新生活を迎える4月以降もつづく食品の値上げトレンド、消費者の厳しい目に応える新たな価値基準『費用対栄養価』に着目!主要12品目のフルーツにおける価格と22種類の栄養素含有量からランキングを算出。
日本バナナ輸入組合では、世界的な原材料・燃料価格の高騰により、様々な値上げが家計を直撃する“値上げの春”を迎える中、新たな価値基準として主要フルーツ12品目における100円あたりの栄養素充足率の算出による『費用対栄養価』フルーツランキングを作成いたしました。その結果、「バナナ」が同ランキングの1位となりましたので、ご報告いたします。
- 管理栄養士の渥美まゆ美さんが代表を務める株式会社Smile meal協力のもと、フルーツの「費用対効果」を「費用対栄養価」として算出し、真の実力を明らかにするランキングを作成。
『費用対栄養価』は、価格100円あたりの栄養素充足率を表した食品の新たな基準です。重量100g中に含まれる栄養素の、日本人1日当たりの摂取基準に対する割合(%)を栄養充足率、さらに主要な栄養素22種類での平均を「栄養素充足率平均※1」とし、それを総務省統計局家計調査における100gあたりの平均価格※2で割り出し、算出された数値です。なお、調査対象のフルーツは、総務省統計局家計調査で単体の果物名で表記された12品目としています。
つまり、『費用対栄養価』を比較することで、「一定金額で購入できる量の中で、より多くの栄養素をきちんと摂取できるフルーツ」を見極めることが可能となります。
『費用対栄養価』フルーツランキング
- 100円あたりの栄養素充足率、「バナナ」が2位以下を10ポイント以上引き離しトップに。
- 最も効率よく栄養素を摂取できる『費用対栄養価』NO.1フルーツに輝く。
食卓を彩るフルーツが、ビタミンや鉄などのミネラルなど、健康な身体に必要な栄養素を多く含んでいることは広く知られていますが、物価高が続く中、消費者の商品を見極める目はさらに厳しさを増しており、フルーツもまた例外ではありません。そこで今回、管理栄養士の渥美まゆ美さんが代表を務める株式会社Smile meal(所在地:東京都江東区)にご協力いただき、管理栄養士監修のもと、主要フルーツ12品目における『費用対栄養価』フルーツランキングの作成を行いました。
その結果、12品目のフルーツのうち「バナナ」が100円あたりの栄養素充足率が29.5ポイントとなり、2位以下を大きく引き離してのトップとなりました。
今回の調査で対象とした22栄養素のうち、「エネルギー」「ビタミンB2」「カリウム」「鉄」など、半数を超える12栄養素でバナナが100gあたりの栄養素充足率がトップとなっており、平均価格で割った『費用対栄養価』の数値も堂々のトップを飾る結果となりました。
当組合で実施している「バナナ・果物消費動向調査※」では、18年連続で“よく食べる果物”№1にバナナが選ばれており、消費者にとって最も身近なフルーツである「バナナ」が、最も効率よく栄養を摂取できるフルーツであることが明らかになりました。
※ 第18回バナナ・果物消費動向調査(サマリー): https://www.banana.co.jp/database/trend-survey/docs/trend18.pdf
- 調理不要、手にとってすぐに食べられる「バナナ」は、タイパ重視時代のニーズにも合致。
- 手軽に高い栄養価を摂取できる高パフォーマンスフルーツ。
近年、Z世代を中心に消費のキーワードとなっているのが「タイパ(タイムパフォーマンス)」。限られた時間をいかに有効に使うかという“タイパ重視”の傾向がZ世代を中心に広まっており、食事という場面においても、いかに手軽に必要な栄養を摂取できるかという観点から「完全栄養食」などにも注目が集まっています。
「バナナ」は、今回の調査で『費用対栄養価』の観点から最も効率よく栄養素を摂取できることが明らかになったのと同時に、その食べやすさも「タイパ」の観点において特筆すべき点と言えます。柿やスイカなどのように包丁を使う必要もなく、手にとってすぐに食べることができる「バナナ」は、「いかに手軽に必要な栄養を摂取できるか」というタイパ重視時代にニーズに合致した高パフォーマンスフルーツであると言えます。
4月から新生活が始まり、生活リズムの変化などを受けて体調を崩してしまいがちな春先は、バナナの消費量が高まる需要期にあたります。忙しい朝や小腹がすいた時に、『費用対栄養価』が高く「タイパ」ニーズにも応える「バナナ」が、効率的な栄養摂取を促進し、健康的な毎日をサポートします。
