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【花粉症】【副鼻腔炎】に「鼻うがい」~ネバネバ鼻水や雑菌を除去!炎症を抑制して鼻スッキリ

スッキリとした感覚を脳に覚えさせる

副鼻腔炎などによる、鼻やのどの症状を改善するセルフケアをご紹介しましょう。私のお勧めは、「鼻うがい」です。

これは副鼻腔炎に限らず、花粉症やカゼ、慢性上咽頭炎など、あらゆる鼻の症状に有効な、万能かつ基本のケアです。

鼻うがいは生理食塩水で鼻腔内を洗浄することで、細菌・ウイルス・膿などを除去し、炎症を抑制する効果が期待できます。

鼻をかんでも出にくい、粘り気のある鼻水も洗い流すことができます。これによって、脳に鼻がスッキリとした感覚を思い出させることも、症状の改善に役立ちます。

鼻が常につまっている人は、それを「あたりまえの状態」として捉えています。しかし、鼻うがいを習慣にして一時的にでも鼻がスッキリすると、脳がこれまでの状態は不快だったと学習して、スッキリした状態を保とうと働き出すのです。

鼻うがいのやり方は、下記を参照してください。血液や組織液と同じ浸透圧の、0・9%の食塩水で鼻うがいをすれば、鼻がツンとすることはありません。

注意点は、奥まで入れようと無理に吸い込んだり、上を向いて行ったりしないことです。

食塩水を入れた側と反対の鼻の穴から出す必要もありません。同じ鼻の穴から出してもいいし、のどのほうへ流れてしまったら飲み込んでもかまいません。

回数も1日1~2回でじゅうぶん。定期的に行えば、症状の改善や再発予防に役立つはずです。

副鼻腔炎の症状が重症のかたは、ぬるま湯500㎖に重曹2・5g、塩5gを加えた洗浄液で鼻うがいをするのも効果的です。

鼻にたまったウイルス、細菌、膿を排出してスッキリ!鼻うがいのやり方

●用意するもの

・小さめのプラスチックボトル(鼻洗浄用のボトルは薬局でも購入できる。また、100円ショップで売っているドレッシングなどを入れる容器でもよい)
・塩 小さじ1/2(3g)
・ぬるま湯 330㎖

①水を沸騰させてから、30~35℃まで冷ます

②ボトルにぬるま湯と塩を入れ、振って塩を溶かす

③洗面台に顔を突き出し、あごを引いて、ボトルを鼻の穴に当てる

④「あー」と声を出しながら、ボトルを押して食塩水を出し、鼻腔内を洗う

⑤反対側も同様に行う。終わったらティッシュペーパーで鼻を押さえて、鼻腔内の空気を抜く

ヒラタケやメカブなどを常食するものお勧め

なお、炎症を起こりにくくするには、免疫力を高めることも重要です。私たちの免疫機構の約7割は、腸が占めるといわれています。

腸内環境をよくするために、酵素の多い生野菜や果物、食物繊維の豊富な豆類、雑穀類、根菜類、発酵食品の納豆・キムチなどを意識して摂取することをお勧めします。

ヒラタケ、メカブ、レンコンは鼻にいい!

免疫を正常化し、抗炎症作用が期待できるといわれている、LPS(リポポリサッカライド)という成分をとるのも有効です。LPSはヒラタケ、メカブ、レンコンに多く含まれています。

食事をするときは、よくかんで食べることを心がけましょう。舌の筋力が衰えると、口呼吸になるリスクが高まります。かむことは、唾液の分泌を促し殺菌効果を高めるとともに、舌の筋力維持に役立ちます。

こうしたセルフケアは、病院での治療と並行して行うことで、治療効果を高め、再発を予防することはもちろんですが、なかにはセルフケアだけで鼻やのどの症状が改善するかたもいらっしゃいます。

ひどい鼻づまりやのどの奥の違和感を訴えていた50代の女性は、鼻うがいを毎日実践したところ、悩んでいた症状がすべて改善しました。CTでも副鼻腔の炎症がどんどん改善しているのを確認しています。長年苦しんでいた花粉症も劇的によくなり、たいへん喜んでおられます。

慢性副鼻腔炎と慢性上咽頭炎を患っていた60代の女性は、当院でEAT治療を行うとともに、鼻うがい、発酵食品を積極的にとるなどのセルフケアに取り組み、症状が改善しました。

 のどに鼻水が垂れて一日何度も吐き出していたのが激減。気持ちが明るくなり、体の動きもよくなったといいます。

鼻やのどの不快症状は、生命を脅かすものではありません。しかし、呼吸が苦しいというのは、実は死ぬほどつらい症状といえるかもしれません。お悩みのかたは、ぜひお試しください。