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『日月神示』とは?神秘の書が示す大難を小難とし新世界・ミロクの世へ進む方法(後編)

●本記事は『ゆほびかGOLD』2020年10月号に掲載された記事を再編集したものです。

麻賀多神社(千葉県成田市)

 昭和19 年6月。画家であり、神典研究家でもあった岡本天明氏が麻賀多神社(千葉県成田市)に参詣した際、突如として高級神霊が降り、その言葉を自動書記(自らの意志とは関係なく文字にすること)し始めました。この高級神霊は天地開闢の際に最初に現れた神である「国常立尊(クニノトコタチノミコト)」の分霊神(神使)だと言われています。

日月神示の原文

 以来、自動書記は昭和38 年までの間に断続的に続きました。その神秘的なメッセージをまとめたものが日月神示です。全37 巻、補完1 巻。ほとんどが数字や記号の羅列からなる難解な文章で、岡本氏自身も当初はほとんど読めなかったようです。

 しかし、仲間の研究者らの努力によって解読されていくうちに、その中には人類の行く末や、人間や社会のあるべき姿、運の開き方、病気の予防や治し方など、私たちが生きるうえで指針となる大切な事柄がたくさん記述されていることが明らかになってきました。


大難を小難にするのは人類の意識改革

前編を読む

 では日月神示には、どこまで今回のコロナ禍のことが書かれているのでしょうか。

 この書物には抽象的な表現が多いのですが、今にわけのわからない病が流行る、かかっても気付かない病が流行るといった、新型コロナのことを指しているのではないかと思わせる記述は確かにあります。

 また、ミロクの世に至るまでに、人口を含め何もかもが三分の一になるというような記述もあります。これは素直に読めば、日本で8000万人程度が死に至るような何かが起きるということですが、もちろん、現状のコロナ禍はそこまでには至っていません。
 一方で日月神示には、大難は小難に変えられるとも書かれています。つまり、大災厄の訪れが確定しているわけではなく、私たちの意識の変化によっては小難で収束するということです。

 ですから、私たちのほうが進んで気づいて意識改革を行っていけば、神様がそういう厳しい神仕組みを発動させる必要はなくなるのではないでしょうか。ちょうど、今はその分水嶺みたいなところなのでしょう。

自分意識から解放され神意識とつながる

 それでは、私たちは今後どうしていくべきなのでしょうか。パワースポットや神社でお力をいただくのを思い浮かべるかたも多いと思います。確かにそれは、意識改革のきっかけにはなるでしょう。でも、そこで止まってしまってはいけません。

 重要なのは、神意識としっかりつながることです。私たちは、どうしても狭い自分の世界に留まりがちですが、そこから解放されなくてはなりません。自分の幸せばかりにフォーカスする「自分、自分」という意識を超越する必要があるのです。

 神意識というのは、それと真逆の全体とつながる意識です。自分だけではなく、日本人だけでもなく、人類意識、さらには動物、植物、石ころに至るまでのすべてとつながる意識です。さらには神様の世界、ご先祖様も含めた見えない世界ともつながらなくてはなりません。

 そうしたすべてとのつながりによって、「自分は今を生かさせていただいているんだ」という意識を持つことが大切です。

 日月神示には、心と言葉と行いを一致させることが非常に大事だと書かれています。神意識とつながることで何らかの気づきを得たら、それを実際に言葉に出して、日常の行いに生かしていくことです。

日月神示を読んだとき変化が起こり始める

 そういわれても、何をしたらいいかわからないというかたもいるかもしれません。そこで、具体的なアクションを2つご紹介します。

 1つは日月神示に触れてみることです。理想は原典を読んで自分なりに受け止めることですが、何しろ重厚な書物ですので、まずは拙著『はじめての日月神示』のような入門書から入るのもいいでしょう。

 実際に読んでみると、神意識とつながるためのヒントがたくさん書かれていることに気づくはずです。そしてその時点から、自分にいろいろな変化が起こり始めるかたが、とても多くおられます。神意識とつながり始めると、祓い清めの現象が起こるからです。

 それは、自分にとってよいとは思えない現象かもしれません。例えば、急に病気になるとか、会社が倒産するといったことも起こりえます。

 でも、それらはすべて自分なりの祓い清めなのであって、神の視点では必要なことなのです。ですから、変化を前向きに受け止め、次のステップへ進むことを指向しなくてはなりません。そして、祓い清めは個人に留まらず、もっと大きな社会全体、地球全体へと波及していきます。すべては相似形だからです。

神様に身を委ねるような感覚で過ごす

 これから地球では、社会秩序の混乱や戦争といった事態も起きうるかもしれません。個人レベルではどうしようもありませんが、結局は人類の集合意識がもたらすものであり、私たち一人ひとりはその一部です。

 ですから、一人ひとりが大難が小難になるよう祈り、小さなことでも誠実に言行一致させることが、ミロクの世を開くことにつながります。

 もう一つ言うと、激動の時代には、あまり物事にとらわれずニュートラルな自分でいるとうまくいきます。信念を持つのは悪いことではないのですが、例えば、進む先に壁が現れたら、乗り越えるのか、引き返すのか判断を求められます。このとき、こだわりが強いと判断を誤り、大きなミスにつながりかねません。

 一方で神様に身を委ねるような感覚でいれば、判断が冴え、うまくいくようになります。これが神意識とつながるということです。そのためには、ピュアな自分でいなくてはなりません。自分の御魂が磨き上げられて水晶になるのをイメージしながら、神仕組みにうまく取り込まれていくようにするといいでしょう。

イラスト/サトゥー芳美

ミロクの世へと移行するカギの一つは「ひふみ祝詞」

 神意識とつながるもう一つのアクションは「ひふみ祝詞」を唱えることです。ひふみ祝詞とは、日本語の四十七音(濁音と半濁音を除く)で構成された祝詞のこと。その発祥は定かではありませんが、神道が成立する以前の原初的な祭祀でも用いられていたとされ、超古代からあるのではないかという見方もあります。

 ひふみ祝詞は長きにわたり、いわば〝裏の神道〟として密かに伝承されてきましたが、これを人々の前に再び顕したのが日月神示でした。

 ひふみ祝詞は日月神示に記されたメッセージの中でもまさに中核であり、日月神示のエッセンスを四十七字に凝縮したものといってもいいでしょう。この祝詞には、非常に奥深く貴いものが包含されています。

 詳細をお話しするには誌面が足りませんが、唱える際にそうした難しいことを考える必要はありません。ただひたすら無心で唱えるだけで、四十七文字の一音一音が言霊として神様に届きます。できれば暗記して毎日唱えるといいでしょう。

 一つ注意点があります。それは、ひふみ祝詞にはたいへん強い力があり、劇薬のような作用をもたらす場合もあることです。誠な思いの人が唱えるとぐんぐんパワーアップされていきますが、邪な思いの人はどんどんダメになっていくという諸刃の剣のようなところがあります。順風満帆だった人に、突然不幸な出来事が降りかかることもあるのです。

 でも、そこで「ひふみ祝詞なんか唱えても全然いいことがなかった」と思ってしまったら、その時点でもう〝落第〟です。

 不幸な出来事があっても、大難を小難にするために意識を改めることで、必ず状況は改善し、次のステップへと進むことができます。そうすることが、ひいては社会全体、地球全体をミロクの世へと移行させていく原動力となるのです。

(おわり)

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