
私自身が救われた528㎐のピアノ
528㎐は、「愛の周波数」「幸せの周波数」と言われており、心をリラックスさせて、自律神経(※)を整えることがわかっています。
※自律神経とは、無意識のうちに体の機能を調節している神経で、興奮状態を示す交感神経と、リラックス状態を現す副交感神経から成る。
528㎐音楽の作曲家として、私が作ったアルバムは、JAL国際線の機内オーディオにも採用されており、癒やしの楽曲として、多くの人に知られるようになってきました。
528㎐に調律・作曲して長年の睡眠障害を解消
私が528㎐の音に出合ったのは、10年ほど前のことです。当時は、ライブハウスでピアノを弾いたり、音楽フェスの企画をしたりしていましたが、多忙によるストレスで眠れず、睡眠薬が欠かせない状態でした。
そんなときに、「DNAを修復する」と言われていた528㎐の音楽を知り、興味を持って自分でもピアノを528㎐に調律して、作曲してみることにしたのです。
すると、体が音に持っていかれるような心地いい状態になり、聴いているうちに睡眠薬なしで眠れるようになっていました。
「この周波数は、心身にすごい影響を与えるのでは?」と感じ、そこから528㎐を深く研究し、楽曲を作るように。演奏会も始めるようになって、しだいに私の528㎐音楽が広まっていったのです。

倍音を多く含み呼吸と一致する音楽
528㎐音楽とは、ピアノでいうと、「C(ド)」が528㎐(1秒間に528回の振動数を持つ周波数)になるように調律したうえで、作曲・演奏される音楽を指します。
私たちが聴いている一般的な音楽は、世界基準として「A(ラ)=440㎐」を基準にして音程が作られています。
440㎐の音は交感神経を高めるのに対し、528㎐の音は副交感神経を高めて、自律神経を整えると言われています。
528㎐で調律すると、豊かな倍音に包まれた、今まで聴いたことのない響きの音楽の世界が広がるのが特徴です。
倍音とは、一つの音を鳴らすと、その整数倍の周波数の音が、微かに幾重にも共振共鳴する現象のことで、癒やしの効果があると考えられています。私が作曲する528㎐の音楽の中には、この倍音が多く含まれているのです。
また、私の楽曲では、音のテンポを決めるときに人間の呼吸・鼓動を意識しています。
息を吸って、吐いてという呼吸は途切れることがありませんが、メロディーもらせんの上に載せて、一筆書きのように途切れることがないイメージを持って作っています。
演奏するときは、わざとゆらぎをつけています。聴いている人は、脳がそのゆらぎについていこうとし、その結果、528㎐の波動にまるでサーフィンのように乗れるようになるのです。
私の楽曲は、528㎐という周波数がもともと持つ力と、こうした作曲家・演奏家としての技術が合わさることで、多くの人に支持されているのだと思っています。
曲を聴いた人からは、「昔のことを思い出して涙が出た」「ぐっすり眠れるようになった」「イライラしなくなった」「仕事の集中力がアップした」といった声をよくいただきます。
「犬や猫が528㎐音楽を聴くと寝てしまう」という話も多く、528㎐音楽が心身によい影響があることを体感できています。
ストレスから解離性動脈瘤で入院した
一方、私は、528㎐音楽の作曲家として多忙を極めるようになったことで、3年前に体調を崩してしまいました。
2015年に「第57回輝く!日本レコード大賞」で企画賞をいただき、CDも出して、音楽活動は順調に進んでいました。
そのうち「この曲を528㎐でカバーしてほしい」という依頼も増えてきたのですが、どんな楽曲でも528㎐に調律した楽器で演奏すれば、癒やしの音楽になるかと言えば、そうではありません。
もともとの音楽としての魅力がなくなる曲もあります。
ほかのアーティストの楽曲を解釈して、528㎐音楽として表現し直すのは、簡単ではないのです。
こうして、自分がやりたいことをやるのではなく、依頼されたことをやるという企画ものの仕事が増えると、しだいに「こうじゃない……」という思いが強くなり、心と体がうまくいかなくなったのです。
ついには、ストレスから解離性動脈瘤を発症し、入院を余儀なくさせられました。
それからは「しばらく表現活動からは離れよう」と決意したのですが、突然、絵が描きたくなりました。
実は私は、画家の家系で育ち、子どもの頃から絵を描いていて、賞をとったこともありました。
頭の中にいろんなイメージが湧いてきて、それをそのまま絵に表現すると楽しくて、やめられなくなりました。
描きためた絵を発表したところ、「絵が欲しい」「もっと絵を見たい」と言われるようになり、個展も開くようになったのです。
そのうち、「この絵にはこの曲が合うのでは」という、絵と528㎐音楽のコラボレーションも浮かんできました。
個展などで展示する絵にQRコードをつけて、それを読み込むと音楽が流れるというしくみで、「聴く絵画」としての表現活動も行うようになりました。
今では体調もすっかり回復し、自分の人生が芸術に救われてきたのを実感しています。
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「疲れ・不安・イライラが消えていくCD」とは
音楽と呼吸を合わせて乱れた心も整うように
『ゆほびか』2022年7月号の付録CDは、コロナ禍で心身ともに疲弊していたり、うつになりやすかったりする季節に、聴いてもらうことで気持ちが楽になっていただければという思いを込めて作りました。

