ゆほびか ゆほびか
  • 文字サイズの変更
  • 大
  • 中
  • 小
  • SNS
  • twitter
  • facebook
  • instagram

【タンパク質の摂り方】体重と同じグラム数の「たんぱく質」をとると血中の中性脂肪や糖が減る

目標は自分の体重と同じ数字のグラム数

血管を若返らせるためには、血液中の中性脂肪を下げる必要があります。中性脂肪は血管壁にたまって、動脈硬化を進めてしまうからです。

中性脂肪を減らすために積極的にとりたいのが、たんぱく質です。

しかし、患者さんに「肉を食べてたんぱく質をとるように」とアドバイスすると、「脂質が気になります」「ダイエット中で控えています」というかたがいます。

誤解しているかたが多いのですが、おなかにつく中性脂肪は、肉の脂ではなく、余分な糖質が脂肪に変化して蓄えられたものです。

ダイエット中は、たんぱく質をとって筋肉を増やすことで、脂肪を燃焼させることができます。

卵はコレステロール値を上げるというのは昔の誤った考えで、逆に下げることがわかっており、1日2個食べることをお勧めしています。

現代人はたんぱく質の摂取量が減っていますが、1日のたんぱく質の摂取量の目標は、自分の体重と同じ数字のグラム数です。

体重50㎏の人は1日50gのたんぱく質をとるようにしましょう。

たんぱく質の目標摂取量=体重と同じ数字のグラム数

アルブミン値で血管の健康状態がわかる

たんぱく質がとれているかどうかは、血中のアルブミン値をチェックすればわかります。

アルブミンは血液に含まれるたんぱく質で、アミノ酸を運搬し、血管の材料となります。

厚生労働省が定めたアルブミン値の基準値は、3.8~5.3g/㎗ですが、私のクリニックでは、4.5g/㎗を目標にするよう患者さんに伝えています。

たんぱく質をしっかりとって、アルブミン値を上げれば、血管も元気になっていくのです。

血液検査でアルブミン値をチェックし、基準よりも低い場合は、肉や魚、卵などのたんぱく質を積極的にとるようにしてください。

健康診断でアルブミン値の項目がない場合、総蛋白の値の3分の2がアルブミン値の目安になります。

たんぱく質がとれているかアルブミン値でわかる

アルブミンは血液中の総たんぱく質のうち約6割を占めるたんぱく質で、その値は、栄養状態の指標になる

この記事は『ゆほびか』2023年3月号に掲載されています

関連記事