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1日1分【リンパストレッチ】で毒出し!ドロドロ血液がサラサラに!腎機能を高めむくみ・疲労・肥満が解消

疲れや不調は体の“毒”が原因!

 疲れが取れなくて、なんとなく調子が悪いし、やる気も出ない……そんな漠然とした不調を、年齢のせいにしていませんか?

 実は、これらの症状は、血液に「毒」がたまったサインです。偏った食事や不規則な生活、過度なストレスなどにより生活習慣が乱れると、血液には毒がたまってドロドロになります。

 人が健康を保っているのは、体内を巡る血液のおかげ。血液が、必要な栄養素や酸素を全身に届け、不要な二酸化炭素や老廃物を回収し、排出してくれるからです。

 生活習慣の乱れが、この血液の正常なサイクルを壊します。二酸化炭素や老廃物の回収は滞り、白血球(免疫力を司る血液成分の1つ)の働きも鈍り、体全体の免疫機能を落とします。

 こうなると、慢性疲労や肩こり・腰痛・頭痛などの不定愁訴はもちろん、カゼや新型コロナウイルスなどの感染症にもかかりやすくなります。さらには、高血圧や糖尿病などの生活習慣病の引き金にもなるでしょう。

 このドロドロ血液をサラサラに回復させるためには、生活習慣を見直すことがいちばんです。それに併せて、「リンパ」の働きを高めることがカギとなります。

リンパが体をキレイに浄化する!

 リンパとは、「リンパ管」「リンパ液」「リンパ節」の総称です(詳しくは後述)。

 私たちの体内には、手足の先から心臓まで、血管に沿うようにリンパ管が張り巡らされています。血液中には、細胞に栄養素を送るために運ばれたものの、使われなかった栄養素(血漿)があります。

 この血漿を回収し、心臓に戻すためにあるのがリンパ管です。血漿は、リンパ管にしみ出し、回収されるとリンパ液になりますが、その時点では、細胞から出た老廃物として、アンモニアや尿酸なども一緒に入ってきてしまいます。

 このままだと、それらの有害物質(毒)が心臓に運ばれてしまいますので、有害物質を排除するフィルターとしてリンパ節が機能します。

 つまり、この3つのリンパこそ、血液中の毒を浄化して、体の健康を保つ働きを持っているのです。

 リンパの特徴はもう1つあります。一方通行であることです。血液は、心臓のポンプ機能によって体内を循環していますが、リンパにはポンプ機能は備わっていません。その代わりに、リンパ管の周りにある筋肉、そしてリンパ管自体の収縮によって生まれる圧力で、流れを維持しているのです。

 しかし、体を動かす機会が減ると、当然、筋肉を動かす時間も減り、リンパ液の流れも悪化するのです。

 そのうえ、過労やストレスで生活習慣が乱れると、血液は毒をため込みドロドロになり、冒頭で述べたような病気や不調が現れます。

気分も上がる 毒出しリンパストレッチ

 ドロドロ血液をサラサラにする切り札こそが、今回ご紹介する「毒出しリンパストレッチ」です。基本のストレッチだけならば、1日たった1分でできます。継続して行えば、疲れや漠然とした不調はもちろん、病気も解消します。

 また、このストレッチは、腎臓の機能を高める働きも併せ持ちます。腎臓は、体の毒出しを担う臓器。老廃物や余分な水分、塩分などを尿として排泄することで、体の中の水分量やナトリウムやカリウムといったイオンバランスを適正に保ちます。

 血液の酸性・アルカリ性の調節をしたり、体内を常に最適な環境にしたりする働きを持っています。そのため、毒出しリンパストレッチを継続すれば、体のむくみは取れ、やせやすい体にもなっていくでしょう。

 驚くことに、毒出しリンパストレッチを行うと、「幸せホルモン」とも呼ばれる脳内物質「セロトニン」も分泌されやすくなることが、わかりました。

 セロトニンには、イライラや不安の原因となる「ノルアドレナリン」の過度な分泌を正常にコントロールできますので、鬱屈した気分もハッピーに変えることができますよ。

 下記のやり方を見ながら実践し、サラサラ血液と不調知らずの健康な体と心をぜひ、手に入れてください。

ゆっくり伸ばして10秒キープ!基本の毒出しリンパストレッチのやり方

5大リンパの刺激が毒出しのポイント

①【わきの下】胸部や胸壁、上腹部のリンパ管が集まる。乳房内のがん細胞が発生しても、広がりを食い止めてくれる

②【鎖骨】全身のリンパ管が集まる重要な場所。鎖骨のリンパ液の流れと吸い上げる力が高まり、全身のリンパ液の流れがよくなる

③【胸】胸腺や気管支、肺などがあり、人の免疫機能にとって重要な場所。リンパ液の流れがよくなると、体の免疫機能がアップする

④【おなか】内臓や腰、下半身からリンパ管が集まる。内臓機能の向上、便秘や下痢の改善ができる

⑤【そけい部】両足、腹壁下部、外陰部組織からのリンパ管が集まる。リンパ液の流れが滞ると、足のむくみや冷え、疲れ半身の脂肪が付きやすくなる原因になる

「基本の毒出しリンパストレッチ」を行うことで5大リンパをすべて刺激することができる。また、基本の毒出しリンパストレッチに加え、「部位別毒出しリンパストレッチ」を取り入れると、肩こりやむくみなど、対応する症状の改善が期待・促進できる。症状が気になったとき、食後すぐは避けて、気づいたときに1日何回行ってもよい

〈毒出しリンパストレッチを行う前の準備〉

「毒出しリンパストレッチ」を行う前に「腹式呼吸」と「鎖骨のリンパマッサージ」を行いましょう!

