≪THE FIRST STEP≫
「自分には運がある」という気づき
「運がない」と思う人は 自分の人生を生きてない
人それぞれ、持って生まれた運は違うものの、人は誰でも必ず、その人が生まれてきた目的に沿った運を 持っています。
つまり、この世に「運 がない人」はいないのです。
自分の人生を歩み始めれば、人生の目的を実現するための運は、自動的に発揮されます。ですから、自分が本心から望んでいること、ほんとにやりたいことは、必ずかなうようになっているのです。
「私には運がない」と思うのは、まだ自分の人生を生きていないからです。
自分自身の持っている適性や能力を発揮していなかったり、世間的な価値観に惑わされ、ほんとうは こっちをやりたいのに、親や世間から認められるため、お金のために生 きていると、持っている運を使うこ とができず、「私には運がないわ」となってしまいます。
「ほんとうはこっち」という魂の声に従って、その方向に舵を切れば、運は勝手についてきます。
ベストなタイミングで人と のご縁やチャンスが訪れ、お金に不自由することもなく、全てがうまくいくようになっているのです。
運をよくしたければ、まず「自分には運がある」と気づくことが大事です。
そして、自分の人生の目的を知ること、この人生で自分がほんとうにやりたいこと、魂からやりたいことは何なのかを知ることが、自分が持って生まれた運を生かすための第一歩といえます。
自分の運を使う前は 心からの喜びはなかった
なぜ、そう断言できるかというと、私が自分の人生で経験してきたから。
私の場合、コミュニケーション ( 伝 達 )が 、 人生において重要なポイントであり、そこにいちばん大きな運があります。その運を使う前までは「なんだかなぁ……」という人生でした。
自分にできそうな仕事を選び、それなりに楽しく幸せな生活 を送ってはいましたが、心からの喜びや、自分の人生を生きている感覚 はありませんでした。
ところが、スピリチュアルの世界と出合い、 35歳でブログを始め、自分の書いた本を出したいという夢に向かって行動を始めた途端に、すべての運が夢の実現を後押しするよう に動き始めたのです。
私は「誰もが自分らしく幸せに生きていける世界」を見たいと願っていました。
その実現のために、「引き寄せの法則(自分の本心と同じものを現実に引き寄せるという法則。自分の思考やあり方を変えることによって望ましい現実を引き寄せることができる)」や「波動の法則(人はその人が出している目に見えないもの【波動】 が同調するものを引き寄せるという考え方)」について、自分で実践しながら本やブログを書き、お話ししてきました。
その経験を通して、私は人間の欲求には4つの段階があることに気づきました。
運について考えるとき、 この4段階の話は参考になると思うので、今回は4つのステップについて順番に解説していきます。
第1段階は、まだ自分のことが何 もわかっていなくて、「とりあえず お金がほしい」「とりあえず結婚したい」などと思っている段階。
自分のほんとうの望みや、自分にとっての幸せについて考えるのではなく、「パートナーがいれば幸せになれる」「お金があれば幸せになれる」などと と思っている状態です。
あるいは、以前の私のように、それなりに幸せではあるけれど、ほんとうにやりたいことをやっているわけではなくて、心の奥底にモヤモヤ を抱えている状態の人も多いでしょう。
そうした自分自身に対する違和感や自分で自分の人生を創造したいという思いが、第2段階の目覚めにつながる扉となるのです。
≪THE SECOND STEP≫
必要なものは与えられ全てが完璧なタイミングで起こる
予感、不思議な体験が ちょこちょこ起こる
第2段階は「あれ? お金があったって幸せじゃないな」と気づき始める段階。世間的によさそうなものを手に入れたとしても結局、幸せとは関係ないんだということがわかってきます。
生まれてから育つ中で植えつけられた価値観によって作られた望みと、自分のほんとうの望みは 違うことに気づくのです。
