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【お尻リングの効果を実感】鍼灸師の私も愛用!腰痛が改善しお尻の冷えも取れた!

仕事に集中するのが困難なほどの痛み

原田秀康先生が開発した「お尻リング」という健康グッズが、今、さまざまな効果を上げているそうです。

以前から原田先生と交流があった私は、SNSなどで先生が報告されているお尻リングの絶大な効果に興味を持ち、さっそく購入して使ってみることにしました。

私は10年以上前から、「上殿皮神経障害」という腰痛に悩まされています。
骨盤の上あたりに、四六時中鈍い痛みがあり、ひどいときは患者さんを治療しているのに自分の腰が痛くて、仕事に集中するのが困難なときもあります。この上殿皮神経障害は「新しい腰痛」ともいわれる厄介な疾患で、自己治療を含めいろいろ試しましたが、よくなることはありませんでした。

ところが、お尻リングを使っていると、痛みのない、楽な時間がどんどん増えてきました。

お尻リングは、座るだけで全身から内臓、自律神経まで整えてくれる優れたセルフケア器具

お尻リングは、食卓のイスに置いて、家にいるときは極力そこに座るようにしています。また、寝る前にも5分くらいお尻リングに座って体を揺らしたり、片方の坐骨だけを入れて座ったりします。

現在、お尻リングを使い始めて2カ月が経ちますが、患者さんの治療中に自分の腰の痛みが気になることも減ってきました。そのうえ、以前は触ると冷たかったお尻が、冷たくなくなりました。これからまだまだ効果が出てくるのではないかと、期待が膨らんでいます。

お尻リングのやり方は別記事を参照

体の要といえる坐骨結節を絶妙に刺激

お尻リングがなぜこれほどの成果を生むのか、考えてみました。
ポイントは、恐らく「坐骨結節」です。坐骨結節とは、坐骨の一部で、座ったときに座面に設着する部分のことです。お尻リングに座ると、2つの穴の中に坐骨結節がちょうどはまり込むようになっています。

坐骨結節には、坐骨結節を起点として太もも後ろからひざ裏の下までいく筋肉(半腱様筋、半膜様筋、大腿二頭筋長頭)が付いています。また、仙結節靭帯によって仙骨ともつながっています(左の図を参照)。
仙骨には、お尻や股関節にいく筋肉、上半身の脊柱起立筋群の胸最長筋が付いています。加えて、周辺には血管や神経も通っています。

つまり、坐骨結節は体の要ともいえる場所。そこを刺激することで、上半身、下半身、さらには内臓にもよい効果を与えることができるのではないでしょうか。

お尻リングの穴に坐骨結節を入れると、少し沈み込むことで、その周りが適度に緊張します。その緊張度合いも、絶妙なのだと思います。

坐骨結節を刺激するうえでたいせつなことは、周辺の筋肉をほぐして血流をよくすることです。緊張が強すぎると筋肉は硬くなり、血流も悪くなります。逆に、弱すぎると効果はありません。

お尻リングは坐骨結節に付いている筋肉、靭帯、その周辺の血管や神経にちょうどいい刺激を与えて、それらを理想的な状態にしている、と私は考えています。

坐骨結節を刺激することで、それに関連する筋肉が柔軟になれば、ひざ痛、股関節痛、腰痛などの痛みや、それに伴う運動障害はもちろん改善されるでしょう。

私のお尻の冷たさが解消されたように、骨盤周りが温まれば、膀胱や前立腺、女性なら婦人科系の疾患にもいい影響を与える可能性があると考えられます。
腸をはじめとする内臓の機能も高まるでしょう。内臓の機能が高まるということは、自律神経(心臓や血管の働きを調整する神経)のバランスも整うということです。となると、ますます幅広い健康効果が期待できます。

お尻リングを継続して全身の血行がよくなれば、目や脳への血流もよくなるはずです。デジタル機器の影響による眼精疲労、新型コロナウイルスの流行でメンタルの不調を感じているかたにもお勧めです。
寝つきが悪い人は、寝る前にお尻リングを行えば、よく眠れるようになるかもしれません。

お尻リングのやり方は別記事を参照

座るだけで治療してくれる優れモノ

もう一つ、お尻リングのすごいところは、座るだけでセルフケアができることです。

お尻周りを緩めること自体は、私たち治療家の多くが考えることです。私も、ある程度体を動かせる患者さんには、治療後もよい状態を保っていただくためにストレッチを教えることもあります。
でも実は、自分でやっていただくというのはなかなか難しいものです。誰しも1~2日はやっても、継続することができないのです。
ましてや思うように体を動かせないほど状態の悪いかたには、筋トレはもちろんのこと、簡単な体操やストレッチなどのセルフケアにしたって不可能です。

ところが、このお尻リングは誰もが自宅で簡単にできて、体を動かせない人でも、座っているだけで自己治療ができるのです。座ることも無理なら、寝たままお尻リングを坐骨結節に当てるだけでもOKです。

また、自律神経のバランスを整えるのに、交感神経・副交感神経のどちらが過剰になっているのかを見定める必要もありません。お尻リングは自律神経がどちらに偏っているにせよ、バランスのいい状態に勝手に整えてくれるのです。

治療器具であると同時に、いいコンディションを維持して、病気になりにくい体づくりにも役立てることができるお尻リングは、私たち治療家から見ても画期的な健康グッズといえるでしょう。

この記事は『ゆほびか』2022年7月号に掲載されています。

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