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「手で押すだけ」で緑内障を防ぎ改善! 【眼圧リセット】視野が明るくなり視力も向上

頭蓋骨のズレを正したら目の不調が消えた患者さんが続出!

 「小顔矯正」といえば、今ではどこの美容整体サロンでも普通に行っている美容術ですが、私は20年以上前にこの言葉を作り、一つのジャンルとして確立しました。

 その延長線上にあるのが「造顔」、今風にいうと「3Dフェイス」です。頭蓋骨のズレを矯正し、くぼんだ目鼻を前に出したり、アゴを引っ込めたりして、顔を立体的にする美容矯正です。

 その矯正術をやっているうちに、患者さんから思いがけない言葉を聞くようになりました。

 「視界が明るくなった」

 「はっきりものが見える」

 「目がパッチリした」

 「視力が上がった」

 「目の疲れがやわらいだ」

 それも、一人や二人ではありません。何人ものかたから、同じような言葉を聞いたのです。そのうち、「眼圧が下がった」という人が現れて、眼圧を意識した施術をするようになりました。すると、「緑内障の進行が止まった」「症状が改善した」という人が相次ぐようになったのです。

 なぜ、骨格矯正で緑内障がよくなるのか、不思議に思う人も多いでしょう。緑内障の最大の要因である眼圧の上昇は、実は骨格のゆがみと深い関係があるのです。

緑内障やその予備軍は目がくぼんでいる

 目の奥には、蝶形骨という、蝶が羽を広げたような形の骨があります(下の図参照)。

 この骨は目や鼻だけでなく、前頭骨、後頭骨、側頭骨、頭頂骨などに連結する、頭蓋骨の要の骨です。骨格がゆがむと、この蝶形骨もゆがんで、眼球が入っているポケット(眼窩)がくぼんできます。私の経験では、緑内障やその予備軍の人は、例外なく目がくぼんでいます。ですから、一目で緑内障とわかります。

 目がくぼむといっても、単に目が奥まるだけでなく、眼窩(目を囲む骨)が上下方向に狭まって小さくなります。すると眼球が押されてきます。

 その結果、目の血流が悪くなって、さまざまな目の不調につながります。その代表が、緑内障なのです。蝶形骨は外から触れない骨です。そこで、蝶形骨に間接的にアプローチするメソッドを考案しました。それが、「眼圧リセット」です。

姿勢の悪さや加齢で蝶形骨がゆがむ

 蝶形骨がゆがむそもそもの原因は、骨盤のゆがみにあります。

 加齢や、悪い姿勢で座る習慣により、仙腸関節(骨盤の仙骨と腸骨の間にある関節)が離れて、骨盤が開いてきます。すると骨盤が不安定になって、後ろに倒れたり、前に巻き込んだりします。こうしたゆがみが、筋膜(筋肉を包んでいる膜)を介して、頭蓋骨に影響するのです。

 頭蓋骨は、20個以上の骨が連結してできている、ずれやすい骨です。例えば下を向くだけで、額(前頭骨)には上から圧がかかります。また頭自体も、水分をとりすぎたり脳を使いすぎたりすると、むくんで膨らみます。

 こうした圧力がかかると、額は前に押し出された後、下に落ちていきます。するとその下にある目のまわりの骨が、ちょうど大陸プレートの下に沈み込む海洋プレートのように、前頭骨の下にもぐり込み、くぼんでいきます。

 眼球が入っている眼窩も、上から押されてつぶれ、奥の方に引っ込みます。眼窩がくぼんで狭くなると、眼球も押されて眼圧が上がります。また目の周りの毛細血管も圧迫されて、血流が悪くなります。

 こうして血流不全が起これば、目の機能が障害されて、眼圧の上昇だけではなく、視力の低下、見えにくさ、眼精疲労などが起こったり、目のまわりのシワ、くすみ、たるみ、クマなど、美容面にも影響が及んだりします。

上昇した眼圧をリセットする絶大な効果

 ちなみに眼球には、血液は流れていません。代わりに房水という液体が流れており、血液の代わりに酸素や栄養を供給しています。それが眼球内で過剰になると、眼圧が上がって視神経が損傷します。

 この眼圧の正常化に絶大な効果があるのが、眼圧リセットです(詳しいやり方は35ページからを参照)。次の2つの目のケアを1分ずつするだけで、目の血流がよくなり、眼圧が改善し、視力が上がる効果が期待できます。なかには、即効性が得られる人もいます。

