JR東日本の総武線快速・横須賀線に、26年ぶりに新型車両「E235系(1000番台)」が導入され、2020年12月21日に営業運転を開始しました。
26年ぶりの新型車両は山手線でおなじみ「スマホ顔」!
神奈川県の久里浜駅から鎌倉や横浜を通り、東京駅を挟んで千葉県へ、木更津や成田空港などの房総各線まで直通する、JR東日本の総武線快速・横須賀線。同線を走る車両は、1994年から「E217系」が運用されています。
E217系は、それまでの「113系」を置き換える形で配備され、ドア数が3扉から4扉となるなど、後のJR東日本の車両の、特に以前は近郊型と呼ばれた車両でベースとなっていくきっかけとなった画期的な車両でした。
それから26年、E217系の後継として総武線快速・横須賀線に配備されることとなったのが「E235系」です。E235系は、現在運用されているJR山手線の車両と同じシリーズですが、同じE235系でも仕様が異なるため、総武線快速・横須賀線用の車両を「E235系1000番台」と呼びます。
2020年12月21日に営業運転を開始しましたが、その初日に乗ることができました。
営業運転初日は、大船駅を16時51分に発車したJR内房線直通の君津行きが一番列車。その君津駅を19時26分に東京行きとして折り返してくるスケジュールでした。この東京行きの列車に、新小岩駅から乗車しました。
山手線ですっかりおなじみとなった、あの「スマホ顔」車両が20時42分に新小岩駅に現れます。本記事筆者の私は日常的に総武快速線を使っていますが、その車両の姿は超がつくほどに新鮮に映ります。
まずは何より駅の照明に反射し、ステンレス車両がピカピカに輝いています(当然ですが)。ホームドアの上部に映える青色とクリーム色の横須賀色(スカ色)の帯も、心なしかE217系より濃く見えます。そして側面のフルカラー行先表示器に、オレンジ地に白字で「快速」と表示されています。今まで種別は通勤快速だけしか表示されていませんでしたので、この快速表示も地味に驚きます。
ドアが開き、さっそく乗車です。ドアと貫通路上部の液晶モニター、各車両端のフリースペースなど、まさに山手線のそれで感動!
E217系や山手線のE235系との細かな違いは他に譲るとして、個人的に一番うれしいと感じたのはロングシート座席の端の袖仕切り板。高いものになっているので、ドア脇に立っている人がもたれかかってきた時に頭に触れたり、髪の毛が挟まったりする不快感がなくなるのは高ポイントですね。
沿線には初詣スポットも! 偶然乗れれば良い1年になるかも!?
2020年度中は8編成が投入され、最終的には51編成(11両編成)が導入されます。徐々に置き換えられるとはいえ、この冬のタイミングではまだまだ圧倒的にレアな車両です。
運行区間は、総武快速線と横須賀線のほか、直通運転する外房線(千葉~上総一ノ宮)、内房線(蘇我~君津)、総武本線(千葉~成東)、成田線(佐倉~香取、成田~成田空港)、鹿島線(香取~鹿島神宮)です。
これらの路線の沿線には、鶴岡八幡宮をはじめとする鎌倉周辺や、成田山新勝寺、鹿島・香取神宮などのいわゆる東国三社など、有名な神社仏閣が数多くあります。
この年末年始は外出自粛や、初詣も時期をずらした分散参拝が呼び掛けられ、2月の節分までなら初詣としてOKとしている寺社もあります。年始期間明けにゆっくり参拝するのが2021年の初詣のトレンドになりそうですが、お出かけの際にこのE235系に偶然乗り合わせることができれば、もしかしたらラッキーな1年になるかもしれませんね。