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【脳疲労】の原因になる紫外線。サングラスや帽子で目を保護しよう

2021/01/11

疲れているのは筋肉ではなく脳

 私たちの体の中で、いちばん疲れやすいのはどこでしょうか? 例えば、長時間ジョギングをすると、ほとんどの人が疲れたと感じるでしょう。

 これまで、疲労が起きるのは「エネルギーがなくなるから」「疲労物質が筋肉にたまるから」と考えられてきました。しかし、私たちの研究で、体に負荷を与える運動を4時間続けたとしても、筋肉にはほとんど影響しないことがわかっています。

 実は、疲れているのは内臓や血管の働きを調整する神経である、自律神経の中枢、つまり脳なのです。

 ジョギング中は、息や心拍数が上がり、汗をかきます。呼吸や体温、血流など体の機能を秒単位で制御しているのが、自律神経の中枢と呼ばれるやなのです。

 長く走ったり、激しい運動をしたりすると、こうした自律神経の中枢での処理が増え、脳の細胞で活性酸素が発生します。

 活性酸素は、ほかの物質を酸化させる力の強い酸素です。大量に発生すると正常な細胞も酸化させてサビつかせ、老化や病気の原因となります。

 この活性酸素が脳の細胞をサビつかせると、自律神経が本来の機能を果たせなくなり、私たちは疲労を感じるのです。

日焼け止めを塗っても肌が黒くなることがある

 活性酸素が増える原因は、ジョギングなどの運動だけでなく、仕事や家事といった日常動作、さらに悩みや不安といった精神的なストレスもあります。そして、この時期に特に気をつけたいのが、紫外線を浴びることによる、活性酸素の増加です。

 紫外線を浴びて日焼けしないように、肌に日焼け止めを塗ったり、日傘をさしたりすると思います。それなのに、気づいたら日焼けしていた、あるいは激しい疲労を感じた、という経験はありませんか? 実は、目から入る紫外線にも注意が必要です。

 目から紫外線が入ると、角膜で活性酸素が大量に発生し、炎症が起こります。その炎症により、「紫外線がきた」という情報が脳に伝わります。

 紫外線は、人にとって細胞のDNAを書き換えてしまう大敵です。脳は細胞を守るために、全身のメラノサイトという色素細胞を活性化させ、茶褐色の色素メラニンが生成されます。

 これが、「日焼け」という生体反応です。そのとき、脳は紫外線に対して戦闘態勢を取っています。すると自律神経の処理が増え、激しい疲れを感じるのです。

レンズと顔のすき間が少ないサングラスがよい

 目から入る紫外線を防ぐためには、サングラスをかけることが有効です。紫外線カットのメガネやコンタクトレンズでも構いません。

 紫外線は反射、散乱しやすいという性質があります。サングラスを選ぶときには、レンズと顔の間のすき間が少ないものがお勧めです。

 マラソンの中継を見ていると、選手がサングラスをしているのに気づくでしょう。あれはまぶしさを軽減するためだけでなく、目から入る紫外線をブロックして疲労を防ぎ、パフォーマンスを上げるという目的があります。

 肌からの日焼けを防ぐためには、日焼け止めや日傘で、肌に紫外線を浴びないようにすることも、もちろんたいせつです。紫外線カット加工がされた帽子や、長袖を着るのも効果的です。

 なお、地球上に降り注ぐ紫外線は「紫外線A波」と「紫外線B波」で、そのうち約95%は紫外線A波です。

 日焼けを起こすのは紫外線B波で、5月から8月が量のピークです。ですから、日焼けとそれによる疲労予防のためには、特に今の時期に対策をすることが重要となります。

 しかし、紫外線の大半を占める紫外線A波の量のピークは5月から9月で、しかもそれ以外の時期にもピーク時の50%ほどの量があります。紫外線A波は、体の奥まで浸透しやすく活性酸素が生じます。それにより皮膚のコラーゲン繊維が破壊されると、シワができてしまうのです。

 紫外線を無防備に浴びることは、活性酸素が大量に発生し疲れが増すだけではなく、美容的にも好ましくありません。夏の時期は特にですが、それ以外の時期も紫外線対策をしっかりしていただきたいと思います。