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「ハリッさば」「SABACHi(サバチ)」… 【サバ缶】から【サバ寿司の駅弁】まで!サバを味わい尽くす!

 『ゆほびか』をはじめ、数々の健康雑誌や女性誌などにたびたび登場する「サバ缶」。サバのめぐりサラサラな健康効果は、もはや言わずもがな周知のとおりです。

 そのまま食べても良し、下ごしらえが不要で料理にも使いやすいと万能の域さえ感じるサバ缶。とはいえ水煮缶ばかりでも飽きてしまうし、料理の食材に活用するのもいいのですが、その調理すら面倒に感じてしまうときもあります。

 そんなサバに対してついワガママな態度をとってしまう本記事筆者の私、何かいいものがないか、街に出てみました。

サバのカレーではなく「サバのカレー“煮”」!?

 一般的に「サバ缶」というと、サバの水煮缶を指すことが多いでしょう。このほか味噌煮缶もメジャーですね。水煮缶はシンプルゆえに、いろいろ食べ合わせしやすく重宝します。

 レモン汁を少しかけてみたり、サラダっぽくしてみたりと手を替え品を替え…しかし、美味しいのですが、いい加減飽きてきました。サバに対して浮気性な私、ほかに美味しいサバの食品をみつけるべく、紀ノ国屋でいいもの探しです。

紀ノ国屋「さばカレー煮」税別399円

 さっそく缶詰売り場で目をひくのが、「売れてます」の赤文字POPとともに積まれた、大きく「鯖」の字がデザインされた黄金の缶詰。よく見ると紀ノ国屋プライベートブランドの「さばカレー煮」とあります。一瞬サバカレーが頭をよぎりましたが、サバカレーではなく、さばのカレー“煮”とは?

一見すると味噌煮っぽいが、確かにカレー煮

 一見すると味噌煮に近いものの、缶を開けて広がるスパイシーなカレーの香りに包まれると、カレー煮であることを感じます。その感じは一口食べて実感に変わります、カレー煮です。カレールウ・フィーチャリング・サバであろう先入観を持っていた自分を恥じます。そして、このカレーではないカレー“煮”感を上手に表現できない自分の語彙力も恥じます。もともとカレーとごはんはベストカップルですが、カレー煮になると、ちょっと和食な雰囲気も出て、その好相性はさらなる高みへ上がるよう。カレールウではなく「カレーたれ」の煮汁に、しっかりとしたサバの身の旨味が合わさり、箸を動かすアクセルは踏みっ放し。これはサバ缶スタメン入りに決まりです。

【紀ノ国屋】さばカレー煮 190g

価格:430円
(2020/12/9 17:55時点)
感想(0件)

やっぱりサバカレーも食べたい!

 カレーなのに和食感という不思議な感覚が残りつつ、カレー煮を食べてから、やっぱりサバカレーも食べたいという衝動に動かされ、明くる日は成城石井をウロウロ。缶詰売り場に、あのサバカレーがありました。

信田缶詰「サバカレー」税別269円

 カレー煮のタレとは違って、おなじみのカレールウ。そこにゴロリとサバが入っています。油で揚げてあるサバに、じゃがいもや人参も入って、見た目も賑やかです。耐熱皿に移してレンジでチン。少し甘めの中辛ルウと相まったサバは見かけの割にボリュームを感じるもので食べ応えや良し。カレー煮もいいですが、カレーライスとしてしっかり食べたいときには、やっぱりサバカレーですね。

サバの切り身の大きさもボリューミー

気分はイタリアン! お洒落さわやかにサバを食べる

 商品棚に並ぶサバカレーの隣に、おしゃれなサバ缶を発見。オリーブオイル漬けのサバ缶とある緑色のおしゃれなデザインです。さらにその隣に同様のデザインながら「ガーリック」と書かれた黄色い缶もあります。迷いに迷ってガーリックを選びました。

富永貿易「サバオリーブオイル漬け缶詰ガーリック」税別249円

 青魚の油と同じく、オリーブオイルも健康的な油で積極的に摂りたい食材ですね。味はなかなか、ガーリックが主張しすぎていないのも個人的にはポイント高めで、美味しいひと品です。

さばオリーブオイル漬け ガーリック(缶) (150g)【富永貿易】

価格:268円
(2020/12/9 18:00時点)
感想(0件)

SSK清水食品「マッカレル バジル&レモン」税別259円

 こちらはバジル&レモンの調味液に漬けたサバ缶。開けたそばから広がる香りはまさしくバジル。さわやかな風味は、水煮や味噌煮で慣れた舌には新鮮です。

清水食品 SSK マッカレル バジル&レモン 140g 1缶

価格:228円
(2020/12/9 18:01時点)
感想(0件)

「ハリッさば」の後引くコク辛がたまらない

カルディコーヒーファーム「ハリッさば」税込267円

 別の日、おやつを探しにカルディコーヒーファームに行ってみると、ここでもサバ缶を発見。青地に大きく「SABA」と書かれた水煮缶の隣に、見慣れない赤い缶がありました。その名は「ハリッさば」。ハリッさば?

