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【美脚&下腹痩せ】予約3年待ちの人気ヨガ講師直伝!股関節を使える体になる4つのダイエットワーク

股関節が硬い人は下腹がポッコリ!

こんにちは。ヨガクリエイターのayaと申します。これまで累計で40万人の生徒さんにヨガのレッスンをしてきました。
意外に思われるかもしれませんが、生徒さんからの質問で一番多いのは、股関節に関するものです。

・股関節が硬い
・あぐらをかくと倒れそうになる
・痛みがある
・片足立ちで靴下が履けない

などです。

股関節は、脚の付け根にあり、骨盤と大腿骨を連結している関節です。つまり、上半身と下半身をつなぐ骨盤を支える関節です。

股関節の周囲には前後左右、皮膚の表面付近からおなかの深部まで、さまざまな筋肉が重なり合って、連動しています。いわゆるインナーマッスルと呼ばれる腸腰筋(大腰筋・腸骨筋)、お尻の筋肉(大殿筋、中殿筋)がこれに当たります。

運動不足や加齢、長時間の座りっぱなし、不良姿勢などが原因で股関節の動きが悪くなると、これらの筋肉が硬くなって動きが悪くなり、筋力も低下します。
すると、下腹が出る、お尻が下がる、四角くなる、太ももとの境目がなくなるといった見た目のダメージはもちろんのこと、歩く速度が遅くなるなどの運動障害から、太りやすい、疲れやすい、むくみ、だるさなどの血行障害や不快症状まで関係してくるのです。
この2年間のコロナ禍で、家にこもる人も増え、通勤や通学の機会が減って、座りっぱなしが日常となった人も少なくないと思います。この「長時間の座りっぱなし」も股関節にはよくありません。

股関節のある足の付け根(鼠径部)には、リンパ節(※)があります。

※体全体にある免疫器官の一つで、リンパ液が流れるリンパ管の途中にあり、細菌やウイルスなどをチェックし、免疫機能を発動する「関所」のような器官

座りっぱなしの姿勢を続けると、股関節が詰まった状態になるため、リンパ節の働きが悪くなります。すると、老廃物の排出が滞り、代謝が落ちて、足がむくんだり冷えが生じたりして、やせにくい体質になるのです。

ふだんから少し意識するだけで体は変わる!

ちなみに、正しい姿勢とは、おなかを使って内臓を引き上げ、骨盤が立った状態のことを指し、次のようにして作ります。

❶お尻のほっぺを中央に寄せる
❷肛門のシワをキュッと締める
❸下腹に軽く力を入れる
❹肩はリラックスする

この姿勢を立っているとき、座っているとき、歩いているとき、いつでも思い出したらすぐに実践してみてください。

立っているとき、座っているときはもちろん、エクササイズを行うときは必ず以下の「正しい姿勢」を意識しましょう。

最初は「ちょっときつい」と感じるかもしれませんが、3週間も実践していると、だんだん身についてきます。

ちなみに、あぐらの姿勢を5分と維持できないという人は、おなかの深部筋が衰えています。正しい姿勢を常に意識すると、それだけでおなかの筋肉が鍛えられるため、代謝が上がり、太りにくくやせやすい、スタイルのよい体になります。

そのうえで、今回ご紹介する、股関節のワークを実践してみてください。どんなエクササイズも、正しい姿勢で行わないと、美しい体形作りや、不快症状の改善にはつながりにくいです。逆に、正しい姿勢で行えば、結果が出るのがとても早いのです。

股関節の柔軟性は全身に影響

今回、股関節のワークを4つご紹介します(やり方は72ページからを参照)。回数や時間は目安です。気持ちがよいと思えば、回数を多くしたり、長めに行っても大丈夫です。
股関節がきちんと動かせるようになってくると、正しい姿勢が楽にキープできるようになります。ネコ背が改善し、お尻もキュッと上がってくると同時に、腰痛や肩こり、頭痛などが改善します。

私の生徒さんには、50~60代のかたも多いですが、どなたも足腰がしっかりしていて、よく歩きます。
当初は控えめだったかたも、明るくはつらつとしてきて、ヨガのウエアも黒やグレーだったのが、ピンクや花柄などを着るように変わります。
また、「以前は毎月、マッサージや整骨院のお世話になっていたのに、もう何年も行ってないのよ」と言うかたも少なくありません。

日々、少しでよいので体を動かすことを習慣にすると、体に異変を感じたとき、すぐにそれを認識できるため、素早く対処できるようにもなります。例えば痛みが出たら、病院で診てもらう必要がありそうだとか、家でしばらく様子を見てもよさそう、などと判断ができるようになるのです。

自分の体をよく知って、対処できるようになることは、自分の体のトリセツ(取扱説明書)を作成するようなもの。そんなふうに自分の体と向き合っている人は、どんどん健康に、若返っていくと思います。

私たちは誰でも、日々老いていきます。例えば、昨日と同じように、今日も駅まで歩けたら、すごいことです。それが、5年後、10年後も同じようにできたら、老化に抗って生きているということ。そのために、毎日少しでよいので股関節を動かしてみてはいかがでしょうか。

4つの股関節ワーク

立っているとき、座っているときはもちろん、
エクササイズを行うときは必ず以下の「正しい姿勢」を意識しましょう。
①お尻のほっぺを中央に寄せる
②肛門のシワをキュッと締める
③下腹に軽く力を入れる
④肩はリラックスする

股関節を柔軟にするワーク
❶足パタパタ

正しい姿勢で床に座り、足の裏をくっつける。ひざを上下にパタパタと小さく動かす。1分行う
あぐらの姿勢がつらい人は、片方の手を床について、体を支えて行う。もう片方の手では同側のひざの上に置き、ゆっくり押す。このときも、「正しい姿勢」は意識して行う
さらに体が硬い人は、両手を片側について、体を支える。
そのうえで、股関節を意識しながらひざをゆっくり動かす

インナーマッスルに効くワーク
❷深部筋伸ばし

①正しい姿勢で床に座り、片足は体の前に出してひざ下を体と平行になるように曲げ、もう片足は開ける範囲で後ろに引く
前に出した足の前に両手をつき、ゆっくり体を前に倒す。
後ろに引いた足の股関節、おなかの深部筋の腸腰筋が伸びる。この姿勢で30秒キープする
さらにできる人は、前に出した足の方に体をひねり、30秒キープ。さらに股関節と腸腰筋が伸びる
※終わったら反対側も同様に行う

腹筋も強くなる!ワーク
❸太もも筋伸ばし

①あおむけになって寝て、左ひざを立て、右足を左ひざの上にかける
②左の足を床から浮かせ、両太ももの側面の伸びを感じる。このまま30秒~1分間キープする
両手をひざと足首に当て、手で押しながらおなかを見るように上体を起こす。これを5~10回行う。きつい場合は、上体は起こさず、あごを引いて頭を持ち上げるだけでも効果がある
※終わったら反対側の足も同様に行う

股関節の可動域を広げるワーク
❹太もも回し

壁に手をつき、正しい姿勢をとり、太ももと床が平行になるまで足を上げる。そのまま、股関節から太ももを動かす意識で、外回しを10回、内回しを10回行う。ゆっくり行うとよい
あおむけに寝て、両腕を頭上に上げ、片足の裏を、もう片方のひざにくっつけてリラックス。ゆっくり深呼吸をしたら、反対側の足も同様に行う
この記事は『ゆほびか』9月号に掲載されています。