光龍の導(しるべ)
「神様に呼ばれないとたどりつけない」―
巷間そう言われている不思議な神社があります。
参拝しようとしても、ご縁がないと急に予定が入ったり、道に迷ったりしてたどりつけないというのです。
この写真が撮れた場所はまさにその神社で、深い山中に建ちます。森の中の長い参道を数十分歩くと突然視界が開け、はるか昔より変わらない聖域の風景が現れます。
上の写真は、その場所で何カットか撮影を行ったときに写り込んでいた光る龍です。
この神社には龍に関する逸話も多く、「強烈な神域とされる場所には発光する龍がいる」と言われることに納得してしまう1枚となりました。
悪神退散を目的に建てられた社殿は、神気に満ちた深い森で紀元前より霊場として人々の心を導いてきたのでしょう。
この光る龍から、心細さや孤独感を慰め、人として進むべき道を教え示すことを意味する「導(しるべ)」という言葉が浮かび、作品のタイトルに加えました。