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【最強の野菜スープ】糖尿病・高血圧・肥満・アンチエイジングに!抗がん剤の世界的権威が毎日飲む長生きスープ

高血圧・糖尿病・肥満・感染症に効く!

 抗がん剤研究の世界的権威で、万病の元である「活性酸素」に詳しい熊本大学名誉教授・前田浩先生。その前田先生が開発し、毎日飲んでいるのが、多種類の野菜を煮た「最強の野菜スープ」です。

 このスープを習慣化した人から、「20㎏やせて血圧・血糖値・肝機能値も下がった」「シミが薄くなった」「がん治療に役立った」など、うれしい報告が多数寄せられています。その作り方と健康効果についてご紹介しましょう。

病気の大半は活性酸素が原因!「野菜スープ」がこの活性酸素を強力に消去する

いかに活性酸素を減らすかが病気の予防・治療の要

 長引くコロナ禍の日々を健やかに暮らすには、どうしたらいいのでしょうか。健康を保つ具体策としてお勧めしたいのが、野菜スープです。

 野菜は、万病の元である「活性酸素」を消去する抗酸化物質を豊富に含んでいます。野菜の有効成分が溶け出したスープを食べることが、病気の予防や改善に役立つのです。

 活性酸素は、酸素が変質した反応性の強い物質で、ほかの物質と結びついて(酸化)、その働きを失わせるほど攻撃性の強い猛毒物質です。

 活性酸素は、体内に侵入してきたウイルスや細菌を殺し感染を防御する大切な役割を担っていますが、必要以上に発生すると細胞膜や細胞の中の遺伝子を酸化して障害を与えます。

 実は、がんや動脈硬化などの生活習慣病、アルツハイマー病、炎症、目や肌の老化など病気の9割に活性酸素が関わっています。

 新型コロナウイルス感染症の重症化も、大量に発生する活性酸素が炎症を引き起こすことによりもたらされます。

 活性酸素の発生源は、呼吸で取りこんだ酸素、紫外線、放射線、化学物質、排ガス、ストレス、ウイルス感染などさまざまです。

 私たちの体には、活性酸素を消去する抗酸化物質(スカベンジャー)を作る働きが備わっており、本来は自力で体の酸化を防ぐことができます。

 しかし、この働きは加齢とともに低下して、活性酸素を処理しきれなくなり、病気にかかりやすくなるのです。活性酸素を減らすことが、病気の予防や改善、感染症の重症化を防ぐ要といえましょう。

野菜のファイトケミカルが協力に活性酵素を消去する

 活性酸素の攻撃を防ぐ方法が、野菜スープです。野菜には、ファイトケミカル、ビタンミン類、グルタチオンなど、活性酸素を消す多種多様な抗酸化物質が含まれています。

 なかでも「ファイトケミカル」は、植物が紫外線や害虫から身を守るために作り出す天然の化学物質です。植物の色や香り、苦み、アクのもとになる成分で、強力な抗酸化作用を発揮します。

 ファイトケミカルは、トマトのリコピン、ホウレンソウのルテイン、ブルーベリーのアントシアニン、お茶のカテキン、タマネギのアリイン、ケルセチンなど、野菜や果物にたくさん含まれています。

フ ァイトケミカルは、体内で作れないので、食事でとる必要があります。ただし、サラダなどにして野菜を生のまま食べても、ほとんどとることができません。

 野菜のファイトケミカルの多くは、頑丈な細胞壁に包まれた細胞のなかに閉じ込められています。この細胞壁を壊さないとファイトケミカルを取り出せません。

 ところが、人間の消化酵素では細胞壁を分解できず、包丁で野菜を刻んでも細胞壁は壊れないのです。細胞壁を壊すいちばん簡単な方法は、野菜を加熱することです。

 私たちの実験では、生野菜をすり潰したものより、野菜を5分煮出したゆで汁(スープ)のほうが、10~100倍も抗酸化力が強いことがわかっています。

 スープにファイトケミカルが溶け出しているのです。なお、野菜を加熱してもビタミンCはほとんど壊れず、スープに溶け出しています。

がん予防や抗がん剤治療の一助にもなる

 がんは突然発症するわけではなく、3つの段階を経て進行します。がんの芽(変異細胞)が発生(イニシエーション)→変異細胞が分裂・増殖する(プロモーション)→本格的ながん細胞になる(プログレッション)。

 このすべての段階に活性酸素が関わっており、野菜スープの抗酸化物質は、どの段階でも活性酸素を消去し、がんを抑えます。

 クマイ笹の抽出液(スープ)を用いた実験をご紹介しましょう。クマイ笹のスープ(以下、クマイ笹)は、強い抗酸化力を持つ糖質やフラボノイド、免疫力を高める多糖類(食物繊維の一種)が豊富です。

 上の表のとおり、がんを移植したマウスを4つの群に分け、がんの大きさや生存日数を比較しました。

 実験の結果、通常のエサだけを与えたマウス(❶対照群)に比べ、がんを移植する前から予防的にクマイ笹を与えた❹群が最もがんが小さく、がんの移植と同時にクマイ笹を与えた早期がん相当の❸群、がん移植後にクマイ笹を与えた進行がん相当の❷群の順に、がんの増殖(大きさ)が抑えられていました。

