昔も今も、一生のうち一度は参拝したいと崇敬されている「お伊勢さん」こと伊勢神宮。中の人＜マ＞もぜひ訪れたいと思っていました。
125の宮社からなる伊勢神宮のうち、御朱印を授けていただけるのは7社あります。中には伊勢市外にある別宮もあり、車で移動するならまだしも、電車・バスで7社全てを参拝するのは意外と難儀します。
でも、せっかくなら全て参拝したい！と思い、2020年12月の土日を使って、東京から1泊2日でお参りしましたので、その様子をレポートします。
外宮・内宮は朝5時から参拝可能！ 清らかな気持ちで落ち着いて参拝
２日目の朝は早く、4時半前に起床しました。
当初の予定では、2日目は伊勢市駅4時45分の始発で瀧原宮に向かう計画でしたが、前日に参拝できたため、かねてから気になっていた、外宮と内宮の早朝参拝に出かけることにしました。ちなみに伊勢神宮の各宮は朝5時から参拝が可能です。
12月の日曜日、午前5時すぎ、まだ日の出のはるか前の伊勢市駅前から延びる参道は、当然ながらお店も閉まり人影もありません。
外宮の鳥居をくぐり、真っ暗な参道の所々に灯る明かりを頼りに、正宮で参拝します。まだ5時なのに20人ほどとすれ違いました。
当然ながら昼間の人の多さとは無縁で、ゆっくり落ち着いて参拝できます。ちなみにお守りや御朱印を授けていただける神楽殿は6時からです。
内宮へは、月初日と土日・祝日に限って、早朝参拝用に臨時のバスが出ていますので、それを利用します。この日バスには6人乗車していました。
・三重交通バス 外宮前5：30 → 内宮前5：40
内宮の鳥居をくぐり宇治橋を渡ります。まわりは真っ暗ですが、見上げれば東京では見られない星空が12月の澄んだ空に広がっています。
6時近くになってきたこともあってか、外宮に比べれば若干多いものの、それでも昼間に比べればかなり少ない人です。
朝の清々しい空気に触れながら、こちらも落ち着いて参拝できました。正宮にはちょうどタイミングよく参拝客は私一人だけ。
神様と直にお会いできているような気持ちになり、まるで心が浄化されるよう。有り難いひとときを過ごしました。
前日に訪れなかった境内の荒祭宮などの別宮にも参拝し、ゆっくりと境内をまわり終わって宇治橋を渡った頃には、空がわずかに明るくなっていました。
赤福の本店は早朝から営業。赤福餅の甘さが身体に染み入る
6時20分に鳥居をくぐり終えても、まだ12月の外は暗いまま。7時に発車するバスまで時間がかなりあるので、近くの「おはらい町」を散策。
しかし当然開いているお店はありません。街灯に照らされた通りの店構えを見ながら歩くと、遠くに明かりが、そして人も集まっています。そこは伊勢名物・赤福の本店です。後で調べると朝5時から開いているようです。
赤福2つとお茶の「盆」（220円）を注文し、縁側席でいただきます。五十鈴川沿いに開けた縁側から見る日の出前の暁の空は実に美しく、温かいお茶が冷えた体に染み入ります。
やわらかい餅にこしあんの、おなじみの赤福が、この時間に食べるとその甘さから優しさを感じるほど。店を後にし宇治橋前に戻ると、鳥居越しの日の出を撮影しようとする多くの人がカメラやスマホ片手に集まっていました。
星空から朝日へと移り変わる空の様子と、寒さの中にきりりと感じる夜明け前の清らかで荘厳な空気の中で参拝できる早朝参拝は、予想以上にとても心に残る参拝となりました。早朝に時間が取れるようであれば、早朝参拝をぜひおすすめしたいです。
・三重交通バス 内宮前7：00 → 外宮前7：10
月夜見宮の参拝で全7社の参拝完了！
外宮に戻り、前日訪れることが出来なかった外宮別宮の月夜見宮に向かいます。外宮から歩いて5分ほどで到着。参拝後に宿衛屋で御朱印をいただきます。これをもって御朱印をいただける伊勢神宮の7社すべて参拝したことになります。
当初はもっと参拝に時間がかかると予想していましたが、今回は有り難いことにスムーズに参拝を続けることができたので、なんと時刻はまだ午前8時。せっかくですので、この後は伊勢神宮にゆかりのある社寺をめぐることにしました。
※参拝時間や交通機関の時刻や価格は2020年12月時点のものです。
※電車やバスは新型コロナウイルス感染症対策で特別ダイヤの運行になっていることがあります。とくに三重交通バスは2021年4月1日に、連節バスによる特急系統の新設やCANバスの時刻や経路など、大きなダイヤ改正がありますので、時刻表や各交通機関のホームページなどで最新の情報をお確かめください。
※参拝や御朱印授与については、新型コロナウイルス感染症対策で状況が変わることがありますので、お出かけ前には最新の情報をご確認ください。