この段階に来ると、「魂」からくるもの、何か大きな意思みたいなものを感じ取れます。その大きな意思のほうに肉体の自分を合わせていくと、自分らしく幸せな人生を創造していけるようになります。
持って生まれた運を存分に生かし、運があって当たり前の世界に行けるのです。
では、どうすれば、その世界へ行 けるのか。それには、自分自身を知り、「魂からのお知らせ」をたいせつに行動していく必要があります。
魂からのお知らせは、しばしば予感となって表れます
「。理由はわからないけど、なんとなくこれがしてみたい」とか、「これは避けられないな」と感じたり、「こうなると思ったらその通りになった」という経験は、誰しもあるでしょう。それらは、 魂からのお知らせです。
また、自分のやっていることや、 やりたいと思っていることが魂からの望みと外れていた場合は、軌道修正や強制終了を余儀なくされるような出来事が起こることもあります。
反対に、自分の進もうとする方向が魂からの道に沿っていると、「やっぱりこれでよかったんだ」と思い知らされるような出来事を経験することもあります。
例えば私の場合、作家一本で生きていこうと決意して勤務先に辞表を提出した翌日、会社そのものが東京から大阪に移転することが発表されました。
そんなふうに、「その道を行ってよし」という魂からのゴーサインが出ることもあるのです。
読者の皆さんの中には、今のコロナ禍で自分がやりたいと思っていたことができなくなった人もいることでしょう。それは「ほんとうに進むべき道はそこじゃないよ」という魂からのお知らせである可能性が高いです。
自分の感覚や予感に従って行 動することを続けるうちに、自分がほんとうにやりたいこととは何か、 人生で求めているものは何なのかが、少しずつ見えてきます。
人生はうまくいくし 幸せも感じられる
魂からのお知らせをヒントに自分の人生を生き始めると、自分の思いと現実が合致してくるようになります。自分がやっていることや、やりたいことが、他人が自分に求めていることと一致する。
現実を変えよう、 願いをかなえようとがんばらなくても、流れに任せて行動するだけで自然と現実が望み通りになっていく。
まさに「人生は思い通り」の状態で、 生きている充実感や喜びを感じることができ、幸せも実感できます。
同時に、自分にとってあまり重要でないもの、必要のないものもわかってきます。お金もモノも、必要以上に欲しがることはなくなりますし、他人と比べて足りないものを嘆いたりすることもなくなります。
魂の道は人それぞれで、今生では 仕事的なことを通して魂の学びを深めると決めて生まれてきた人もいれば、家庭に入り、母として家族関係を学ぶことがテーマの人もいます。
自分の魂が決めてきたメインの道に沿って生きていけば、必要なものは与えられ、全てが完璧なタイミングで起こるようになります。それが 「運をつかむ」ということなのです。
第2段階に到達するポイントは2つあります。1つは、自分のほんとうの願いは肉体的な3次元の欲求ではなく、魂に由来するということに気づくこと。
2つめは、目に見えて いる世界はすべて、自分の心、自分の内面の反映であると理解すること。
自分がどんな思考を選択し、どんな波動を放っているかによって、 現実が変わってきます。つまり、現実の創造主は自分なのです。
このことが完全に理解できると、 自分の魂からの望みにフォーカスし、自分自身が幸せの波動を出すこと以外に興味がなくなり、宇宙の流れに乗って自動的に願いがかなっていくことになります。
こうして自分で幸せにたどり着け、個の人間としてほんとうに満たされる生き方ができるようになるのです。
≪THE THIRD STEP≫
出来事に一喜一憂しなくなり 「私とは何?」という究極の問いに気づく
現実は自分が作り出した ムービー(幻影)にすぎない
第3段階、第4段階は、「こういう世界もあるんだな」と、サラッと読んでいただいてけっこうです。
第2段階では、自分は肉体だけでなく、魂の存在であると気づきます。そして、自分は現実の創造者であり、魂の願いを実現できることも わかってきます。
