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【砂糖スキンケアのやり方】20代に見える57歳の老いない美容法

もうすぐ57歳なのに20代に間違われる!

私は、今年の11月で57歳になります。こう言うと、
「えっ、ご冗談でしょう?」
「私よりも年上なんですか⁉」
とほとんどのかたに驚かれます。今でも20代に間違われることもあるほどです。

実際に、あるバラエティ番組で20代の若い女性にまぎれて、50代の私を当てるというコーナーがありましたが、出演されていたタレントさんは、私を50代だと見破ることができませんでした。

こんな私ですが、実は若い頃は容姿にまったく自信がありませんでした。幼少期から太り気味で、肌も黒く、引っ込み思案だったため、いじめにあったこともあります。

早くから結婚願望があり、お見合いを繰り返していましたが、失敗すること100回以上。女性が最も輝いているはずの20~30代の私は、「一生結婚できないかも……」と不安になりながら延々と婚活を続ける、まさに暗黒の時代だったのです。

39歳のとき、やっと今の夫と巡り合い、結婚して専業主婦になったのですが、今度は子どもになかなか恵まれませんでした。

不妊治療を5年間続けたのですが、結局子どもができず、年齢的にも不妊治療が厳しくなったので、今後は自分の好きなことを楽しもうと考え方を変えました。そして、ビューティーアドバイザーやフラワーアレンジメントの資格を取得。自宅でフラワーアレンジメントの教室を開くようになりました。

100円で買えるもので若さは保てる

フラワーアレンジメント教室で生徒さんと話していると、「ところで先生、おいくつですか?」とよく聞かれるようになりました。実年齢を答えるととても驚かれ、「いったいどんなスキンケアをしているのですか?」と尋ねられるようになったのです。

そういう声があまりに多かったのでランチ会を兼ねて、私の美容法をお伝えするようになりました。これが私が開催している「ビューティーアップセミナー」の始まりです。

容姿に自信がなかった私ですが、母親は美人で、化粧品のセールスレディをしていました。そんな母が私の16歳の誕生日にはアイクリームを、20歳の誕生日にはマッサージクリームをプレゼントしてくれました。

母は「20歳はお肌の曲がり角。毎日これを使いなさい」とアドバイスをしてくれました。これがスキンケアに目覚めるきっかけでした。
「そうは言っても、高級エステに通われたり、高価な化粧品を使ったりされているんでしょう?」と言われることがあります。

でも、そんなことはありません。私は基本的にケチなので(笑)、美容になるべくお金をかけたくないのです。私のサロンでお勧めする美容法は、家にあるものや100円ショップで買える製品を使って行えるものも多いです。今回、ご紹介する「砂糖洗顔」もその一つです。

白砂糖の高い保湿力に注目

スキンケアのなかでも洗顔は若返りの要となるもので、私は20年以上「砂糖洗顔」を続けています。

近年、食べ物としては悪者扱いされている「白砂糖」ですが、実は白砂糖には高い保湿力と洗浄・殺菌力があることがわかっています。医療現場では、床ずれや肌荒れ、ニキビの治療に使われていたこともあったそうです。

やり方は、本当に簡単。あなたが普段使っている洗顔料に、白砂糖を一つまみ加え、よく泡立てて洗顔するだけです。

洗顔料を泡立てる際は、100円ショップで販売されている泡立て器を使うと、洗顔ネットよりもきめ細かく、濃密でもっちりとした泡を作ることができます。

この泡を顔にのせるだけ。ゴシゴシこすらないようにしましょう。のせる時間は30秒~1分程度で十分です。毛穴の奥まで泡が届き、汚れをしっかり落としてくれます。長時間のせても効果が高まるわけではありませんので、必要以上に放置するのはやめましょう。

その後はしっかりすすぎます。私はよく「年齢の数だけすすぎましょう」と言います。髪の生え際や耳周り、あごの下など、すすぎ残しには注意しましょう。

砂糖スキンケアのやり方

※白砂糖以外の砂糖は使用しないでください

砂糖洗顔

●準備するもの

◯いつも使っている洗顔料
◯白砂糖
◯100円ショップで買える泡立て器

①泡立て器に普段使用している洗顔料を適量入れる
②①に白砂糖を
一つまみ入れる
③よく泡立てる
④ふわふわの泡を顔全体にのせる。ゴシゴシ洗わない
⑤30秒〜1分程度できれいにすすぐ

砂糖パック

①普段使用している乳液やクリームなどに白砂糖を一つまみ入れる
②両手で包んで温める
③顔全体になじませる。1〜2分経ったらぬるま湯で洗い流す

砂糖洗顔で肌がプルプルになった!

