ゆほびか ゆほびか
  • 文字サイズの変更
  • 大
  • 中
  • 小
  • SNS
  • twitter
  • facebook
  • instagram

【お伊勢まいり】のフルコース!? 電車・バスだけで1泊2日まわってみた~(4)朝熊山、猿田彦神社編/中の人<マ>

 昔も今も、一生のうち一度は参拝したいと崇敬されている「お伊勢さん」こと伊勢神宮。中の人<マ>もぜひ訪れたいと思っていました。

 125の宮社からなる伊勢神宮のうち、御朱印を授けていただけるのは7社あります。中には伊勢市外にある別宮もあり、車で移動するならまだしも、電車・バスで7社全てを参拝するのは意外と難儀します。

 でも、せっかくなら全て参拝したい!と思い、2020年12月の土日を使って、東京から1泊2日でお参りしましたので、その様子をレポートします。

(3)からのつづき

伊勢神宮の鬼門にあたる朝熊山へ

 伊勢音頭に「お伊勢参らば朝熊をかけよ、朝熊かけねば片参り」という一説があります。この朝熊とは、朝熊山(あさまやま)にある「朝熊岳金剛證寺(こんごうしょうじ)」のことを指し、伊勢神宮の鬼門にあたります。

 昔は外宮・内宮とお参りし、最後にこの金剛證寺を訪れたそうです。朝熊山まで参拝してこその「伊勢まいり」、そう聞くと是非とも訪れてみたいもの。

 朝熊山頂を経て鳥羽方面へ延びる有料道路の伊勢志摩スカイラインを通る、三重交通の「参宮バス」が、近鉄五十鈴川駅から土曜と日曜および祝日に、1日4往復出ていますので、それを利用します。

近鉄五十鈴川駅

・近鉄山田線(鳥羽線)・普通 伊勢市8:15発 → 五十鈴川8:20着

・三重交通バス「参宮バス」 五十鈴川駅8:25発 → 金剛證寺8:49着

金剛證寺のバス停

 山の麓にあたる、内宮に近い浦田町を過ぎると、バスは伊勢志摩スカイラインに入ります。唸りをあげるエンジン音とともにバスはぐんぐん山上へ。

 時おり木々が開けると、眼下に伊勢の街や伊勢湾を一望できます。500m近い標高まで一気に駆け上がること20分でバスは金剛證寺に到着です。

 本堂は9時からお参りができ、御朱印も本堂で授けていただけます。本堂前には触れるとご利益があるといわれている丑と寅の像があり、ほかにも石段手前には子宝を授けてくださる「おちんこ地蔵」というお地蔵様もおられます。中でもこのお寺で有名なのは立ち並ぶ卒塔婆です。本堂から奥の院へ進みます。

 途中の極楽門をくぐると、背の高い卒塔婆がずらりと並びます。周囲の木々と卒塔婆で日差しは遮られ、光が届かず薄暗い参道がずっと先まで続きます。

 エリアによっては幾重にも並び立つ果てない卒塔婆に少し怖さを感じるほどに圧倒されます。卒塔婆を抜けると奥の院で、本堂とは別の御朱印を授けていただけます。

 寺の近くの山上公苑には足湯もある展望施設があるとの案内でしたが、まだ朝早く開館時間ではなかったことや、何より山の上は思った以上に寒かったので、麓に戻るバスに乗って朝熊山を後にしました。

・三重交通バス「参宮バス」金剛證寺9:32発 → 浦田町9:49着

伊勢神宮とのゆかりも深い、猿田彦神社を参拝

 内宮へ続く「おはらい町」の入り口となる浦田町バス停には、定刻より若干早めに到着しました。浦田町は、猿田彦神社のすぐ近くです。

 猿田彦神社は古事記や日本書紀にも伝わる「みちひらき」をされた猿田彦大神をまつります。ものごとを最も善い方へ導いてくださる神様とあって、なにかを始める時や、迷っているときに参拝するとご利益があるといわれています。

この猿田彦神社の境内には、縁結びや芸能の神様として知られる佐瑠女神社のお社もあり、猿田彦神社の社務所で両方の御朱印を頂くことができます。

 猿田彦神社と佐瑠女神社の参拝を終えて境内を出ようとしたとき、ちょうど神前結婚式が始まるところでした。穏やかな陽の光が差すなか、鳥居と和装姿の花嫁はなかなか絵になります。

 バス停に着くと、タイミングよくバスが来ました。通りを挟んでゆっくりと社殿に歩を進める新婚さんを見届けつつ、夫婦岩で有名な二見浦へと向かいます。

 ・三重交通バス 猿田彦神社前10:02→ 伊勢市駅10:11

(5)につづく

※参拝時間や交通機関の時刻や価格は2020年12月時点のものです。

※電車やバスは新型コロナウイルス感染症対策で特別ダイヤの運行になっていることがあります。とくに三重交通バスは2021年4月1日に、連節バスによる特急系統の新設やCANバスの時刻や経路など、大きなダイヤ改正がありますので、時刻表や各交通機関のホームページなどで最新の情報をお確かめください。

※参拝や御朱印授与については、新型コロナウイルス感染症対策で状況が変わることがありますので、お出かけ前には最新の情報をご確認ください。