 カルディのサイトによれば、「ハリッサ」とは、唐辛子をベースにした地中海生まれの万能調味料で、パプリカベースに赤唐辛子、コリアンダー、クミン、ガーリックなどが入っているそう。ハリッサにサバで「ハリッさば」という何とも言えないネーミングを前に判断迷いつつも、試しに買ってみることにします。

出会ってしまった! この辛みとサバは奇跡のハーモニー!

 一口食べると辛みを感じるものの、コクのある味わいも加わり食欲を掻き立てます。担々麺のような麻婆豆腐のような、辛さとコクが仲良く同居する奇跡の世界に出会ってしまいました。ハリッサ自体が初めてなので、この味わいがハリッサのものか、サバと相まっているからなのかは判断つきかねますが、いずれにせよ個人的にはサバ缶スタメンの堂々4番指名です。鬼滅の刃で煉獄さんが「うまい! うまい!」とノンストップで弁当を食べ続けるシーンが出てきまますが、少し気持ちがわかる気がするぐらいに、次へ次へと箸がすすみます。ネーミングで判断しなくて良かった!

最近よく見る「サバチ」チップスを超えて、もはやサバ!

 美味アンテナの感度が高い上司から、おもむろに「サバチ知ってる?」と聞かれ、一瞬「さばち」が分かりませんでしたが、サバチップスの「SABACHi」のことでした。スーパーのほかドラッグストアやディスカウントストアなどでも最近よく見かける、黄色いパッケージのアレです。一時は品薄状態にもなったヒット商品ですね。

味源「SABACHi(サバチ)」税込270円

 パッケージには大きく「サバ70%使用」と大きく書かれています。7割といったら、もはやチップスではなくサバを食べているようなものとも言えそうです。一口大の円形で少し厚みのあるチップスは、厚みがありながらも軽い食感で伸びる手が止まりません。魚特有のにおいもなく、サバの旨味とほんのり塩気でシンプルながらも飽きのこない美味しさ。試食のつもりが気付けばビール片手に晩酌モードに突入してしまうという、幸せなサバマジックにかかります。ただ魔法はいつか切れるもの。空の袋を前にして、その場で買い物リスト入り決定です。サバよりマグロが好きなあなたには「TSUNACHi(ツナチ)」(税込270円)もあります。

有名なサバ寿司の駅弁を堪能!

 最後に駅弁からもひと品と思い、全国の美味しい駅弁が集うJR東京駅構内の「駅弁屋 祭」に立ち寄ってみます。たくさんの魅力あふれる駅弁たちに目を奪われる中、お目当ての鯖寿司がありました!

米吾「吾左衛門鮓 鯖 五貫入 (醤油付)」税込1,200円

 それは、鳥取県米子駅の名物駅弁・米吾の「吾左衛門鮓(ござえもんすし)鯖」です。脂がのったサバとシャリを、肉厚の昆布でぐるりと巻いて〆たサバ寿司はファンも多数。パッケージには江戸時代中期から続く300年の伝統とあります。特急やくもに乗り込み、見事というほかない1本の寿司と相対し、付属のプラスチックナイフで切り分けながら食べる王道スタイル…ではなく、東京駅ではハーフサイズかつ、あらかじめ5貫に切り分けられた「吾左衛門鮓 鯖 五貫入 (醤油付)」(税込1,200円)を購入です。

一切れ見ても貫禄を感じられる見事な鯖寿司(実際には5貫入です)

 肉厚なのに柔らかい昆布の旨味と、程よく締まったサバの酸味の中に感じられる酢締め独特の甘味、そこにシャリの存在感。三位一体に口の中で響きあう深い味わいは、一口でとりこになります。しかし、しつこくないので二切れ、三切れとあっという間に食べ進んでしまう逸品。東京駅で手に入るのも嬉しいですが、状況が落ち着いたら伯備線で駅弁旅行への夢も湧きあがってきます。この他にも、千葉県銚子駅や青森県八戸駅など各地にサバを使った駅弁があるので、Go Toトラベルはサバの駅弁を目当てにするのも一計かもしれません。

サバは冬の季節の強い味方! サラサラ軽やかな生活に取り入れたい食材!

 よく知られているように、サバをはじめとする青魚にはEPA(エイコサペンタエン酸)やDHA(ドコサヘキサエン酸)といった良質な油の成分を豊富に含み、血液をサラサラにすることで血栓や動脈硬化の予防や、中性脂肪を減らす効果が期待できます。とくに血管トラブルが起こりやすい冬場には、積極的に摂りたい食材です。青い魚と書いて「鯖(さば)」と言うくらい青魚の筆頭格でもあるサバを、手軽に美味しく摂り続けていきたいですね。

※価格は2020年11月購入時のもの。店舗や期間により取扱商品や価格が異なります。