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【足のむくみ】リセット体操~筋肉でリンパ管を押しもみ!足も体もスッキリ軽くなる!

座っている時間が長いのが足のむくみの原因

 現代人の生活スタイルでは、デスクワークやスマホ操作などで座っている時間が非常に長くなっています。特に今は感染症対策で、一日のほとんどを家の中で過ごし、運動不足になっている人も増えているのではないでしょうか。

 このような生活を送っていたら、足がむくむのはあたりまえです。

 むくみとは、簡単に説明すると、皮膚の下にたまった体の水分です。地球の重力の働きで、体の中の水分は地面のほうへと引っ張られるため、足やふくらはぎに水分が停滞しやすくなっています。

 本来、下半身の水分は、リンパ管に回収され、重力に逆らって胸部に送られていきます。このときにポンプのように働くのが、下半身の筋肉です。

 しかし、骨盤がゆがんで筋肉が硬くなると、ポンプの役割を果たせなくなり、水分がきちんと送られなくなります。また、筋肉が硬くなって動かしにくくなれば、体が重く感じられて、運動量がさらに減ってしまいます。

 つまり、足のむくみには、骨盤のゆがみと運動不足が大きく関係しているのです。

 そんな骨盤のゆがみが引き起こされているのは、実は座っている時間帯です。人間の体にとって座っているときの姿勢は不自然で、立っているときの6倍の負担がかかっているといわれています。

 大抵の人が、イスに座るときに骨盤全体が後ろに傾いて、骨盤の仙骨と腸骨をつないでいる仙骨関節が開いています。座ったら自然に股が開いてしまうのは、骨盤が傾いている証拠です。

 仙腸関節が開くと、その異常を骨盤周辺の筋肉が感知し、緊張して硬くなります。そして、太もものつけ根である鼠蹊部が張って、中を通っているリンパ管や血管が圧迫されてしまうのです。そして、リンパ管の中で水分が滞るため、むくみは悪化します。

座ると仙腸が開く

 ですから、むくみを予防するには、まず、座りっぱなしの状態を避けることが大事です。1時間に1回は立ち上がり、もも上げなどを行って脚の筋肉を動かすようにしましょう。

 そして、一日分のむくみを解消するために、今回紹介する体操を寝る前に行うことをお勧めします。

寝る前に行うとむくみと無縁の体になる

 むくみを解消するために皆さんにお勧めしているのが「キック体操」「腰ひねり体操」「パー体操」です。寝る30分前に、この3つの体操を行うと、下半身にたまっていた水分が動きはじめるので、トイレに行きたくなるはずです。

 そして用を足してから布団に入ると、下半身のむくみが解消するだけでなく、手足がフワッと温まって冷えも改善します。

 こうして、全身の筋肉が緩むので、ぐっすりと眠れるようになります。その翌朝は、とても気持ちよく目覚められて、体がとても軽く感じられるはずです。

 下半身のむくみがひどい人は、「キック体操」の後に「翌朝細脚のポーズ」も行うといいでしょう。足を高く上げることで、重力に従って、足から胸部に向かって体の水分が移動していきます。ですから、足がスッキリとして疲れも取れます。

「キック体操」「腰ひねり体操」「パー体操」では、下半身の筋肉が大きく動きます。そして筋肉がリンパ管を押しもみして、ポンプのように水分を動かし、むくみを解消します。

 なかでも「腰ひねり体操」は、太ももの外側を通る「大腿筋膜張筋」と「腸脛靭帯」を伸ばして緩めます。これにより仙腸関節を正しい位置に戻していくのです。こうして骨盤のゆがみと筋肉の硬さが解消すると、鼠径部を通るリンパ管への圧迫が取れて、下半身の水分がスムーズに流れるようになります。

「腰ひねり体操」は、できれば、ひねった状態で30秒キープすることをお勧めします。10秒よりも30秒のほうが、「体が軽くなった」という実感を得られやすいからです。ただ、痛みがあるときには無理をせず、できる範囲で行ってください。

 また、「キック体操」と「パー体操」は、グッと強く筋肉に力を入れてから緩めることで、単純に体を緩めただけの場合よりも大きなリラクゼーション効果が得られます。

 すべて簡単な体操なので、寝る前に行うことを習慣化して、むくみとは無縁の体を手に入れてください。

下半身にたまった水分を動かす【キック体操

①布団の上などで、あおむけになる

②右足を持ち上げて、蹴るように脚をグッと伸ばす

③右足のひざを曲げ、胸のほうに引きつける

④ ②~③を10回繰り返す

⑤ 左足で同様に行う

重力を使って下半身の水分を戻す翌朝細脚のポーズ

部屋の壁などを支えにして、両足を高く上げる

※10分ほどキープするとよい

骨盤のゆがみを正して筋肉を緩める【腰ひねり体操】

① 布団の上などで、あおむけになる

② 右ひざを曲げて、腰をひねりながら体の左側に倒し、右ひざを上から左手で押さえて、10~30秒保つ

③ 右ひざを元の位置に戻してから、ひざを伸ばして①の姿勢に戻る

④ 左ひざを曲げて、腰をひねりながら体の右側に倒し、左ひざを上から右手で押さえて、10~30秒保つ

手足の筋肉を効果的に緩める【パー体操】

① 布団の上などで、あおむけになる

② 両手を持ち上げ、手首を反らせて指を思いっきり開いて、じゃんけんの「パー」の形にする

③ ②の状態で、足首を反らせて指を思いっきり開いて、じゃんけんの「パー」の形にする

④ そのまま10秒間保つ