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【耳引っぱり】耳ツボ刺激が心身のストレス軽減に役立つ!思考をクリアにして潜在意識を引き出す

専門機関で実証!
「耳引っぱり」で心身のストレス軽減に役立つ脳波が出る!

コロナの外出控えで全身の血流が滞る

「イライラすることが増えて、血圧が高くなってきた」 「ぐっすり眠れない」 「頭痛や肩こりに悩まされている」……こんな不調の背景には、コロナ禍で進んだ「日常のデジタル化」が関係しています。

あなたも感染症が怖い、または出社・外出が制限されているという理由でテレビやパソコンを何時間も見続けたり、スマートフォンで絶えず情報を確認したりしていませんか?

コロナ禍以前の生活様式では、外出する機会が多く、外でさまざまな情報を得ようと、視線が近くや遠くに動き、目の筋肉がよく働いていました。ところがコロナ禍では、テレビやパソコンの画面に視線が集中する時間が増え、筋肉がこわばりやすくなりました。

すると、目の周りの血流が悪化し、首・肩・腰と順々に体全体の血流までも滞るようになります。その結果が痛みやこりなどの不調です。

加えて、電子機器が発する電磁波の影響も、私たちの体は知らないうちに受けています。その代表が自律神経です。自律神経は、内臓の動きや体温などを、意思とは無関係にコントロールしている神経です。

自律神経の中枢が、電磁波を過剰に浴びると乱れが生じます。多種多様な電磁波が飛び交う現代では、冒頭で紹介した症状のほか、自律神経がホルモン分泌に作用していることから、糖尿病や月経不順などの不調を抱えるのは当たり前のことと言っても過言ではありません。

こうした不調を解消するには、自律神経の中枢に働きかけて、バランスを整えることが大切です。ここで役立つのが、耳にある「神門」というツボです。

神門は、自律神経の中枢と密接に結びついています。神門を含む耳の3つのゾーンを刺激する「耳引っぱり」を行うと、自律神経をバランスの取れたニュートラルな状態に、瞬時に戻すことができます。

私は20年以上にわたり、耳引っぱりの施術や指導を行ってきましたが、不眠症や肩こり、高血圧、冷え、便秘など数多くの不調が改善される例を見てきました。「リフトアップして小顔になった」という美容面での報告も受けています。

2000年の歴史を持つ耳ツボ刺激

ツボを刺激する治療法は、およそ2000年の歴史を持つ東洋医学の一つです。体の中でも、耳はツボが集中しているので、耳だけで治療を行う場合もあります。このとき、必ず最初に刺激するのが神門です。

東洋医学では、四季の移り変わりなど自然界の全ての現象が「気」というエネルギーによって引き起こされていると考えられています。

人間の体も、気によって変化します。気が満ちてスムーズに流れていれば「元気」、気が滞ったり不足したりしていれば「病気」です。ツボを使った治療は、気の流れを調整するために行われてきました。

そんな東洋医学の気と自律神経との関連性が、最近になって指摘されるようになりました。

そこで、神門を刺激する耳引っぱりで、自律神経がどのように変化するのか、私も知りたくなりました。

専門機関で調べてもらったところ、耳引っぱりの施術後は、施術前と比べると、心身のストレス軽減に役立つ脳波が出やすくなりました。

つまり、自律神経が整い、ニュートラルの状態と同じになることが確認できたのです。

朝行うと頭がスッキリ!

ニュートラルの状態は、瞑想中やスポーツ選手などが試合前に集中している「ゾーン」と同じで、周りの音などが意識の外に排除され、五感が研ぎ澄まされます。
「不安でたまらない」「やることで頭がいっぱい」とネガティブな考えにとらわれていても、耳引っぱりの直後は、思考が「空」になります。こうして雑念が消え、クリアになると「本当に大切なことは何か」「やりたいことは何か」が明確にわかり、潜在意識を引き出すこともできるようになるのです。

耳引っぱりは老若男女、誰でも気軽に行えます。1日に何回行っても構いません。朝に行うと頭がスッキリとして、気持ちよくスタートすることができます。不調を感じたときやイライラするとき、集中したときも、耳引っぱりがお勧めです。

また、チェックテストで体調の変化を記録しながら日々のケアとして取り入れていくのもよいでしょう。ぜひ、ご活用ください。

1回30秒で現代人の生活習慣病や不定愁訴が改善!

耳引っぱりのやり方

①耳の上部の神門ゾーンに人さし指を耳の前側、親指を耳の裏側に当てて、耳を挟む
②を指で挟んで、こすりながら斜め上に優しく引っぱる。
このとき3秒かけて鼻から息を吸い、7秒間息を止める
7秒かけて息を「ハーッ」とゆっくり吐きながら、スッと抜くように指を離す。①~③を3回繰り返す

①耳の真ん中の肩首ゾーンに人さし指を耳の前側、親指を耳の裏側に当てて、耳を挟む
②ゾーンを指で挟んで、こすりながら真横に優しく引っぱる。
このとき3秒かけて鼻から息を吸い、7秒間息を止める
7秒かけて息を「フーッ」とゆっくりと吐きながら、指をスッと抜くように離す。①~③を3回繰り返す

①耳たぶにある頭ゾーンに人さし指を耳の前側、親指を耳の裏側に当てて、耳を挟む
ゾーンを指で挟んで、こすりながら真下に優しく引っぱる。
このとき3秒かけて鼻から息を吸い、7秒間息を止める
③7秒かけて息を「ホーッ」とゆっくりと吐きながら、指をスッと抜くように離す。①~③を3回繰り返す

呼吸を行う際のポイント

神門ゾーンの呼吸の際は、胸腺。肩首ゾーンの呼吸の際は、丹田。頭ゾーンの呼吸の際は、恥骨を意識する。
呼吸をするごとに自分の意識が各所に“降りていく”ようなイメージをすると効果的
この記事は『ゆほびか』2022年12月号に掲載されています。