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大愚和尚が教える【挨拶の仏教的な意味】もともとは相手が持つものを引き出す真剣勝負

「挨拶」という言葉は実は仏教用語

挨拶って、しようとするといろいろ迷うことも多いですよね。
だから、すれ違いざまに目を合わせないで「ちは」とか、「おっす」とか、頭をちょっとだけ下げるしぐさをするとかして、相手の反応を期待しないで済まそうとしたりして。

でも、知ってました?
「挨拶」って、仏教用語なんですって。

挨拶の「挨」は、近づいていく。

挨拶の「拶」は、何かを引き出していく。

YouTubeの人生相談「大愚和尚の一問一答」で大人気の、佛心宗大叢山福厳寺住職の大愚元勝(たいぐ げんしょう)さんは言います。

「僧侶が弟子に近づいて、弟子のいいところを引き出していく、生徒さんが先生に近づいて教えを請う、といった姿勢を挨拶と言います。
 近づいて相手の心を開き、相手の持っているものを引き出していく、そういう真剣勝負が、もともとの挨拶なのです」
(大愚和尚)

相手の心を開き、相手の持っているものを引き出す真剣勝負。
そうだったんですね!

「〈おはようございます!〉と、元気ににこやかに言われると、いい気分になって、心も開くはずです。
 逆に、感じの悪い挨拶をされると、不快な気持ちになって、相手への警戒心が強くなるでしょう」
(大愚和尚)

ああ、はい、確かに。
でも、気持ちのいい挨拶なんて、よっぼど気分がいいときしかやってないんですけど・・・「元気ににこやかに」って言われても、「おはようございまっす!」とか、「こんにちはあ!」とかって、ちょっと抵抗があるなあ・・・。

「たった一言の挨拶を意識して実践するだけで、相手からもやさしさや温かさを感じることができ、人との絆が深まる、挨拶の効果は絶大ですよ」(大愚和尚)

「人との絆が深まる」って、そうかもしれないけど・・・。

さみしいと感じるならば相手を尊重すること

「もし、あなたが一人でさみしいと感じるのならば、相手を尊重して、本当に自分にとって大事な人との関係をちゃんとつないでいく努力をしていかなければなりません。
 心に落ち着きや平和、喜びをもたらしたいのであれば、おろそかにしてきた人と人との関係を見直すべきでしょう」
(大愚和尚)

いや、別に、さみしくないし・・・。

さみしいのかな・・・。
どうせ、わかり合えないし、とか思って・・・。

「人は人の間でしか生きていけないのですから、強がりや見え、意地、嫉妬、欲、怒りなどはどんどん手放して、シンプルにすなおに、謙虚にふるまいたいものですね」(大愚和尚)

さみしくないって!!!

さみしくないもん・・・。

(小声でそっと)「おはようございます」

(神社で柏手をたたくように)「おはようございます!」

(その場の雰囲気に浮かないように)「おはようございまーす」

意識してやってみると、けっこう難しいかも。

「にこやかな挨拶というのも、一瞬でできるようになるものではありません。
 気持ちがいい挨拶をしてくれた人から挨拶の仕方を学び、自分もそれを心がけることで、習慣化して、何気ない挨拶が、気持ちいい挨拶になっていくのです」
(大愚和尚)

なるほど、今すぐできなくてもいいんですね!
(ちょっと、安心)


現在発売中の『ゆほびか』2022年12月号では、

「大人気の大愚和尚が伝授!
〈わたし〉を超え〈さみしさ〉を超える
心の整理、整頓、清掃」

と題する6ページに及ぶ記事を掲載しています。

「別にさみしくないし」と言うかたも、ピンときたら、どうぞお近くの書店、またはネット書店でお求めくださいね。