さらに精神の次元が上がると、「自分の人生を生きたい」という願いの先にある、究極の願いに気づくことになります。それは、「『私』とは何かを知りたい」「真理を知りたい」という欲求です。
第3段階の目覚めが起こると、ほんとうの自分とは、現実の中にいる存在ではなく、その現実を俯瞰し 「全てを作り出している側」だった、 人生で経験していることはすべて、 自分が作り出したムービー(幻影) にすぎないと気づくのです。
人生でどんなことが起ころうと、 楽しい映画を観ているか、ホラー映画を観ているかの違いでしかありません。
自分は映画を制作している側 なんだと気づくと、運というのも映画の中の話であって、そこに一喜一憂する必要はないという気持ちになってきます。幸不幸や運など、現 世のことを俯瞰して見ることができるようになるのです。
自分は「空」だ 自分は「宇宙」だとわかる
第3段階の目覚めでは、「ほんとうの自分」とは「すべてを作り出している側」だったことがわかると書きましたが、それは、肉体でもないし、魂でもないし、何もないものなのです。
仏教でいう「空」です。これが簡単にわかる例があります。
私たちが見ている太陽の光は、8 分20秒前に太陽が放った光です。
これと同じで、今、目の前に存在して見えているものは全て、ほんの一瞬ではありますが「過去」です。
では、見ている自分はどこにいるのでしょう?
見えているものが過去ということは、見ている者は「今」にいて、それは見えない。つまり、「今」には 「何もない」のです。
となると結局、 見えているものはすべて過去ですから、過去を変えようとこだわることに何の意味もないこともわかってきます。
だから、運不運や幸不幸に関心がなくなってくるのです。
≪THE FOURTH STEP≫
「ほんとうの私にたどり着いた」 という深い喜びを広める活動を始める
誰もがその目覚めに 向かって生きている
第3段階の目覚めでは、自分は「空」であると悟ります。その気づきは「ほんとうのことがわかった」「ほんとうの自分にたどり着いた」という深い喜びをもたらします。
「私たちの実態は無である」「空である」という話を聞くと「私はいないのか」「この世界は無意味なのか」と思ってしまいがちですが、そうではありません。
この世界の実体は無ですが、無意味ではありません。
私たちの魂は「空」ですが、それは何もない空っぽではなく、全部。自分とは、全てを生み出す見えない真空であり、宇宙の全てなのです。
第4段階の目覚めでは、第3段階で悟ったことを人に伝え、広めていこうと決意し、行動を始めます。
なぜなら、生命の究極の目的は 「進化」であり、誰もがその目覚めに向かって生きているから。
誰もが魂の奥底に「自分は何のために生まれてきたのか「ほんとうの自分を知りたい」という思いがあり、この世に肉体を思って生まれた理由は、究極には、なぜ生まれてきたか、その答えを知るためです。
「『私』とは無であり無限だった」ということを思い出すこと。そして思い出したなら、まだそれを思い出していない人に自分の言葉で伝えていくこと。それこそが、私たちがこの世を生きている意味です。
そうすることにより、魂の進化が促されるとともに、また新しい宇宙が生まれ、拡大していくことになります。それが宇宙の進化であり、その進化に寄与する生き方だけが、意味のある生き方なのです。
第3段階は『般若心経』 第4段階は『法華経』
私は今年の4月、これらの目覚めを経験しました。それを機に仏典を読んでみたところ、第1、第2段階の目覚めは、『法句経』に、「すべては空である」と悟る第3段階は、『般若心経』に、第4段階については、
『法華経』に、なぜ空である私たちが今ここに肉体を持って生きているのは、ということが書かれていました。
また、宇宙物理学や量子力学の本には「宇宙は無である」ということが科学的に解説されています。
私は、自分の言葉では目覚めの経験を伝えていくことが、自分の使命と感じています。
≪GUIDEPOST≫
