目標は自分の体重と同じ数字のグラム数
血管を若返らせるためには、血液中の中性脂肪を下げる必要があります。中性脂肪は血管壁にたまって、動脈硬化を進めてしまうからです。
中性脂肪を減らすために積極的にとりたいのが、たんぱく質です。
しかし、患者さんに「肉を食べてたんぱく質をとるように」とアドバイスすると、「脂質が気になります」「ダイエット中で控えています」というかたがいます。
誤解しているかたが多いのですが、おなかにつく中性脂肪は、肉の脂ではなく、余分な糖質が脂肪に変化して蓄えられたものです。
ダイエット中は、たんぱく質をとって筋肉を増やすことで、脂肪を燃焼させることができます。
卵はコレステロール値を上げるというのは昔の誤った考えで、逆に下げることがわかっており、1日2個食べることをお勧めしています。
現代人はたんぱく質の摂取量が減っていますが、1日のたんぱく質の摂取量の目標は、自分の体重と同じ数字のグラム数です。
体重50㎏の人は1日50gのたんぱく質をとるようにしましょう。
たんぱく質の目標摂取量=体重と同じ数字のグラム数
アルブミン値で血管の健康状態がわかる
たんぱく質がとれているかどうかは、血中のアルブミン値をチェックすればわかります。
アルブミンは血液に含まれるたんぱく質で、アミノ酸を運搬し、血管の材料となります。
厚生労働省が定めたアルブミン値の基準値は、3.8~5.3g/㎗ですが、私のクリニックでは、4.5g/㎗を目標にするよう患者さんに伝えています。
たんぱく質をしっかりとって、アルブミン値を上げれば、血管も元気になっていくのです。
血液検査でアルブミン値をチェックし、基準よりも低い場合は、肉や魚、卵などのたんぱく質を積極的にとるようにしてください。
健康診断でアルブミン値の項目がない場合、総蛋白の値の3分の2がアルブミン値の目安になります。
たんぱく質がとれているかアルブミン値でわかる
アルブミンは血液中の総たんぱく質のうち約6割を占めるたんぱく質で、その値は、栄養状態の指標になる