老化研究の第一人者が助言！マイタケは健康を保ちアンチエイジングにも理想の食材
同じ年なのに、実年齢よりも若く見える人もいれば、老けて見える人もいます。その差を作っているのは、ズバリ老化のスピード。老け顔の人は、体の老化も進んでいるのです。つまり、老化のスピードを緩やかにできれば、美と健康を手に入れることが可能なわけです。
老化には「ＡＧＥ」という物質が深く関わっています。ＡＧＥとは、「糖がこびりついて機能が劣化したたんぱく質」のことです。
糖もたんぱく質も、人間にとっては必要な栄養素で、エネルギー源でもあります。しかし、糖を取りすぎる（血糖値が上がる）と、血液中に余った糖がたんぱく質と結びついて、ＡＧＥができてしまうのです。
糖がたんぱく質と結びつく反応は「糖化」と呼ばれています。「酸化」がサビなら、さしずめ「糖化」は「焦げ」。ＡＧＥは、体の中でたんぱく質が糖によって焦がされた結果、できてくる物質というわけです。
このＡＧＥが体内にたまってくると、血管や骨がもろくなったり、白内障や認知症などの老年病にかかる危険性が上がったりします。また、心臓病や糖尿病、脂肪肝、腎臓病、がん、不妊症などにもＡＧＥが関わっていることが報告されています。
一方、お肌の張りや弾力性を保っているコラーゲンもたんぱく質です。コラーゲンに糖がこびりついてＡＧＥになると、プリプリのコラーゲンの機能も低下して、シワやたるみの原因になります。
また、ＡＧＥはシミを作り、薄毛を引き起こします。こういう理由から、ＡＧＥが体にたまっている人は、老け顔に見えてしまうのです。
AGEは食べ物からも体内に取り込まれる
先ほど、「老け顔の人は、体の老化のスピードが早まっている」と書きましたが、どうやらこの現象にＡＧＥが関わっているようです。
ＡＧＥは、体の中で余分な糖から作られるだけではありません。私たちが日々、口にする食べ物の中にもＡＧＥは含まれています。そのため、食事によっても、ＡＧＥは体の中にとり込まれてしまいます。
一般的に食材を高温で揚げたり、焼いたりして調理すると、ＡＧＥが多く生成されます。食べ物の茶色い焼き目や焦げ目の部分に特に多くＡＧＥが存在しています。したがって、血糖値が正常でも揚げ物や加工調理された物をとりすぎると、体の中にＡＧＥをため込むことになります。
ＡＧＥは、目には見えませんが蛍光を発生しています。この光の強さをＡＧＥリーダー（セリスタ）という機械で調べることで、体にたまっているＡＧＥの量を測ることができます。
私たちが日本人１万人を対象として行った調査では、食習慣が乱れている人は、ＡＧＥの蓄積が顕著であることが明らかにされました。
また、糖尿病ではないオランダ人７万３０００人を４年間にわたって追跡調査した研究では、ＡＧＥがたまっている人はそうでない人に比べて、死亡率が５倍になることも報告されています。
つまり、ＡＧＥの蓄積量は、寿命を予知するマーカーになるわけです。今は健康に見えても、ＡＧＥをため込むような不摂生な生活を続けていると、将来大きな病気にかかる可能性が高くなってしまうのです。
マイタケはAGEの蓄積を抑えてくれる食材
では、どうしたらよいのでしょうか。対策のポイントは２つ。血糖値を上げないことと、ＡＧＥをできるだけ体にとり込まないことです。
ＡＧＥ対策の食品として、私がお勧めしているのが「マイタケ」です。マイタケには、食物繊維が多く含まれています。水溶性の食物繊維は、糖とコレステロールの吸収を抑え、食事による血糖値の上昇を緩やかにしてくれます。
また、マイタケの中に含まれる「キチン」という不溶性の食物繊維は、食品中のＡＧＥとくっつき、ＡＧＥが体の中に吸収されるのを防いでくれます。
さらに、マイタケには、糖とたんぱく質との反応を抑え、ＡＧＥの形成を抑制してくれる機能性成分も含まれています。つまり、マイタケは、ＡＧＥの蓄積を抑えてくれる理想的な食材だと言えるのです。
そしてとても大事なことに、マイタケは、一年中いつでも手ごろな価格で購入でき、とてもおいしい食材です。厳しい食事制限や生活習慣の改善は難しくても、食事にマイタケを一品足すことくらいなら簡単にできるのではないでしょうか。
ぜひマイタケを活用して、いつまでも健康的で、若々しい心身を維持してください。
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