【腹式呼吸のやり方】

①おへそに意識を集中させ、両手を開きながら鼻から息をゆっくり、深く吸い込む

②両手を前に交差させ、おなかを強く引き締めながら、鼻から息をゆっくりと吐き出す。①~②を3度繰り返す

【鎖骨のリンパマッサージのやり方】

全身の力を抜き、リラックスした状態で、背筋を伸ばして立つ。左の鎖骨から、溝をやさしく5往復さする。右も同様に行う

鎖骨のマッサージは手の先で行う

〈基本のリンパストレッチ〉

①両足を揃えて立つ。背筋をまっすぐにして、首だけを前にゆっくり曲げる

②みぞおちを折り曲げるようにして、ゆっくりと背中を曲げる

③首と背中を伸ばしたまま、深く前にかがんで腰を伸ばし、10秒キープする。手が床につかない場合は、つらいと感じるところまで伸ばせばよい

④背中はまっすぐにしたまま、腰に手を当て、首だけを後ろに反らす

⑤胸全体を反らせ、胸の筋肉を伸ばす。胸の筋肉を開くようなイメージで行うとよい

⑥首と胸を反らせたまま、上半身を反らす。股関節から反らすことを意識する。腰に当てた手で、お腹を前に押し出すように行うとよい。キツイと思うところで10秒キープする

⑦足を肩幅程度に開いて立ち、ゆっくりと首を右側に傾ける

⑧左腕を上に伸ばし、みぞおちを中心にして、ゆっくりと上半身を右側に傾ける

⑨体の左側を伸ばすことを意識し、さらに上半身を傾ける。キツイと感じるところで10秒キープする

⑩反対側も⑦~⑨と同様に行う

〈毒出しリンパストレッチを効果的に行う4つのポイント〉

①ゆっくり伸ばす

筋肉をゆっくり伸ばす。リンパ液が流れやすくなり、副交感神経も優位になって気持ちが落ち着く。急いで行うと、肌や筋肉を痛める原因となり、逆効果

②自分のペースで継続

効果を得るには、続けることがたいせつ。自分の体の状態を確認しながら、疲れているときは休んだり、回数を減らしたりして、無理をしないでマイペースに続ける

③食後1時間以内は避ける

毒出しリンパストレッチは朝昼晩、いつ行ってもいいが、食後すぐは避ける。内臓に血液が集中しているため、運動すると、筋肉に優先して血液が送られる。そのため、胃腸の血流が悪くなり、消化不良を起こす可能性がある

④傷や湿疹部分は避ける

傷や湿疹(しっしん)などがある場合は、傷口を広げてしまったり、細菌が体に入って症状を悪化させたりしてしまう可能性がある。患部に触れないようにするか、中止する

むくみ・だるさ・足の冷えに効く〈症状別〉毒出しリンパストレッチのやり方

〈下半身のむくみ〉解消

①足を肩幅に開いて立ち、腕を前にまっすぐ伸ばす

②息を吐きながら7秒かけて腰を落とす。このとき、できるだけひざが90°になるまで腰を落とす。また7秒かけてゆっくりと体勢を戻す。①、②を1セット行う。まずは1日1セットから始め、慣れてきたら2~3セット行う

OKポーズの例
NGポーズの例

腰をしっかりと伸ばし、前に折り曲げないようにすることで、わき腹やおなかの深いリンパも刺激できる!

重力に反した姿勢を保つことで、筋肉を効果的に刺激できる。おなか周りや下半身のリンパ液が流れやすくなり、むくみが取れる。腎機能の改善、血糖値上昇の抑制、脂肪燃焼効果などが期待できる

〈足の疲れ・冷え〉解消

①両足を揃えて、まっすぐに立つ。背筋を伸ばし、肩の力を抜く

②体の後ろで手を組み、大股で一歩分程度、右足を前にして、足を前後に開く

③右ひざを曲げ、重心を真下にかけながら、背中を反らせて10秒キープする。反対側も同様に行う。①〜③を左右5回ずつ行う

ふくらはぎにある筋肉を刺激し、足にたまりがちなリンパ液を流すことで、血流も改善する。また、ひざ裏にあるリンパ節も刺激できるので、ろ過機能が向上。足の疲れやむくみ、冷え、ひざの痛みを解消する

〈肩こり〉解消

①イスに座り、両足を開く。足の間で手を交差させながらイスのふちを持つ。

②頭をゆっくりと下げて、上半身を徐々に後ろに倒す。これ以上、背中を引き上げられないと思うところで10秒キープする。①〜②を3回行う

首から肩、鎖骨の周辺は、全身のリンパ官が集まるところ。この部分のリンパ液の流れがよくなれば、体の老廃物が回収され、首や肩のこり、ハリが解消される

〈全身のだるさ〉解消

①あおむけになって、指先から足先まで上下に引っ張られるイメージで伸ばす

②弓がしなるようなイメージで、左側の体側を曲げて右のわき腹を伸ばして10秒キープ。反対側も同様に行う。①〜②を左右3セット行う。

ふだん使わない、わき腹の筋肉が刺激されると周辺のリンパの流れが促進され、内臓機能がアップする。内臓を刺激することにで、代謝が上がり、全身のだるさがとれてスッキリする

〈カゼやウイルス性感染症〉予防

①両足を肩幅程度に開き、リラックスして立つ。手は体の後ろで組み、下に引っ張る。

②手を組んだまま、肩甲骨が背中の中心に引き寄せるようにして胸を張り、10秒キープする。10秒たったら①のリラックスした状態にゆっくりと戻る。①〜②を3セット行う。

胸と鎖骨のリンパ菅とリンパ節が活性化するため、免疫機能やろ過機能が向上する。細菌やウイルスから体を守り、カゼやウイルス性感染症が予防できる