神様とつながって願いを叶えるための黄金律(ゴールデン・ルール)は、聖書の中で明言されています。
それは、神の応援を得ながら自分の願いを叶えて幸せに生きていく秘訣であると同時に、自分だけでなく周囲にも幸福と豊かさを与える「よい人間」となるための生き方の教えでもあります。
黄金律の3つの法則を押さえましょう。
●黄金律1
「求めよ、さらば与えられん。尋ねよ、さらば見出さん。門を叩け、さらば開かれん」
(マタイによる福音書 第7章7節)
「求めよ、さらば与えられん」は、イエス・キリストの教えの中でも特に有名な言葉の一つです。神はいつでも、あなたに最善のものを与えようとしています。
自ら求めさえすれば、それは神から与えられます。ですから、与えられるのを待つのではなく、自分から積極的に求めることがたいせつなのです。
そして、求める内容に妥協せずに、「こうなったら最高だな」と思う、自分にとって最高・最良のものを求めましょう。
次に、自分が求めたものが与えられる、つまり、願いを叶えるにはどうすればよいかを説いているのが、以下の一節です。
●黄金律2
「なんでも祈り求めるものは、すでに叶えられたと信じなさい。そうすれば、そのとおりになるであろう」
(マルコによる福音書 第11章24節)
自分が祈り求めたことは「すでに叶えられた」と信じていれば、願ったことがなんでも現実化するのです。これこそが、あらゆる成功法則のほんとうの核心です。
では、黄金律1と2の条件を満たしていれば、どんな願いも叶えられるかというと、そうではありません。第3のルールがあります。
●黄金律3
「何事でも、人々からして欲しいと望むことは、人々にもそのとおりにせよ。これが律法であり預言者である」
(マタイによる福音書 第7章12節)
ここでは「自分が人からして欲しいと思うことを、他人に対して行いなさい」と説いています。
逆に言えば、もし他人からされたら嫌だなと思うようなことは、してはいけません。「自分さえよければいい」という考えで、ほかの人に迷惑や損害を与えるような願い事は、決して神からの応援を得られないのです。
これら三つの黄金律に基づいて、お金持ちになりたいという願いを叶えるためのコツをまとめてみましょう。
まず、「貧乏から逃れたい」といくら願っても、お金持ちにはなれません。「貧乏が嫌だ」と思うと、自分の意識の焦点が貧乏=お金がない状態に集まってしまいます。
「求めよ、さらば与えられん」で、自分が求めたものが与えられますから、貧乏のことを考えると、貧乏が与えられてしまうのです。お金がない、という心配の側に意識を向けるのではなく、豊かさと安心の方向に意識を向けることが必要です。
お金持ちになりたいならば、自分がほんとうに求める、理想のお金持ちになった状態を思い描き、黄金律の第2のルールにあるように、その求めたものが「すでに与えられた」と信じなくてはいけません。
もし今、自分がお金持ちで、無尽蔵にお金が使えるとしたら、どんな家に住み、どんな洋服を着て、どんなものを食べて、何をして過ごし、どんな気分でいるか──。細部に至るまで、自分の望む姿をリアルにイメージしてみましょう。
理想の自分の行動や感覚を想像の中で体験する
ただ大金を持っているだけ、お金をたくさん貯め込んでいる様子を想像するだけでは不十分です。自分の願いが今、完全なかたちで実現したと思い、お金持ちになった理想の自分がどんな行動をして、何を考え、どう感じているかを、想像の中で体験するのです。
その想像を何度もリプレイしていると、だんだんリアルに感じられてきて、「やりたかったことができて楽しいな」「望んでいたことが実現してよかったな」「幸せだな」という思いが、実感として湧いてきます。
願いの成就を妨げる不安や怖れといったネガティブな思いが消え、ポジティブな喜びと感謝の思いが湧いてくるのです。そこまで想像して初めて、真の意味で「求めた」ことになり、自分が求めたものが「すでに与えられた」と信じることができるのです。
そして、黄金律の第3のルールを満たすには、他人の利益と幸福を阻害することなく、自分が他人からしてもらいたいと思うことを他人にしてあげながら、自分がお金持ちになることを促進していくことが必要です。そのためには、「自分の成功は必ず、誰かの幸せにつながっている」と思えばいいのです。
きれい事に聞こえるかもしれませんが、そうではありません。実際にあなたが成功して豊かに幸せになれば、必ずほかの人たちにも豊かさと幸せをもたらします。例えば、あなたの仕事が成功し発展していけば、それが波及してほかの人たちにも仕事が広がっていきますし、あなたが何かモノを買えば、そのモノを作った人や売った人は喜びます。
自分の行動が他人の豊かさと幸せを支えているという事実を確認し、自分の中に自然な感覚として根づかせていきましょう。