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【サバ缶サラダ】血糖値を下げる最強食。食べれば血液サラサラ!

●本記事は下記レシピの医師解説です。

【サバ缶サラダ】超簡単レシピ~1日1回食べて血液サラサラ! やせる! 病気を防ぐ!|ゆほびかweb

血液サラサラ成分が豊富なサバと食物繊維の組み合わせは血糖値を強力に下げる

 サバ缶は、旬の脂の乗ったサバを新鮮なまま、獲ったその場で加工するため、サバのおいしさと栄養のすべてが封じ込められています。

 サバの油は、栄養の宝庫です。この中には、EPA(エイコサペンタエン酸)、DHA(ドコサヘキサエン酸)という、血液をサラサラにするオメガ3系多価不飽和脂肪酸がたっぷり含まれています。

 私は糖尿病の専門医として、昔からこの二つの脂肪酸に注目してきました。特に、EPAは動脈硬化を抑制する働きがあり、脂質異常症や閉塞性動脈硬化症の治療薬として、日本でも使われています。

 今、糖尿病の最大の問題は、心筋梗塞、脳卒中という命に関わる合併症です。というのも、心筋梗塞を起こした人の3分の2以上、おそらく8割くらいの人が糖尿病または糖尿病予備軍なのです。

 糖尿病の人が心筋梗塞や脳卒中を起こさないためには、血糖値の管理をするとともに、動脈硬化を抑制することが大事です。

 そのときに役に立つのが、EPAやDHAを豊富に含む青背魚です。実際、青背魚をたくさん食べている人には、心筋梗塞や脳卒中になる人が少ないという疫学調査もあります。近年、そのEPAやDHAが、腸に働いてGLP‐1という消化管ホルモンの分泌を促すことがわかりました。

 GLP‐1はもともと私たちの体内で作られるホルモンで、以前から糖尿病の治療薬に使われています。GLP‐1には、次のような作用があります。

①食欲を抑制する

 脳の食欲中枢に働きかけて速やかに満腹感が得られるため、無理なく食欲が抑えられ、過食を防ぎます。

②胃の動きを遅くして、糖の吸収を緩やかにする

 胃の内容物が小腸に素早く送られると、血糖値が急激に上昇して太りやすくなります。GLP‐1は胃の動きを遅くして、内容物が腸にゆっくり送られるようにするので、急激な血糖値の上昇を防ぎます。

③インスリンの分泌を促進する

 GLP‐1はすい臓に働きかけて、血糖値を下げるインスリンの分泌を促すとともに、血糖値を上げるグルカゴンというホルモンの分泌を抑えます。

 こうした作用から、GLP‐1は糖尿病にも肥満にも効果があり、俗に「やせホルモン」と呼ばれています。欧米では、肥満の治療薬としても認可されています。

 青背魚(サバ、イワシ、アジ、サンマ、マグロなど)の中で、このやせホルモンを増やすEPAとDHAを非常に多く含んでいるのがサバです。サバは冬が最漁期で、この時期のサバは寒さに備えてたっぷりの油を体に蓄えています。

それ以外にも、良質のたんぱく質はもちろんのこと、ビタミンB群やビタミンD、E、缶詰ならカルシウムも豊富です。

 サバは足が早くてすぐに悪くなりますが、缶詰なら油の酸化や寄生虫(アニサキス)の心配がありません。このサバ缶と非常に相性がいいのが、食物繊維の多い野菜です。

W効果でやせホルモンの分泌が増える

 実はこれまで、食物繊維は便通をよくする働きしかないと思われていました。ところがここ数年で、食物繊維の新たな働きが解明されてきています。特筆すべきは、EPAやDHAと同様、GLP‐1の分泌を促すことです。

 消化されずに腸に届いた食物繊維は、腸内細菌のエサになり、短鎖脂肪酸という有機酸を作ります。この短鎖脂肪酸が、EPAやDHAと同じように、GLP‐1を分泌する腸のL細胞に結合して、GLP‐1の分泌を盛んにします。

 サバ缶と野菜の組み合わせは、ダブルでやせホルモンを増やし、血糖値を改善したり、体重を減らしたりしてくれるのです。

 食物繊維は、それ以外にも、腸の善玉菌を増やして腸内環境を整えたり、腸からのコレステロールの吸収を抑制したりする働きがあります。また、糖質の吸収を緩やかにして、食後血糖値の上昇も防ぎます。

 さらに、食物繊維と腸内細菌によって産生される短鎖脂肪酸は、腸を健康に保つ上で重要な成分です。腸の上皮細胞のエネルギー源になり、ぜん動運動を促進し、腸のバリア機能を高める作用などがあるのです。

 このように、食物繊維は便通に関わるだけでなく、もっと積極的な健康作用をもたらすのです。

 現在、日本人の1日の食物繊維の摂取量は、厚労省が推奨する量を大幅に下回っています。それをもっと積極的にとる方法としてお勧めしたいのが、サバ缶と野菜をいっしょに食べる「サバ缶サラダ」です。

●レシピはこちら

【サバ缶サラダ】超簡単レシピ~1日1回食べて血液サラサラ! やせる! 病気を防ぐ!|ゆほびかweb

 野菜は、食物繊維が多いものならなんでもいいでしょう。キャベツ、トマト、ブロッコリー、タマネギなどのほか、ゴボウ、イモ類、、キノコ類などもいいでしょう。

 ただし、食べ方によってとれる栄養が違ってきます。生で食べられる野菜は、カロリーがゼロに近く、ビタミンCのようにサバ缶に含まれない栄養もとれます。一方で、カサがあるので、そんなにたくさん食べられないという欠点もあります。逆に、温野菜にすれば量は食べられますが、ビタミンCはとれません。

 また、食物繊維が多くても、イモ類やカボチャは糖質も多いので、糖尿病の人にはお勧めできません。その辺に気をつけながら野菜をたくさんとれば、満腹感が得られやすく、食べ過ぎを防げます。

 サバ缶の汁には、EPAやDHAが溶け出ていますから、汁も活用するといいでしょう。糖尿病はもちろんのこと、肥満や動脈硬化も、改善が期待できます。

●レシピはこちら

【サバ缶サラダ】超簡単レシピ~1日1回食べて血液サラサラ! やせる! 病気を防ぐ!|ゆほびかweb