本記事は「3拍子ウォーク」の医師解説です。
●3拍子ウォークのやり方はこちら
専門医も実践する【3拍子ウォーク】でやせてメタボ脱出!6万人以上が効果を実感!|ゆほびかweb
専門医も実践して効果を確認
私は、欧米の足病学(足治療の学問)に基づいて、足や歩行について専門に診る医師をやっています。
その私が最近、特に気にかけているのは、「歩き方」についてです。多くの人が、足を上げず、ひざも使わず、歩幅が小さく、すり足のように歩いています。
この歩き方は、筋肉を衰えさせ、関節の可動域を狭め、代謝を悪化させるのです。そのまま年を取ると、股関節やひざを痛め、やがて一人で歩くことも困難になるでしょう。
では、「しっかり足を上げて、大股で歩きましょう」と言っても、これも難しいものがあります。高齢者や、日常的にほとんど運動をしない人などに、いきなりそういう歩き方をさせると、かえって股関節やひざを痛めたり、転倒したりするリスクがあります。
何か理想の歩き方に近づける方法はないものか、と考えていた2016年頃、山口マユウさんが考案した「3拍子ウォーク」を知りました。
3拍子ウォークは、3歩目のみを少し歩幅を広げて歩くだけなので、ずっと大股で歩き続けるよりは足への負担が少なく、関節を痛める心配はありません。また、バランスを保ちやすいので、転倒するリスクもほとんどありません。
実際に、私も3拍子ウォークをやってみたところ、3歩目に歩幅を伸ばしたときに、ストレッチ効果や筋トレ効果が無理なく得られることが確認できました。
とりわけ、3歩目の「後ろ足で地面をギュッと蹴り出す」という動きは、健康効果が非常に高いポイントです。もし、可能であれば、地面を蹴り出す瞬間に、ふくらはぎにグッと力を入れれば、さらに効果が得られるでしょう。
ふくらはぎは、「第2の心臓」とも言われます。ふくらはぎは筋肉が多いので、力を入れたり、緩めたりすることで、心臓に血液を戻すポンプの役割を果たすためです。
ふくらはぎのポンプ機能を上手に使えば、心臓の負担を軽くし、血流をよくすることにつながります。
代謝を高めるのに理想的な運動
私は、3拍子ウォークには、大きく4つの健康効果があると思います。
①代謝がよくなる(有酸素運動効果)
②筋力がアップする(筋トレ効果)
③関節の可動域が広がる(ストレッチ効果)
④「いつも3歩目を意識する」ため、脳まで活性化する(脳トレ効果)
一般に、健康を保つための運動は、ウォーキングのような有酸素運動に加え、少し息が上がる程度の中等度の運動を組み合わせるのが理想とされています。
3拍子ウォークのすばらしい点は、この両方の効果がすでに含まれていることです。
人は年を取ると、代謝が悪くなっていきます。代謝が悪くなると、筋肉が衰え、脂肪がつきやすくなります。関節も固まり、体が動かなくなっていくのです。いわゆる「老い」というものです。
老いを防ぐいちばんの方法は、「代謝を上げる」ことです。代謝を上げるには運動が効果的ですが、通常のウォーキングなど、負荷が少ない運動ではなかなか思ったような効果が得られません。
その点、3拍子ウォークは、少しだけ体をハードに動かすので、とても効率的に代謝を高められるのです。
3拍子ウォークを習慣にされたかたが、よく見ちがえるように若返っているのはこのためです。歩き方を理想に近づけるだけで、体は若返るのです。
外出のついでにできる点も長所
また、わざわざ運動のための時間や場所を用意する必要がないのも、3拍子ウォークの利点です。
3拍子ウォークは、通勤や買い物、ちょっとした外出などのついでに行うことができます。気がついたらできるので、毎日の習慣にしやすく、続けやすいのです。
私も、3拍子ウォークを知ってから、通勤やクリニック内の移動などに3拍子ウォークを行っています。
以前は、疲れたときに足がつりやすかったのですが、3拍子ウォークを行うようになってからは、つりにくくなったと感じています。さらに、足腰の筋肉が引き締まった実感もあります。
3拍子ウォークは、外で歩かなくても、家の中で行う方法もあります。
思い立ったら、今から始められる3拍子ウォーク。ぜひ習慣化して、100歳まで自分で歩ける足腰を手に入れてください。
●3拍子ウォークのやり方はこちら