絵/TSURUGI

絵/TSURUGI

絵/TSURUGI
『ゆほびか』編集部からの依頼を受けて、当初は、もともと作っていた曲を提供する予定でしたが、読者の皆さんへの曲が突然降りてきました。そのイメージを逃さないよう、一気に作曲し、さらに、3日間ずっと聴き続けて、聴く人がより曲の中に入っていけるように微調整を繰り返して仕上げました。
ピアノによる弾きおろしで、528㎐音楽の世界観がたっぷり味わえる楽曲になったと思います。
お好きなときに、お好きな場所で聴いて、心をほぐしていただけるとうれしいです。
1曲目の「朝日の中で」という楽曲は、朝のすがすがしい空気の中で、呼吸を整え、気持ちをリセットできるようにと思い、作りました。鳥の声が聞こえ、前向きな気持ちが芽生え、不安な気持ちが和らいでいくことを願いました。
2曲目は、「森のいのち」という楽曲です。聴いていると、無意識のうちに曲と呼吸が合うようになり、森と一体化できるような、自然を身近に感じることができるイメージです。多忙な中で、実際に森に出かけることはできなくても、森の中に身を置いているような気分になり、心がスッキリします。
3曲目の「内なる宇宙」は、瞑想やヨガにもぴったりです。空間の広がりを感じながら、呼吸を整えて、自分を見つめ直すことができ、自分の内側に意識を持っていくことができます。
3曲を通して聴くことで、乱れていた心が整い、自分の軸に戻って、行動ができるようになるのではないかと思います。
1、2曲目と3曲目は、印象がガラリと変わるので、528㎐音楽のいろんな魅力を味わっていただけるのではないでしょうか。
ストレッチをしながらなど、体を動かしながら聴くのもお勧めです。
1 朝日の中で 5:20
2 森のいのち 5:20
3 内なる宇宙 10:25
作曲・演奏:永魂(ACOON HIBINO)
収録時間:21分05秒
▼「疲れ・不安・イライラが消えていくCD」の視聴はコチラ▼
2022年3月、音楽家としての時計が再び動きだした
音楽業界は、コロナ禍でコンサートができず、大きなダメージを受けましたが、これを機に音楽の在り方が大きく変わったように思います。
昔のように、音楽を聴いて大騒ぎして、スッキリする時代ではなくなってきました。
また、これまでは、ステージに立っているスターを見にいって、スターを称えて熱狂するスタイルでしたが、これからは、聴いている人が主人公になる時代だと思うのです。
528㎐音楽がもっと普及していけば、音楽で自分を勇気づけ、自分の心身を整えるという聴き方が主流となるかもしれません。
私自身、528音楽が多くの人に求められているのを感じています。
今年3月には、リマスタリングした528㎐音楽のCDが5タイトル同時発売となりました。
薬師寺へ新曲奉納
世界遺産の奈良の薬師寺からの依頼で、新曲「古への架け橋」を奉納させてもいただきました。災禍に見舞われながらも生き抜いた昔の人々に思いを馳せて、平和への願いを込めました。お坊さんたちも聴き入ってくださり、「薬になるような音楽だ」という感想をいただきました。

国際的な芸術祭でも披露
「いちご白書をもう一度」で有名な、歌手のばんばひろふみさんも528㎐音楽を気に入ってくださり、一緒に活動をさせていただくようにもなりました。
528㎐音楽は、プロスケーターたちの演技が見られる「プリンスアイスワールド」のテーマソングとしても採用されています。
今秋には、滋賀県で開催される国際的な芸術祭「BIWAKOビエンナーレ」でコンサートをプロデュースすることも決まっています。
528㎐音楽が、日本のみならず、世界へと広がっていくことを楽しみにしています。