体内のコラーゲンは年齢とともに激減する
マシュマロとヨーグルトを混ぜて手軽に食べられる「マシュマロヨーグルト」。おいしいだけでなく、さまざまな健康効果や美容効果も期待できます。
そこで、マシュマロとヨーグルトの摂取で得られる主なメリットを、順にご説明していきましょう。その効果の多様さには、私も驚くばかりです。
マシュマロのメリット① 肌や関節の老化を食い止める
マシュマロに含まれるゼラチンの主成分は、コラーゲンです。コラーゲンとは、弾力性と強度を兼ね備えた線維状のたんぱく質です。
人間の体は、水分を除くとその1/3以上はコラーゲンと言われています。コラーゲンは細胞同士をくっつけたり、各組織を形づくったりしています。
皮膚組織の大部分を占めている真皮、軟骨、骨、靭帯、腱、血管、内臓、目などの組織には、多くのコラーゲンが含まれています。例えば、真皮には約7割もの割合でコラーゲンが存在し、肌に弾力やハリを与えています。
関節がスムーズに動くのも、コラーゲンが軟骨や骨の元になっているからです。血管の外壁を形成している成分も、その大半がコラーゲンです。
コラーゲンの適切な補給は、血管の劣化を防ぎ、弾力や強度を保つため、高血圧や動脈硬化の予防や改善にも有効と言えます。
そもそもコラーゲンは、体の中で合成されるものです。しかし、40歳を過ぎたあたりから、体内のコラーゲンは急激に減少していきます。
そのため年齢を重ねると、肌にシワ・たるみができ、関節では骨同士がぶつかって痛みが生じるのです。
そのような老化現象を食い止めるには、コラーゲンを補給するのが理想的です。サプリメントから摂取することも可能ですが、食品から自然な形で取れれば、それに越したことはありません。
マシュマロのメリット② 脂肪燃焼効果を高める
卵白も、マシュマロの材料の1つです。卵白は、低カロリーかつ高たんぱくのため、マシュマロヨーグルトでダイエットをするかたにとっては強い味方になってくれます。
カロリーを抑えながら良質のたんぱく質を摂取することになるため、運動習慣があれば筋肉が適度につきやすくなり、脂肪燃焼効果が高まると考えられます。
ヨーグルトのメリット① 免疫細胞が活性化
私たちの腸内には、善玉菌・悪玉菌・日和見(ひよりみ)菌という3つの腸内細菌のグループが存在します。ひとことで言うと、善玉菌は人間に有用な働きをする菌、悪玉菌は有害な毒素を発生させるなどして悪影響を与える菌です。
日和見菌は、善玉菌が増えると善玉菌のサポートをし、逆に悪玉菌が増えると悪玉菌のサポートをしてしまう菌です。
ヨーグルトを食べると、善玉菌が増えて、腸内環境が改善します。腸内環境が整うと、適切な排便がなされるようになり、減量や美肌作りに役立ちます。
コラーゲンの吸収力もアップしますさらに、腸管の周りにあるリンパ節の免疫細胞が活性化されるので、体の免疫力が高まり、病気にかかりにくくなるのもうれしい効果です。
ヨーグルトのメリット② 閉経後の骨の老化を防止
ヨーグルトには、カルシウムも豊富に含まれます。女性の場合、閉経後にエストロゲンという女性ホルモンの分泌が少なくなることで、破骨細胞(骨を壊す作用のある細胞)の働きが活発化します。
すると骨がもろくなってしまうのですが、ヨーグルトからカルシウムを補給すれば、骨の老化防止に有効です。
年齢とともに気になる不調にアプローチ
このように、マシュマロヨーグルトは、低カロリーでありながら、体に不足しがちな栄養成分をうまく摂取でき、しかもおいしく食べられるダイエット食だと思います。
甘味があるため、糖尿病のかたなどは「試していいの?」と思われるかもしれません。1日の食事のカロリー制限があるなら、1回に食べるマシュマロヨーグルトのカロリー数(120㎉)を確認しながら実践されるといいでしょう。
朝食1回の分量程度なら、血糖値の大幅な変動を起こす直接的な原因にはならないはずですから、過度に心配する必要はありません。気になるかたは、主治医に確認してから始めてください。
マシュマロとヨーグルトのメリットが相乗的に働き、予想以上の効果もじゅうぶんに期待できるマシュマロヨーグルト。ダイエットに、年齢とともに気になる不調の対策に、ぜひ召し上がってみてはいかがでしょうか。
コラーゲンの健康効果は多岐にわたる!
コラーゲンは体内で合成できますが、加齢とともに、その量は激減。さまざまな老化現象の原因となります。サプリメントでも補えますが、マシュマロなどの食品から自然な形で摂取するのがお勧めです(水谷医師)