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【レモン玉ねぎ】切って和えるだけで超おいしい!食べて2時間で高血糖を抑制!

コロナ禍で糖尿病患者が増加中!

 糖尿病は、日本の国民病で、最も危惧される病の1つです。平成28年の「国民健康・栄養調査」(厚生労働省)で、糖尿病と強く疑われる成人の数が1000万人と推計されて以降、横ばいの状態が続き、油断が許されません。

 糖尿病は、血液中のブドウ糖(血糖)が増える病気です。このブドウ糖の濃度を示した値である血糖値の高い状態が続くと、血糖値を下げてくれるホルモン「インスリン」が効きにくくなったり、作られなくなったりすることで起こります。

 その原因となるのが、偏った食事や運動不足、飲酒、喫煙、ストレスなどの生活習慣の乱れです。

 近年は、欧米系の食生活が浸透し、糖質の多い食材が多くなりました。交通機関やテクノロジーの発達によって体を動かす機会が激減しています。そこに、新型コロナウイルスが拍車をかけました。

 外出自粛要請によって、家にこもりっきりのところに、社会不安によるストレスが重なり、高血糖の状態が続き、いよいよ糖尿病になってしまった患者さんも増えています。

 さらに、糖尿病患者は、コロナウイルスの重症化率も高くなります。高血糖は百害あって一利なし。日常的に「血糖値を下げる習慣」を取り入れてほしいと思っています。

切り方は超簡単!切って和えるだけ!

 血糖値を下げるため、私がお勧めしたいのが「レモン玉ねぎ」です。材料は、レモンと玉ねぎ、ハチミツ、オリーブ油、塩と手に入れやすいものばかり。

 作り方も簡単で、食材を切って、和えるだけです。レモンと玉ねぎは、私の一押しの食材です。

 ちょうど10年ほど前、私は、農林水産省のプロジェクトの一環として、食品の機能性を調査しました。対象となったのが玉ねぎです。研究を続けると、玉ねぎに含まれているポリフェノールの一種「ケルセチン」が持つ抗酸化作用が、血糖値を下げるのに役立つことがわかりました。

 そして、レモンにも、ケルセチンやエリオシトリンなど、抗酸化作用があるポリフェノールが含まれていることがわかっています。これらのポリフェノールは、インスリンを分泌している臓器・膵臓の機能回復を促します。

 ブドウ糖が含まれる食品を食べて、膵臓が働けば働くほど、活性酸素が発生し、膵臓の機能は低下。つまり、インスリンが分泌されにくくなります。体には活性酸素(※)を除去するしくみが備わっていますが、発生量が多ければ対応し切れません。

 このとき、ポリフェノールを取り入れると、膵臓で活性酸素を取り除く働きがサポートされ、インスリンを分泌する機能も回復しやすくなるのです。また、ポリフェノールは、消化管の中でも、ブドウ糖の吸収を抑える働きをしてくれます。さらに、体内の酸化を防ぐと、腸内環境も整います。

 腸内の悪玉菌による毒素の発生を抑え、インスリンがきちんと効果を発揮する状態に整えてくれるのです。

運動やストレスを受けた後食べるといい

 以前、ポリフェノールを食品でとり入れることで効果がどれぐらい持続するのかを、血液検査で確かめたことがあります。

 その結果、食べてから2時間程度で高血糖を下げる効果が出ることがわかりました。ですから、レモン玉ねぎは、できるだけこまめに食べるように習慣づけるといいでしょう。

 加えて、運動を行った後や、強いストレスを受けた後に食べると効果を発揮します。大量に食べる必要はありません。

 1日当たり50gが目安となりますので、無理なく食べられるのもレモン玉ねぎのポイントです。おいしく味わいながら、こまめに食べるように心がけて、健康維持にお役立てください。