盛り塩のルーツは「禊」にある
塩は私たちの食生活に欠かせない食品ですが、それだけでなく、太古より、邪気や厄災を祓う清めのアイテムとしても使われてきました。
お葬式に参列した後、玄関の前で体に塩をパッと振りかけたり、お相撲さんが土俵に上がる前に、豪快に塩をまいたりするのも、邪気や厄災を祓う塩の効果を活用しているといえます。
また、「禊」という言葉を聞いたことがある人もいるでしょう。禊とは、海水で体を洗い清めることを言います。邪気や厄災を落とすために塩を使うのは、この禊が由来だと言われています。
仏門の修行では、山に入る前に、邪念を消すために、頭から塩をかぶります。また、よく僧侶が境内に水をまいている姿
を見かけると思いますが、ときどき普通の水ではなく、塩水をまいて清めるのです。
このような塩の清めの力をふだんの生活に取り入れたのが「盛り塩」です。
盛り塩には、「悪い気や邪気を持った人を追い払い、場を清める」という効果だけでなく、「よき人や気を招き入れる」効果もあります。
盛り塩の最も効果的な使い方は、玄関に置くことです。
長福寿寺でもお勧めしている、億万長者たちも実践する運を呼び込む盛り塩のやり方をご紹介します。
【開運盛り塩のやり方】
①塩の種類
海水から作られた天然塩を使用するのが最も望ましいでしょう。先述のように、邪気や厄災を祓うために海水で行われた禊が由来なので、海水からできた塩を使うのがベストなのです。
ただし、天然塩が手に入らない場合は、精製塩でも代用できます。
②盛り塩の量
小皿に、大さじ2〜3杯の塩をポンッと盛ります。
盛り塩というと、先のとがったきれいな円錐形のものを想像する人が多いのではありませんか? 仏教では、実は盛り塩の形にはこだわっていません。比叡山延暦寺の盛り塩を見たことがある人はわかると思いますが、とがった円錐形にはなっていません。
③盛り塩を交換する時期
特に指定はありません。塩が邪気を吸い、湿気たり、固まったりしたタイミングでしょうか。悪いことが続き、運気を変えたいときは、毎日取り換えても構いません。
心身が変わる頃を目安に、春夏秋冬の季節ごとに取り換える、という人も多いようです。
玄関とトイレに盛り塩をするのがお勧め
盛り塩で運気を呼び込みたい場合、盛り塩をする前に、玄関をきれいに掃除するのは基本中の基本です。邪気は外から入ってくるだけでなく、家の中からも湧いてきます。家の中から邪気が湧くのを防ぐのが、掃除なのです。
まずは玄関をピカピカに磨き上げて、神様に来てもらえる準備を整えましょう。きれいになったら盛り塩をして、家の入り口をきれいな空気で満たします。
玄関は、「金運の出入り口」です。金運はきれいな玄関にどんどん入ってきます。逆に、片づいていない玄関からは金運が逃げていきます。金運を上げたい人は、常に玄関をきれいにしておきましょう。
また、トイレも悪い気がたまりやすい場所ですので、盛り塩をしておくと安心です。その場合、出入りや掃除のときに踏みつけない場所に置くようにしてください。北、北東方向に置くとさらに効果的ですが、方角はこだわらなくてもOKです。
トイレに盛り塩をするときも、きれいに掃除してから行ってください。よく「お金持ちのトイレはピカピカに掃除されている」と言われますが、これは真実です。
また、トイレの厄災は便器の中にたまります。厄災がほかの部屋に行かないように、トイレの蓋は常に閉めるようにしましょう。
浴室も、悪い気がたまりやすい場所です。ここは盛り塩ではなく、塩風呂にして邪気を祓います。
風呂に入れる塩の量は一振りで構いませんが、家族で順に入浴する場合、一人が入るごとに、一振りずつ新たに塩を追加していきます。毎日行うのが理想ですが、難しい人は3〜4日に一度くらいの頻度が目安になるでしょう。
塩風呂をした後のお湯には、さまざまな汚れや邪気がたまっています。お湯は使い回しせずに、その日のうちに流してしまいましょう。
金運の神様は邪気が発生するところ、たまっているところには決していらっしゃいません。邪気を払うことは何よりもたいせつです。
盛り塩と掃除は、誰でも簡単に始められる習慣です。邪気を払い、金運を招き入れるため、今から始めてはいかがでしょうか。