ツヤがよくなるのです。表情も、明るく生き生きしてきます。
ミラクルタッピングの効果は、まず私自身が大いに実感しています。今は愛する家族にも恵まれ、若い頃とは打って変わって「もっと今日を生きたい」という思いで一杯です。
30代まではアトピーで肌がボロボロでしたが、今はピカピカ。近視で眼鏡が手放せませんでしたが、視力もよくなり、10年前から眼鏡いらずです。「自分は病弱だ」という思い込みを外してから病気もしなくなりました。
クライアントさんからも「長年の心身症が一気に治り、十数年間絶縁していた母とも和解できた」「1カ月で8kgやせて、持病の肝炎や糖尿病、三十数年来の重度のうつ病も軽快し、超健康体になった!」など、たくさんの喜びの声をいただいています。
以下で、ミラクルタッピングの詳しいやり方を紹介しています。ソフトなタッチで、自分をいたわる気持ちで試してみてください。
基本のタッピング
夢をかなえる空手チョップ
【初めに】
すべてのタッピングは「赤ちゃんの頬に触れるときの強さで」行います。優しく調和的な「和の心」こそミラクルタッピングの肝なのです。
【やり方】
まずは、どんな状態の人も最初に行ってほしいのが「空手チョップ」タッピングです。
両手の手のひらの側面どうし(空手チョップのときに触れる部分)をトントンとやさし~くタッピングします。時間は10~20秒でOK。
終わったら、「不安と恐怖」「ネガティブな思い込み」を外したいかたは下記の「A:不安と恐怖を緩和させるタッピング」へ。「怒りとイライラを鎮めたい」かたは、さらに下の「B:怒りとイライラを鎮めるタッピング」へ進みましょう。
A:不安と恐怖を緩和させるタッピング
【こんなときに】
不安や恐怖が浮かんでくるとき。「どうせ自分には●●なんてできない」といったネガティブな思い込みを外したいとき。
【やり方】
まずは、今抱えている心配や不安、恐怖などを思い浮かべます。その状態で、両目から2センチほど下の頬骨の上を、両手の指で軽くタッピングします。使う指は、人さし指、中指、薬指の3本。時間は10~20秒でOK。
習慣化することで、ネガティブな感情にすぐ対処できるようになるほか、幸せな状態が持続しやすくなります。
B:怒りとイライラを鎮めるタッピング
【こんなときに】
イライラしたり、怒りに支配されたりしているとき。思い出し怒りにもうってつけです。
【やり方】
まず、今イライラしていること、怒っていることを思い浮かべます。その状態で、左手の小指の爪の付け根の、内側部分を右手人さし指でタッピングします。(難しい場合は、タッピングする方の手とされる方の手を逆にしてもOK)所要時間は10~20秒。怒りに引っ張られないよう、やさしいタッピングを心がけましょう
締めのタッピング 万能の鎖骨トントン
【最後に】
「A不安と恐怖を緩和させるタッピング」を行ったかたも、「B怒りとイライラを鎮めるタッピング」を行ったかたも、最後は「鎖骨トントン」で締めます。
【やり方】
両鎖骨の下の真ん中辺りを、両手の人さし指、中指、薬指の3本の指でトントンとタッピングします。ここは、ほかのタッピングよりほんの少しだけ強めにたたいてもだいじょうぶです。所要時間は10~20秒。
これで工程は終了です。まだネガティブ感情が残っている場合は、基本のタッピングから一連の流れを繰り返しましょう。
(後編に続きます)