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【金吾龍神社】古代祭祀の中心地に鎮座し 縄文信仰を今に伝える龍神神社

2021/10/14

金吾龍神社

東京本宮(旧東京分祠)

◉住所
東京都渋谷区代々木2丁目26-5 バロール代々木510
電話:03-5308-3231(10時〜17時)
https://kingoryujin.org/

※本記事はマキノ出版ムック『最高の開運神社』(2020年刊)の掲載記事を再編集したものです。

小樽別宮(旧御本社):境内地閉鎖、東京へ遷座

荒波々幾神社(奥宮)

旧御本社近く。太古の龍神「荒波々幾大神」の御神霊が鎮まる

本社が小樽、分祠が代々木に鎮座する強力な金運神社

東京・代々木のマンションの一室に、強力な金運をもたらす龍神神社があると聞けば、思わず身を乗り出す人もいるでしょう。

その名も金吾龍神社。独特の御由緒とたたずまいが話題となっています。そこで今回、金吾龍神社の水口結貴宮司にお話を伺いました。


代々木に鎮座しておりますのは当社の東京本宮で、かつての御本社である小樽別宮は北海道の小樽です。御本社の社殿が台風と大雪の被害に遭ったのが東京分祠を設立したきっかけです。

小樽別宮は、近年の台風災害により拝殿や鳥居等が大きな被害を受け、社務所も失われてしまいました。そのため、現在は東京を本宮として活動しております。小樽の境内地は現在「立入禁止」となっております。

北海道の小樽市と余市町の境目にはフゴッペという岬がありまして、下の写真のとおり、上空から見ると龍神様のような地形をしております。当社は元来、この岬をご神域としてお祀りしてきました。

フゴッペ岬の周辺は、縄文時代か、もっと古い時代から原始的な祭祀が行われてきた場所です。

磐座をはじめ、縄文人が描いた洞窟の壁画、土偶が出土したストーンサークル(環状列石)など、さまざまな遺跡が残っています。大小のストーンサークルが200〜300基あり、これらはいわば「古代の神社」ともいえる存在です
(水口宮司)

龍神様のような形をしたフゴッペ岬

ストーンサークルはフゴッペ岬の付け根にもあり、そこが金吾龍神社にとって重要なのだそうです。

「西崎山ストーンサークルという場所ですが、そこから海を見ると、シリパ岬が見えます。ここが夏至の日に「太陽の2度沈む場所」なのです。

下の写真の点線のように、岬に一回太陽が沈み、もう1度岬の右側から出てきます。これは、古代人にとってはすごいこと。日が沈む場所は、先祖の霊が帰る場所という太陽信仰があるからで、シリパ岬は特別な場所、霊界の入り口とされました。

このシリパ岬の石を持ってきて作ったのが西崎山ストーンサークルであり、縄文時代からの太陽信仰にかかわる儀式がここで行われたことを示しています。そして、ここが当神社の奥宮の発祥の地とされます。

夏至の日には、当神社の奥宮で「荒祭神事」という特別な御神事が行われます。これは、後述する荒波々幾大神(あらはばきのおおかみ)の祭祀で、古神道秘伝の儀式として継承しています。

当社は、こうした自然信仰から始まりました。長い間、社殿を持たずに祭祀を続けてきましたが、中世のころに祠が建ち、地元の人は〝おおもと様〟と呼んで崇敬していたそうです」
(水口宮司)

太陽が2度沈む場所・シリパ岬

歴史の表舞台から消えた謎多き神様を祀る

 こうした古代の自然信仰の流れを汲む金吾龍神社は、ご祭神にも特徴があります。

「御本社の主祭神は『大元尊神』(だいげんそんしん)です。すべての始まりとなり、宇宙を作りつかさどる大元の神様と捉えております。

大元尊神にはいろいろな説があります。例えば、『古事記』で最初に登場するのは天之御中主(あめのみなかぬし)で、『日本書紀』では国常立尊(くにとこたちのみこと)ですが、このような根源神の別名ともされます。

江戸時代までは大元尊神をお祀りしていた神社もそれなりにあったようなのですが、主祭神にしている神社は少ないようですね」(水口宮司)

小樽には、金吾龍神社の御本社のほかに奥宮もあります。

「奥宮は、前述した西崎山ストーンサークルの尾根伝いに鎮座しており、荒波々幾大神(あらはばきのおおかみ)という神様をお祀りしています。東京分祠にも、荒波々幾大神のお宮があります。

荒波々幾大神は、謎の多い神様です。『古事記』『日本書紀』にも登場しないので、民間信仰の神様と言われます。しかし、かつては日本全国で、名だたる神社でもお祀りされていました。

弥生時代に、大陸からいろいろな人や神様がやってきましたが、荒波々幾大神は、さらに昔から縄文人が大事にしてきた自然神とされます。

荒波々幾大神はまた、龍神様の原点となる神とも伝わります。諸説ありますが、縄文時代の蛇信仰が土台となって、龍と蛇の中間的な神様である龍蛇神への信仰が生まれたといいます。

龍蛇神だった荒波々幾大神が東北、関東、北陸、山陰……と伝わり、龍神信仰に発展したという説があります。ともあれ、荒波々幾大神信仰のルーツは相当に古いものです。

明治時代の神仏分離でご祭神を変更した神社が多いのですが、そうした歴史の中で埋もれていった神様には神秘性があります。

最近では荒波々幾大神だったり、当社でも大事にしている瀬織津姫だったり、そういう神様がいろんなところで声を上げておられる気がします」
(水口宮司)

東京分祠に鎮座する荒波々幾社

そう話す宮司のご先祖は『日本書紀』にも登場する古代神官の系譜で、古神道の秘儀・秘伝などを継承しています。

龍神をあしらった御朱印や授与品が人気

金吾龍神社では、龍神をあしらった御朱印や授与品、ご神託のお取り次ぎも大人気ということです。

「おかげさまで、当社の御朱印と授与品はご注目いただいています。いずれも色彩や図柄にこだわってお作りし、皆様の福運をご祈祷済みです。例大祭など特別な日だけにお分けする限定品もあります。

授与品は、東京分祠で頒布しているほか、「Web授与所」からお申し込みいただければ、全国へご郵送します。また、「ご神託」といいまして、悩み事、相談事のあるかたに代々口伝で伝わる古神道の秘術を用いて、大元の神様のお言葉をお伝えしています。こちらは完全予約制です。

これらをお受けいただいたことで御神徳により金運が上がった、仕事で成功したというかたがたくさんおられます。〝最強金運大祈祷〟という特別な金運のご祈祷もございます。

当神社の総本宮(東京・代々木)は、完全予約制です。インターネットから24時間ご予約いただけます」
(水口宮司)

 はるか古代の自然信仰、そして龍神信仰の息吹を今に伝える金吾龍神社。東京分祠の御神気に触れたとき、宇宙根源のエネルギーにつながることができるでしょう。

●頒布品の授与は東京分祠または郵送・Web(https://www.kingoryujin.shop/)にて。
※入手できる日や方法が限られているものもあります。