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【不安を取り除く言霊】中井耀香さんが伝授!困難な時代を乗り越える古神道の叡智②

●本記事は『ゆほびかGOLD』2020年10月号の記事を加筆修正したものです。

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疫病対策で天皇が奨励し手洗いが習慣化した日本人

 コロナ騒動を受けて私は、日本ではいつから、手洗い・うがいの習慣が定着したのかが気になって調べました。次のような歴史がありました。

 今から2000年以上前、第10代崇神天皇の御代に疫病が流行し、多くの人が亡くなったそうです。

 崇神天皇は憂いて、神社に手水舎を置き、参拝者に手洗いと口をすすぐことを奨励したそうです。

 当時は、人が集まる場所といえば神社でした。そこに手水舎を置くことで、多くの人に手洗い・うがいの習慣が浸透して、疫病の蔓延を和らげていたと考えられます。

 日本には、八百万の神や天皇、ご先祖さまが私たちを守ってくれて、幾多の災害や疫病を乗り越えてきた歴史があります。 苦難の渦中にいるときは、つらいでしょうが、歴史的に見れば、必ずうまくいくようになっています。そのことを信じて、生きる力にすることがたいせつだと思います。

最悪を想定して準備すること

 2020年は、異常干支3年目で、大きな変化のある年とお話ししましたが、2021年は、古神道の数秘術である数霊占術では、さらに、よくない年にあたります。

 2021年の数霊は56なのですが、56は「ゴロ」と読めるように、ゴロゴロとかき回すときの音を表します。

 つまり2021年は、今年以上に、新型コロナウイルスにかき回されて、状態が悪化することを示唆しています。

 そんな背景もあって、2020年に開催したセミナーでは、「今死んだら、どうなるかを予測しておきましょう」というお話をしました。

 私自身、死んだ後に、遺族が困らないよう、すでにエンディングノートを書いてあります。

 さらに、仮に家族の誰かが新型コロナになったと仮定します。もし入院することができなかったら、自宅で看護することを想定して、何が必要かをリストに書き出して準備をしています。

 実際に、このセミナーを受けたかたがたにも、最悪を想定したときの準備リストを書いていただきました。自分の死後、どうしてほしいかを、詳細に書き出してもらったのです。

 このワークは、自分の死が前提になっていますから、多くの人はできれば想定したくないことです。

 これまでであれば、考えたくなかったこと、見たくなかったことをあえて明らかにして、整理をしていくワークです。

 今までは、いろいろなことに正常性バイアスがかかっていて、自分だけは事故に遭あわない、病気にならない、自分はだいじょうぶという根拠のない自信があったと思います。

 そのバイアスを外すためには、最悪のことを考えるべきです。新型コロナをきっかけに、目を背けずに自分を見据えて、どんな状況にも対処できるように準備をしておくことは、これから生きていくうえで、とても重要なワークになります。

明日死ぬとしたら心残りなことを書き出す

 そして、もう一つ。セミナーでは、明日死ぬとして、自分が後悔する三つのことを書き出してもらいました。

 これは、死ぬまでに何をなすべきかを明確にするワークです。自分が今生でいちばん欲していたものは何か、本当にやりたいことは何かが整理できます。

 残りの人生では、このワークで書き出されたことを、全力で実行していけばよいのです。そうしたら、仮に1ヵ月後、1年後に死んだとしても、幸福感で満たされた一生になるはずです。

 セミナーを受けた主婦のかたで、死ぬまでにしたいことに、「一人旅がしたい」と書いた人がいました。きっとこれまでは、家族や周り人のために生きてきたのでしょう。

 ですが、もう後がないとしたときに、内なる自分と対話でき、自分が本当にやりたいことに気づいたのだと思います。

 自分を見つめ、自分の本心と対話することは、人生の目的は何か、自分の幸せは何かが明確になる、とても重要なテーマです。

 どう死ぬかは、どう生きるかに通じるのです。

 戦争でも起こらない限り、何十万人もが短期間に命を落とすことは、ありません。

 「死」を身近に考えるようになった今、やらないと後悔するであろう何かに、真っ向から向き合うことは、残りの人生を生きるうえで、とても重要な取り組みだと考えます。

「お互いさま」「おかげさま」という思いを忘れず生きる

 昔の人付き合いには、「お互いさま」「おかげさま」といった、共感や助け合いの精神がありました。

 以前は、困っている人がいれば、誰もが手を差し伸べて、ともすれば、お節介と思えるほどの世話焼きさんが、たくさんいました。

 しかし最近では、個人主義が進んで、人と人との関係が希薄になっていると感じます。これからの数年は、外出を控えることが予想され、人とのつながりは、さらに分断されるはずです。経済活動の低迷で、生活の面で問題を抱える人が、ますます増えていくでしょう。

 こんなときだからこそ、精神的な距離を縮めて、助け合い、支え合う時代に戻す必要があると思われます。困っていたら、SNSなどで聞いてみればよいのです。

 これからは、知恵がある人は知恵を、体力がある人は労働力を提供し、お金がある人は資金を出して、新たな社会のしくみを構築していきましょう。

 自分の味方になってくれる人や、協力してくれる人がいるとわかれば、進むべき方向を見失わずにいられます。 そして、一度でも助けられたら、感謝の気持ちで返していく。そんな「お互いさま」「おかげさま」の気持ちを一人ひとりが持って生きていくことが求められるのです。

不安に襲われたときにご先祖様に助けを求める言霊

 最後に、不安になったり、問題を抱えたりしときに、ご先祖さまとつながって、助けていただく言霊(ことだま)をご紹介しておきます。

 静かな環境で、目をつむり、

「遠津御祖神様(とおつみおやのかみさま)、お助けください」

と、3回唱えてみてください。

 ご先祖様からのご加護をいただくだけでなく、不安が払われ、肚はらが座って、心がだんだん落ち着ついていくはずです。

 自分と向き合いたいときや、気づきを得たいときにも、この言霊は有効ですから、ぜひとも覚えておいて、これからの時代を、幸せに生きる一助にしてください。

(おわり)

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