「宿命」は変えられないが良心に従って 毎日を生きれば「運命」は変えられる
誰もが人それぞれ、自分の人生に必要な運を持って生まれてくるのと 同じく、自分の人生に必要な出来事は、生まれたときから決まっていま す。それが「宿命」です。
この時代の日本に生まれてきたことや、この両親のもとに、この性別で生まれてきたことは変えられません。それは宿命です。
そして、人生で経験する大きな出来事、例えば 「ここで大事な人と死に別れる」といったことも、宿命です。いわば、 あなたが前世で「この人生でこんなことを経験しよう」と、あらかじめ決めてきた事柄が、宿命なのです。
しかし、「運命や未来」は決まっていません。可能性の範囲内で、自分で自由に選ぶことができるのです 。
例えば、「これから1分後にどこに行けるか?」と考えると、東京から大阪へ行くことは不可能ですが、けっこうたくさんあります。可能な範囲の中で、未来は選べるのです。
日本に生まれたならば、日本に生まれなかった未来を選ぶことは不可能で、必然的に紛争地域や最貧国に生まれたストーリーとは異なってきます。
その意味で、ある程度、運命も未来も決まっていきますが、人生を創っていくのはあなたの選択です。
その時々の自分の選択と行動によって、未来は変わっていきます。そして可能性の範囲内で選択し得る未来は、行宇宙として、すでに存 在しています。自分の目の前に広がる並行宇宙のうち、どれを選ぶかは 自分しだいなのです。
しかし、どの未来を選んだとして も必ず通過するポイントとして設定されている事柄が、宿命です。
宿命の中には、いいこともありますが、つらい出来事や経験もありま す。なぜ、それが宿命として設定さ れているのか。
それは、カルマの解 消や魂の進化のためです。そうした、 自分で決めてきた事柄はあります が、そこから、どんな運命、どんな 未来を選ぶかは自分しだいです。
すべての生命は、第1段階から第 2段階、第3段階、第4段階へと目覚めるために生きており、そのために必要な事柄があらかじめ人生の中に設定されています。
人は、つらい出来事を通してしか魂の学びを深められないことがあります。次の段階の目覚めに向かうために、人それぞれ宿命が定められているのです。
心の中には最高のものから 最低のものまで全部ある
宿命は変えることができませんが、「運命」は自分しだいで変えることができます。運命とは、「自分の命をどう運ぶか」ということ。
命にすでに宿っている「宿命」は選べませんが、それ以外の、自分の命をどう運ぶか、どのように生きていくかは 自分で選ぶことができます。
では、運命をよくしていくには、 どうすればいいのでしょうか。答え は「良心に従うこと」に尽きます。
自分自身の「よい心」に従って行動を 選んだり、自分の身に起きた出来事 に対して「よい見方」をしたり、「よりよい思考」を選んだりすることを日々積み重ねていくのです。
自分の心に、最高のものから最低 のものまで全部ある、というのは、 誰もが感じることだと思います。
とても崇高で清らかな心もあれば、人 には絶対に知られたくないような、 卑劣で汚い心もあります。「自分の心に従えばなんでもOK」ではありません「それは良心なのか? 悪心なのか?」を自分できちんと選別していくことが重要です。
悪い心に従っていると、どんどん落ちていってしまいます。「人に迷惑をかけても自分さえよければいい」みたいなことをしていたら、心の次元はどんどん落ちていきます。
良心に従うとは、上から下まである自分の心の中で、最善の心を自分自身が選び取り、それに従うということです。
それが「人として正しく生きる」ことであり、自分の良心に従うことができるようになるほど、 魂の次元が上がっていきます。
そして、精神次元が上がっていくと、第2段階、第3段階の目覚めへと近づ いていくことになるのです。
日常生活の中で自分の思考や感情をよく吟味して、「よりよい心」を選 ぶことを心がけてください。その積み重ねが、あなたの運勢を好転させていくことにつながります。