❶眼窩の押し上げ

 下がった眼窩をしっかり押し上げて、広げます。この押し上げる力に首が負けないように、反対側の手で後頭骨を押さえます。

❷眼窩の押し出し

 こめかみの少し後ろに強く圧を入れ、そのまま前に押し出すと、目の奥の骨が押し出されて、眼窩が前に出てきます。すると眼球も正しい位置に戻り、小さくなっていた目が大きく広がります。

 ポイントは、どちらも母指球(親指の付け根の膨らんだ部分)でしっかり押さえ、しっかり圧を加えることです。ただし、痛くならない程度の力で行いましょう。弱い力であっても「持続圧」をかけ続けることで、骨は動いてくれます。

 眼窩が元の位置に戻ると、目の血流がその場でよくなり、目への圧迫も取れるので、眼圧が下がったり、視界が明るくなったりするのです。

 原因は、スマートフォンと悪い姿勢です。頭を下に向けてスマホを操作していると、先ほど話したメカニズムで額が落ちて、目がくぼみ、視力が落ちたり、眼圧が上がったりしやすくなります。

 また、スマホやパソコンの液晶画面から発せられるブルーライトも、目の機能に悪い影響を与え、緑内障の発症や悪化の原因になります。

 眼圧リセットは、目の疲れや視力の向上にも役立ちますから、ぜひ実践してみてください。それが、緑内障の予防につながります。

下がった骨を手で押して緑内障を改善!目ヂカラもつく!眼圧リセットのやり方

その❶  下がった眼窩を上げる

前頭骨を上げる

①おでこの中心、左右の眉の間に、右手の母指球(親指の付け根)をしっかり当てる

②左手を広げて後頭部(頭の骨の丸いところ)に添える

③右ひじをテーブルについて、強く力を入れながら、両方の手で押し合うようにグーッとおでこの骨(眼窩)を押し上げる。思い切り力を入れて10秒間行う。これを1回として、3回行う

右目と左目の骨を上げる

①右目の眼窩、鼻の付け根側に、右手の母指球(親指の付け根)をしっかり当てる

②左手を広げて後頭部(頭の骨の丸いところ)に添える

③右ひじをテーブルについて、強く力を入れながら、両方の手で押し合うようにグーッと眼窩を押し上げる。思い切り力を入れて10秒間行う。これを1回として、3回行う

④左目も同様に行う

その❷  奥まった眼窩を前に出す

①こめかみの少し後ろの、頬骨に少しかかるところに両手の母指球をしっかり当てて、内側にまっすぐ、グーッと圧をかける

②圧をかけたまま、母指球を回転させながら、前にグッと押し出す

③10秒間力を入れて押し出したら、力を抜く。これを1回として、3回繰り返す

急増中の若年性緑内障の原因はスマホ

 緑内障は難しい病気で、原因によっては、私たちの手に負えないものもあります。それでもこの眼圧リセットをすると、6割以上の患者さんによい結果が出ています。

 寒い時期は、血圧が上がるように眼圧も上がります。ところが眼圧リセットをすると、冬でも眼圧が上がらないので、医者が首をかしげるそうです。また、緑内障の定期検診が不要になったという人もいます。

 数年前に緑内障と診断されたSさん(66歳・女性)は、定期的に検査を受けて、経過を観察中でした。ところが、眼圧リセットをするようになってから、病院で定期検診をしなくてもいいと言われたそうです。ご本人も自覚症状がなくなり、「目が悪くなっている実感がなくなった」とおっしゃっています。

 Oさん(75歳・女性)は緑内障と診断されたとき、「治ることはない」と医者に言われ、すごく落ち込んだそうです。ところが眼圧リセットを受けた後、「瞳が大きくなって、目ヂカラが戻った」と大喜び。その後の検査で眼圧が下がっていることがわかり、医者に驚かれたそうです。緑内障と言われても諦めることはないと、晴れ晴れした顔で話してくれました。

 Kさん(70歳・女性)は緑内障で視力が低下していましたが、眼圧リセットをしてから視力が向上。元の視力に戻りました。また、目のくぼみがなくなって、顔が若々しくなりました。目のくぼみの改善は、緑内障の患者さんのほぼ全員に見られます。

 直近では、昨年医大に入学した男子学生が、「視力が落ちた」と来院しました。目が極端にくぼんでいて、明らかに緑内障予備軍です。彼は眼圧リセットで視力も目のくぼみも回復しましたが、これからは若い人の緑内障がどんどん増えると思います。