15秒で顔のコリがほぐれて痛みが消えてなくなる
顔のマッサージにはさまざまな方法がありますが、私が実践しているマッサージは、日本酒を使うのが大きな特徴です。
とはいえ、手や顔がベタベタになるほど使う必要はありません。ほんの少し、指先が湿る程度でじゅうぶん。ですので、お酒のにおいが気になることもありません。
日本酒マッサージを行う場所ですが、東洋医学でいうところのツボの付近にある、コリコリしたところをほぐしていきます。
コリコリの正体は、血液が滞っている筋肉です。この直径3㎜ほどの塊をほぐせば、縮こまった筋肉が本来の柔らかさを取り戻し、顔のシワやたるみを減らすことができます。
マッサージの際に、日本酒で指を湿らせるのは、指先の滑りがよくして、コリコリした突起を見つけやすくするため。これが、日本酒を使うメリットのひとつです。
さらに、日本酒には血管を開く働きがあるので、筋肉に血液が素早く行き渡り、コリコリがほぐれるのが非常に早くなるのです。
実際、日本酒マッサージを始めてからコリコリがほぐれるまで、15秒ほどしか、かかりません。
コリコリをほぐしている間は、それなりに痛みがあります。
しかし、さすってから数秒で、突起がスーッと消えていく瞬間があり、それと同時に痛みもなくなります。
施術中、コリコリがなくなったタイミングで「もうあまり痛くないですよね?」と声をかけると「えっ、どうしてわかるんですか?」とびっくりされるかたが多いです。
この感覚が印象に残り、自分で日本酒マッサージを実践されるかたも、たくさんいらっしゃいます。
「目が大きくなった」「首のシワが取れた」と評判!
ご自宅で日本酒マッサージを行う際は、まず、目的に合ったツボの近くを、日本酒をつけた指で、圧をかけながらさすっていきます。
すると、痛みを感じるコリコリした場所が見つかるはずです。
そこをさすり続けていけば、15秒ほどで、コリコリも痛みも、不思議なくらいスッと消えてくれます。
正確なツボの位置より、コリコリした部分を見つけて、そこをほぐしていくことがたいせつです。
日本酒マッサージ後は、顔の筋肉に血液が行き渡るため、「顔がスッキリした」、「視界が開けた」という声をよく聞きます。
見た目もシャープになるので、モデルさんには特に評判がいいですね。
顔や首すじが引き締まって、目がパッチリ大きくなるので、「写真の写りがよくなる」と、たいへん喜ばれています。
目をパッチリさせる日本酒マッサージは、やドライアイにも効果がありますから、仕事の合間にやるのもいいでしょう。顔に染みついた疲労が取れて、見た目の印象が明るくなります。
なにしろ15秒でできるので、時間がないときのリフレッシュにも最適です。
日本酒は、携帯用の化粧水ボトルやアトマイザーに入れておけば、どこでも手軽に使えて便利です。
体の痛みにも効きオリンピックで活躍

マッサージに使うお酒は、調理酒など、身近にある日本酒でかまいません。
肌が弱くて赤くなってしまう人は、水で薄めて使ってください。
1日に何回までという制限はありませんが、さすり過ぎると皮がこすれてむけてしまうことがあるので、やり過ぎにはご注意ください。
また、顔だけでなく、ひざや肩、腰などに痛みがある場合も、同じ要領でマッサージをすると、痛みを取ることができます。
私は普段、スポーツトレーナーとしても活動していますが、アテネオリンピック国内選考では、選手のボディメンテナンスを担当し、頑固な背中の痛みを日本酒マッサージで抑え、金メダルに貢献することができました。
スポーツの現場では、筋肉の痛みを取ることで、優れたパフォーマンスにつなげます。顔に関しても、コリコリした部分をほぐせば、最高の状態に仕上げることができます。
どうぞ、日本酒マッサージで、本来の肌の張りや目の大きさを取り戻してください。
日本酒マッサージのやり方
注意
❶飲酒して肌が赤くなったり、かゆみや湿疹が出たりする体質の場合は行わないこと。
❷事前に必ずパッチテストを行い、肌に日本酒をつけても問題ないことを確認してから行うこと。
【パッチテストのやり方】二の腕に日本酒を軽く塗り、24時間、赤みやかゆみが出ないかを確認する。
❸肌に異状を感じた場合はただちに中止し、洗い流すこと。
日本酒マッサージの基本
①両手の中指に日本酒をつける。ほんの少量、指が湿る程度でかまわない

②紹介するツボの位置を参考に、ツボの付近にあるコリコリする部分(強めに指圧すると痛い部分)を、指圧してほぐしていく。ツボの位置は目安に過ぎず、コリコリする部分を見つけることが大事

【指の形】
中指の第一関節の近くに、人さし指のハラを置く。中指のハラが硬くなり、ツボの刺激がしやすい

①目をパッチリ大きくする
【対応するツボ:陽白】まゆ毛中央から2㎝上にあるポイント。目の疲れ、ドライアイにも効果がある

両手の中指に日本酒をつけ、左右の陽白のツボに当てたら、ツボを指圧したまま、左右に揺するようにしてコリをほぐす。15秒ほど行う。小刻みに揺すると、コリがほぐれやすくなる
②ほおのたるみを引き締める
【対応するツボ:頬車】えらの角から、指一本分、ほおに入ったところ。口を開けるとへこみ、歯をかみしめると筋肉が盛り上がるところ

両手の中指に日本酒をつけ、左右の頬車のツボに当てたら、ツボを指圧したまま、上下に15秒ほど揺するようにしてコリをほぐす
③首のシワを目立たなくする
【対応するツボ:雲門】肩関節に向かって、鎖骨の下に指をすべらせていくと、鎖骨のいちばん外側に、指が止まるくぼみがある。ここが雲門

右手の中指に日本酒をつけ、左の雲門のツボに当てたら、やや強めにツボを指圧したまま、左右に15秒ほど揺する。右の雲門も同じように行う