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【お伊勢まいり】のフルコース!? 電車・バスだけで1泊2日まわってみた~(2)伊雑宮・倭姫宮・瀧原宮編/中の人<マ>

 昔も今も、一生のうち一度は参拝したいと崇敬されている「お伊勢さん」こと伊勢神宮。中の人<マ>もぜひ訪れたいと思っていました。

 125の宮社からなる伊勢神宮のうち、御朱印を授けていただけるのは7社あります。中には伊勢市外にある別宮もあり、車で移動するならまだしも、電車・バスで7社全てを参拝するのは意外と難儀します。

 でも、せっかくなら全て参拝したい!と思い、2020年12月の土日を使って、東京から1泊2日でお参りしましたので、その様子をレポートします。

(1)からのつづき

志摩市の「伊雑宮」に参拝

 外宮、内宮、そして内宮の別宮である月読宮の参拝を終え、志摩市の伊雑宮へ向かいます。月読宮から五十鈴川駅までは歩いても移動できる距離ですが、バスが来たのでバスで移動です。

 ・三重交通バス 中村町 11:34発 → 五十鈴川駅 11:37着

 ・近鉄鳥羽線・普通 五十鈴川11:49発 → 上之郷12:25着

近鉄上之郷駅

 五十鈴川駅から近鉄線の2両編成のワンマン電車で約35分、志摩市にある近鉄上之郷駅に着きます。ホーム上にちょこんと屋根と椅子、改札用簡易ICカードリーダーがあるだけの、こぢんまりとした無人駅です。

 私のほかに降りたのは2人だけ。駅からは道順の看板が出ているので、その通りに歩いて5分かからず、伊雑宮に到着です。参拝後に鳥居脇の宿衛屋で御朱印をいただきます。

 上之郷駅は、日中は1時間に2本ペースですが、12月の寒風に20分以上あたるのはなかなかのもの。近くにコンビニなども無く、時間の潰しようがないので、ひたすら寒さに耐えて電車を待ちます。

 ちなみに上之郷駅は伊勢市外ですが、今回利用したきっぷの近鉄線フリー区間内で、追加の交通費はかかりませんでした。

ふたたび伊勢市内「倭姫宮」へ

 上之郷駅で列車を待っていると、特急列車が通過していきます。このあたりは志摩半島、もう少し先へ向かえば、サミットの開催地でもあった賢島にも近い場所です。ようやく来た電車に乗り、いま来た経路を近鉄線で伊勢方面へ戻ります。

 ・近鉄鳥羽線・普通 上之郷13:00発 → 五十鈴川13:36着

 ・三重交通バス  五十鈴川駅13:36発 → 徴古館13:40着(※)

(※)徴古館バス停は、2021年4月より「神宮徴古館前」に名称変更します

 五十鈴川駅の出口を抜けるとちょうどバスが到着したところでした。上の経路では、五十鈴川駅での接続が0分になっています。

 実はこの日バスが5分程遅れていました。記事化にあたり後でダイヤを調べるとこの時間だったので、何ともラッキー。今回は本当にタイミングに恵まれています。

 徴古館(※)のバス停を降りて少し戻ると「倭姫宮」の鳥居がありますので、坂を下って参道を歩き、石段を上がると正面にお宮があります(本当は石段を通らないショートカットの経路もありますが、時間に余裕がありましたので長い参道を歩きました)。

 参拝後に宿衛屋で御朱印をいただいて、バスで伊勢市駅へと戻ります。バスの車中で時刻表をめくると、瀧原宮へ間に合うことがわかり、翌日の予定をさらに前倒して「瀧原宮」へと移動します。

瀧原宮の参拝が行程のカギ。電車の時間を調べていかないと大変なことに!

・三重交通バス 徴古館(※)14:00発 → 伊勢市駅14:11着

・JR参宮線 伊勢市14:56発 → 多気15:20着

・JR紀勢本線 多気15:23発 → 滝原16:03着

 当初の計画では、瀧原宮は鉄道移動が時間的に難しいところのため、2日目の始発列車(伊勢市発4:45)で向かう計画でした。

 というのも、瀧原宮に近いJR滝原駅を通るJR紀勢本線の本数がかなり少なく、日中は3時間近く間隔が空くこともあることから、なるべく朝の時間に利用しようと考えたからでした。

JR滝原駅の時刻表。利用できる列車の本数は限られるので注意が必要

 しかし有り難いことに、この日は外宮・内宮ともスムーズに移動できていることから、予定を変更して1日目に参拝することにしました。ここからはJRを利用するため、手持ちのフリーきっぷの対象外です。伊勢市駅できっぷを買い(860円)、列車で移動します。

JR滝原駅

 2両編成のワンマン運転のディーゼル列車に揺られ、途中の多気駅での乗り換えを挟み1時間ちょっと。運転士にきっぷを渡し、シンプルな駅舎の無人駅である滝原駅で降りたのは私一人だけでした。

 日没が早い12月、あたりは段々と暗くなり始めていますので、早々に瀧原宮へ向かいます。

 地図アプリを頼りに、国道から1本入った道をひたすら歩きます。なかなか見当たらず、この道で合っているか不安になりながらも進むこと20分超。集落が途切れて小さな橋を渡ると右手に瀧原宮の鳥居が見えます。

 鳥居をくぐり、夕暮れに加えて両側のうっそうとした木立によって薄暗くなった参道に少し怖さを感じながらも、5分程歩くと宿衛屋、さらにその先に瀧原宮があります。

 瀧原宮に並んで建つ、ほかの3つのお社にも参拝を済ませ、宿衛屋で御朱印をいただきます。ちなみに冬の期間の閉門は17時ですので、ギリギリのタイミングでした。

 この時間に境内ですれ違ったのは5人だけでしたが、行き帰りに滝原駅を乗降したのは私だけでしたので、この瀧原宮はほとんど車利用の前提で訪れる場所のようですね。

道の駅木つつき館(閉店後なので暗い)。写真左の鳥居の先が瀧原宮

 瀧原宮から国道に向かってすぐの場所にある、道の駅「木つつき館」でトイレをお借りし、パンと、お土産に奥伊勢の木でつくった民芸品を購入したところで、蛍の光が聞こえてきました。

 この道の駅は17時閉館です。隣の19時まで開いているヤマザキショップで豆大福を購入し、いま来た道を滝原駅まで戻ります。

 瀧原駅に着いて時刻表を見ると、次の発車は35分後。吹きさらしの待合スペースでパンと豆大福を頬張りながら、先ほどの上之郷駅以上の寒さにひたすら耐えます。

 やがて遠くに光る列車のライトが見えるとホッとして列車に乗り込みます。この駅は無人駅で列車がワンマンですので、乗車時に整理券を受け取り、伊勢市駅の窓口で精算します。

・JR紀勢本線 滝原17:56発 → 多気18:37着

・JR参宮線 多気18:42発→ 伊勢市19:17着

 この日の移動は以上で終了。明日に備えて、伊勢市駅に近いホテルでゆっくり休みます。

(3)へつづく

※参拝時間や交通機関の時刻や価格は2020年12月時点のものです。

※電車やバスは新型コロナウイルス感染症対策で特別ダイヤの運行になっていることがあります。とくに三重交通バスは2021年4月1日に、連節バスによる特急系統の新設やCANバスの時刻や経路など、大きなダイヤ改正がありますので、時刻表や各交通機関のホームページなどで最新の情報をお確かめください。

※参拝や御朱印授与については、新型コロナウイルス感染症対策で状況が変わることがありますので、お出かけ前には最新の情報をご確認ください。