時間があるときは、スペシャルケアとして乳液やクリームに白砂糖を加えて顔になじませる「砂糖パック」もお勧めです。こちらも普段使いの乳液やクリームに白砂糖を一つまみ加えて、いつも行うように顔全体になじませ、1分程度経ったらぬるま湯で洗い流してください。

私は砂糖洗顔を毎晩行っていますが、肌がとてもしっとりして、洗顔後に乾燥することはありません。肌が柔らかくなり、化粧水の浸透もよくなります。

私のサロンでも砂糖洗顔を勧めていますが、その日帰ってすぐに試せる手軽な美容法としてとても好評です。長く習慣にされているかたも多く、「肌が1トーン明るくなった」「以前より肌がプルプルになった」「化粧のノリが格段によくなった」などの喜びの声が聞かれます。

なお、砂糖洗顔に使用できるのは、白砂糖と呼ばれる上白糖のみです。黒砂糖、三温糖、キビ砂糖、粒の荒いグラニュー糖などは、ミネラルが含まれており、肌への刺激になることがあるので適していません。

砂糖はすぐ使えるように、洗面所や浴室に置いておきましょう。かわいい瓶に入れて置いておくと気分が上がりますし、珪藻土のスプーンを使うと砂糖も湿気ません。

実演指導もあって、とても盛り上がる奥田さんの美容セミナー。近年はオンラインでも開催している
YouTubeチャンネルで砂糖スキンケアのやり方を紹介する奥田さん。インスタでもいろいろな美容法、美容アイテムを紹介している

マスクするから化粧をしないはN‌G

ここ数年、コロナ禍でマスク生活を余儀なくされています。しかし、実はこのマスクが美容にとっては大敵なのです。

まず、マスクをしているだけで肌には刺激になります。マスクと肌がこすれると、肌はダメージを受け、肌荒れを起こしやすくなります。また、マスクの中は、汗と皮脂の分泌が増え、雑菌が繁殖して吹き出物ができやすい状態になります。

「どうせマスクで顔を覆うから」と日焼け止めを塗らない人もいます。しかし、マスクに紫外線予防効果はありませんので、シミが増えてしまいます。

また、マスクをしていると口元を動かさないため、表情筋が使われず、たるみの原因になります。以前よりもスマホやパソコンの画面をよく見るようになり、目が疲れて顔をしかめたまま作業を続けるうちに額にシワができる人もいます。

これらのマスクによる肌トラブルの予防・解消にも、砂糖洗顔は最適です。保湿効果が高く、美容液や化粧水などの浸透も高めてくれます。

そして、マスクが最も美容によくない点は、マスクをするからと化粧をしなくなったり、手を抜いたりすること。

化粧をすると肌の負担になり、顔の老化が進むと思っている人がいるかもしれませんが、実は逆。化粧をしなくなることで美への意識が低くなり、お手入れも手を抜くようになるので老化が進むのです。
「鏡を見なくなったら3日で老けます」と、私はセミナーでよくお話しします。マスクをするとしてもしっかり化粧して、しっかり肌のケアをする。そして、毎日鏡で自分の顔をチェックすること。これが老いない秘訣なのです。

私は57歳になる今のほうが、20代の頃の自分よりも自信があり、毎日が楽しいです。そして、これから60歳、70歳になる自分がとても楽しみでもあります。

砂糖洗顔はそんな私が長年続けてきた、美肌の礎になっている美容法です。最も大事なのは今日からの積み重ね。あなたが何歳でも、今から始めて決して遅すぎることはありません。10年後、20年後、今よりも若いあなたになっているはずです。

この記事は『ゆほびか』2022年11月号に掲載されています。

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