「霊が憑く」とは身近で日常的な現象
「霊障」(霊が憑くことによる病気や不調)と聞くと、皆さんはどんな印象を持たれるでしょうか。気持ち悪いとか、あり得ないとか、自分には関係ないと思われるかたがほとんどかと思います。でも実は、誰もが日々無意識のうちに、大小の霊を憑けたり、祓ったりしながら生きているのです。
皆さんの体に寄ってくる霊は無数にいます。しかし、きちんと食事をし、快適で規則正しい生活を送っていれば、霊が憑いても、そう簡単に体調が悪くなったりはしません。
また、お母さんが子どもの肩をポンポンとするような、愛あるボディタッチで、憑いてしまった霊も、意外と簡単に外れます。
霊が憑くとは、そのくらい、身近で日常的なことなのです。
ただ、生活習慣が乱れ、免疫力が下がっているかた、愛情不足のかたの場合には――厄介な霊によって、原因不明の長引く病に悩まされることもあります。そういったケースの代表的症状としては、難治性の肩こりや腰痛、頭痛、耳鳴り、めまい、認知症、リウマチ、うつや統合失調症などの精神疾患が挙げられます。
霊が憑いていると自覚されたかたは、少なからず、霊媒師や祈祷師などの特殊な力のある人に、除霊やお祓いをしてもらうようです。しかし、除霊・お祓いというのは、けっきょくは“対症療法”でしかありません。
そのかたが、生活習慣を改め、根本的に心身の調子を整えなければ、せっかく除霊しても、すぐまた別の霊が憑くでしょう。霊障を防ぐのも、治すのも、いちばん大事なのは、生活習慣を正すことなのです。
日の出とともに掃除を始めるといい
「掃除と片づけ」は、生活習慣を整え、霊障を避け、健康で快適な人生を送るのに最適の方法です。霊障をはじめ、クリニックにはさまざまな病気、不調のかたが訪れますが、患者さんにも、掃除はよくお勧めしています。
何からやろうか迷ってしまうというかたは、手始めに、「マスコミや口コミを鵜呑みにして、買ってしまったモノ」を捨ててみては。自分の意志で選んでいないモノは、あなたにとって、実は気に入っていないモノ、たいして必要のないモノである可能性が高いです。不要なモノがたまり、風通しの悪い、光の入らない空間ができると、霊の温床になります。不用品を手放し、風と光が行き届く空間を確保すれば、それだけで心身がかなりスッキリします。
なお、私が最も効果的だと考える掃除は「早朝掃除」です。なぜ早朝なのかというと、昇ってきたばかりの太陽の光ほど、エネルギーに満ちたものはないから。この時間帯に、霊の邪魔が入ることは、まずありません。
光のパワーが全身の細胞に行き渡るので、体は軽やかに動きます。たった5分でも、掃除はどんどんはかどります。曇りや雨の朝でも、雲の上にある太陽をイメージすれば、光のエネルギーは受け取れます。
トイレ掃除は習慣化しやすい
どこを掃除してもいいのですが、最もお勧めなのはトイレ掃除。トイレは他の部屋と比べ、最も「何も考えずに」掃除できる場所です。
考えてもみてください。リビングのように、毎日違うモノが散乱していることもありません。台所のように、日々異なる汚れがついていることもありません。スペースもさほど広くありません。不用品の数だって、寝室のクローゼットや押し入れと比べれば、雲泥の差です。
トイレ掃除は、やることが毎日ほぼ同じので、思考の入り込む余地がなく、どなたにでも習慣化しやすいのです。数日やってみれば、トイレ掃除をしているうちにふと意識がなくなり、瞑想状態になるかたも多いはずです。トイレがきれいになるうえ、心の中の片づけまでできるなんて、一石二鳥ですね。
なお余談ながら、夜の“気”には「停滞」を招き、ネガティブな気持ちに陥らせる性質があります。日没後の掃除は、はかどらないものと心得てください。
私自身も長年の習慣として、クリニックに出勤すると、まずトイレ掃除をします。便器は、合成洗剤などは使わず、素手で磨きます。そして、床や棚にホコリがたまっていないか、くまなくチェック。ホコリは霊のエサになるからです。
清潔な空間になったら、お花を一輪飾ります。花には、明るさ、美しさ、うれしさといったエネルギーがあるので、霊が憑くのを防げます。ぜひお試しください。(奥山医院院長/奥山輝実)