 生存日数の結果は、下の表のとおり、予防的にクマイ笹を与えた❹群と、早期がん相当の❸群では80日経った時点でも、それぞれ33%と10%と生存していました。

 図にはありませんが、進行がんになった状態のマウスにクマイ笹を投与したところ、がんの増殖はやや抑えられ、120日後も10%が生存し、有意に生存率が伸びました。

 マウスの寿命は約2年ですから、120日は人間の約5年に相当します。クマイ笹と同様に野菜スープは抗酸化物質と食物繊維の宝庫です。

 この実験からいえることは、野菜スープを食べて日頃から抗酸化力や免疫力を強くしておけば、がんの発生を抑えることができ、がんになっても増殖スピードは抑えられ、寿命が伸びる可能性があるということです。

 野菜スープは、治療中のかたにもお勧めします。「抗がん剤の治療中に飲み始めて食欲が戻り、白血球が減らなくなり治療を続けられた」という声も寄せられています。

5種類以上の野菜を柔らかくなるまで煮るだけ!【最強の野菜スープ】の作り方

【最強の野菜スープ】基本的な考え方

①ホウレンソウ、ブロッコリー、コマツナ、シュンギク、モロヘイヤ、シソ、ヨモギなど緑の濃い葉物野菜は必ず入れる

②タマネギ、ニンジン、カボチャ、キャベツ、ジャガイモなどは定番の野菜として常備しておく

③抗酸化物質が豊富で、スープにすれば野菜のフードロスもない皮や茎、へた、根、種も使う 

④水の分量は野菜の3倍が目安

※例えば野菜が300gなら水は900㎖水の分量は野菜の3倍が目安

【最強の野菜スープ】作り方

材料(できあがり800~900㎖)

■タマネギ、ニンジン、キャベツ、カボチャ、トマト、ブロッコリーで作る場合……合わせて約300g

■水…900㎖

【memo】野菜はよく洗っておく。ニンジンは葉付きがよい。

①野菜を切る

タマネギ、ニンジン、キャベツ、トマトは、ひと口大に切る。カボチャは種のみを取り除き、皮ごとひと口大に切る。ブロッコリーは小房に分ける。芯の部分は厚めに皮をむき、ひと口大に切る。

【memo】野菜の切れ端は捨てない

②水を入れて煮る(鍋には蓋をする)

【ごろごろスープを作る場合】

野菜の切れ端は食べるとき見た目が悪いので、不織布に入れていっしょに煮る。

【ポタージュスープを作る場合】

野菜の形が残らないので、野菜の切れ端はそのまま入れても気にならない。

【memo】堅い野菜や茎は軽く油で炒めてから煮るといい

③柔らかくなるまで煮る

【ごろごろスープを作る場合】

吹きこぼれないように沸騰する直前に火を弱め、約30分煮る。

【memo】ごろごろスープは「食べるスープ」で、一品となる。肉や野菜も加えやすくレシピの幅が広がる。

ごろごろスープのできあがり!

形があるので1つひとつの野菜の味をゆっくり味わえる。スープから先に飲むとおいしくいただける。

【ポタージュスープを作る場合】

柔らかくなるように、ごろごろよりもさらに10分ほど煮る。

④かくはんする

ハンドブレンダーを使うと、とろとろのポタージュが作れる。

ミキサーを使うと、さらになめらかなポタージュが作れる。

【memo】かくはんする手間はかかるが、野菜の形が残らないので野菜の選び方や切り方もラク。

ポタージュスープのできあがり!

なめらかでのどごしがいいので、スルッと飲める。

【最強の野菜スープ】食べる回数と量

1日に1~2回食べる。1回に食べる量の目安は250~300㎖

【memo】食べやすいポタージュスープは、嚙む力の弱った人や、飲み込む力の弱った人の介護食になる。また、野菜の形がなくなるので、野菜嫌いの子どもにもお勧め。

ポタージュスープ

ごろごろスープ

【最強の野菜スープ】保存方法

作りおきができるのが、野菜スープの大きなメリット。毎日作らなくてもいいので負担にならず、習慣化できる。

【冷蔵保存する場合】室温に冷えてから、冷蔵庫に入れて2~3日は保存できる。夏場は要注意で必ず冷蔵庫で保存する。それ以上なら、冷凍庫で保存。

【冷凍保存する場合】長期に保存する場合は冷凍する。2~3週間で食べきるのが目安。

【memo】小分けにして冷凍しておくと、解凍するときに便利。アイスキューブを作るトレイに入れて冷凍するのもよい。

【最強の野菜スープ】味付け

基本的にはしない。そのままでも野菜の甘みやうまみでおいしく食べられる。

【調味料】隠し味程度に、しょうゆ、岩塩、スパイスなどを少量加えるといい。化学調味料、保存剤は入れない。

物足りない場合 味に変化をつけたい場合

オリーブオイル   岩塩      黒コショウ       酢       しょうゆ

【だし】野菜スープのスープは、野菜のうまみ成分が溶け出た「野菜だし」。物足りないときはほかの「だし」と組み合わせると、風味やコクが増し、栄養のバランスもよくなる。コンブ、煮干し(イリコ)などは好みで。

コンブとシイタケ                 煮干し(イリコ)

【最強の野菜スープ】栄養の吸収を高めるひと手間

オリーブオイルで炒めてから煮る

水で煮る前にオリーブオイルで炒めると、コクが出て栄養の吸収も高まる。また、固めの野菜や茎などを使う場合は、短時間で柔らかくなる。

【memo】ニンジンやホウレンソウなど脂溶性のビタミンやファイトケミカルの多い野菜は、油といっしょにとることで吸収率が高まる。

本記事は書籍『最強の野菜スープ 40人の証言』(マキノ出版刊)の内容をもとに構成しています。