<22栄養素の成分値(可食部100gあたり)詳細> 赤文字:各栄養素のトップ値
- ≪株式会社Smile meal 代表取締役 渥美まゆ美さん コメント≫
「食材にはどのような栄養素が含まれているのか?」といった情報はだいぶ飽和状態かと思いますが、実際日常の食事の中での調理や食事シーンに合った適量を考えると、栄養価が高いといっても現実的な量をきちんと摂取できるわけではない食材も多くあります。1つの食材が軽すぎると100gあたりに含まれる栄養素は多くなりますが100g食べるのが現実的ではなかったり、はたまた1つの食材が高価すぎると日常的に理想とされる量を食べ続けることは難しくなったりします。
そういったことを加味すると「費用対栄養価」といった考え方は、現実的に購入できる量の中で、より多くの栄養素をきちんと摂取できるので、とても良い指標だと思います。
今回の調査で、“現実的に購入・摂取する”という観点から見ても、バナナが他の果物よりも圧倒的に費用対栄養価が良いことには驚きました。22栄養素のうち半数以上の栄養素が良く食べられる果物の中でも充足率が高いというのは、特定のビタミンやミネラル、食物繊維が摂取できるという果物の特徴を飛び越え優秀な食べ物の1つとして考えて良いと思います。
特に体の活動や脳の栄養素として必要な糖が含まれるので、体のエネルギー源として手軽に補える食材として手軽な朝食補給としても向いています。さらにエネルギー源として食べる炭水化物よりも、果物に多いビタミンやミネラルもさらに一緒に補えるので朝の体をスムーズに動かす助けとして適した食材です。この栄養素の構成であれば、ヨーグルトと組み合わせることでたんぱく質も補えて栄養バランスが整うので、おすすめの朝食になります。また食べ応えがあるのにエネルギーは100gで93kcal程。おやつとしても満足感がありながらも、栄養素も補える優秀な1品になります。何といっても手で皮をむくだけで食べられるという手軽さも持ち合わせているので「タイパ重視」ニーズにも応えられるのは圧倒的にバナナが優秀。総合的に素晴らしいポテンシャルを持つ果物なのではないでしょうか。
渥美 まゆ美さん プロフィール
保育園勤務、健保組合、大手料理教室の講師を経て2016年株式会Smilemeal設立。
食を通して人々の健康につながる料理の提案と企業の「売れる商品」を多数プロデュース。
<主な著書>
『世界一ラクチンな栄養ごはん』(西東社)、『同時に3品作りおき 朝つめるだけ弁当188』(西東社) 他
■株式会社Smile meal 概要
商号 : 株式会社Smile meal
代表者 : 代表取締役 渥美 まゆ美
URL : https://www.smile-meal.com/
- バナナの健康機能について
- 低カロリーで「ダイエット効果」への期待も!
バナナには、多彩に含まれる栄養成分の働きやその構成によって、現代人に求められる様々な健康機能が期待できます。また、「カロリーが高い」と思われがちなバナナですが、バナナは1本(可食部100g)で93㎉。ごはん1杯(150g)234㎉や食パン1枚(80g)198㎉と比べても、意外と低カロリーで、ダイエット向きの食品です。
【バナナの健康作用と栄養素】
【概要】
組織名:日本バナナ輸入組合
URL:https://www.banana.co.jp
※1:栄養素充足率平均:重量100g中に含まれる主要な栄養素22種類の、日本人の食事摂取基準(2020年版)に
おける1日当たりの摂取基準(30~49歳女性での推奨量、目標量、目安量)に対する栄養素充足率の平均
・主要栄養素(22種類):エネルギー、たんぱく質、脂質、食物繊維総量、炭水化物、カリウム、カルシウム、
マグネシウム、リン、鉄、亜鉛、銅、マンガン、レチノール活性当量(ビタミンA)、α-トコフェロール(ビタミンE)、ビタミンB1、ビタミンB2、ナイアシン、ビタミンB6 、葉酸 、パントテン酸、ビタミンC。
・栄養素充足率の計算に使用した各栄養素の含有量は「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」を使用して
算出。ただし、「たんぱく質」「脂質」「炭水化物」については、「日本人の食事摂取基準(2020年版)」が「日本食品標準成分表2015年版(七訂)」に沿って策定されているため、七訂の値を用いて算出。
なお、キウイフルーツは緑肉種のデータより算出。
※2:総務省統計局家計調査における100gあたりの平均価格(2022年計・二人以上の世帯あたり)